108 特殊レイド
気付いたら最初の作品で一番長い話より話数が多くなっていた。
これも皆様のおかげです。 ありがとうございます。
まだまだ続きますよ!
お昼を食べ終わり、軽く運動をしてからIN。
ファストトからGKで港町へ移動します。
到着するとナインが待ってました。
あれ、早いですね?
「ナイン、早いですね。 ちゃんとご飯食べました?」
「……問題ない。 買い置きしてある」
買い置きですか。 カップメンとかそこら辺ですかね?
まあ、大人らしいので? 大丈夫でしょう。 大人らしいので?
そうしてナインをお話ししていると、紅蓮もやって来ました。
「おまたせ」
「いえいえ、待ってませんよ」
わたしがそう言うと、紅蓮はニヤリと笑い。
「デート前の会話みたいじゃないか?」
と言うと、わたしの腕を取って腕を組みながら、続けて言います。
「とはいえ子供付きデートじゃ色気ないけどな!」
と、言ってナインを見ます。
「……コロス!」
「はっはっはっ、コヤツめ」
ナインはそう言って紅蓮に突撃して……
あ、やっぱり空へ放り投げられましたね。
そしてその紅蓮の前に並ぶウチの子達。
トウカ達、この前の事で完全に遊びだと思ってますね。
まあ可愛いからいいですが。
2巡ほど遊んだ後(ナイン含めて)、早速港の方に向かいます。
港に到着し、そこに漁業ギルドのマスターさんがいたので話をした所、心よく船を出してくれました。
「おう! あれから何事もなく漁も出来てるし、嬢ちゃんの頼みならいくらでも聞いてやらぁ」
との事ですぐに船を出して貰いました。
祠に到着し、早速花を供える訳ですが、やはりここは白い花ですかね? でも、前は青い花だったし……
「流石に一回きりだろうし、悩むよなあ」
「……なにかヒントない?」
うーん、ヒントですか。
……あ、そういえば前は【遥かなる望郷の花】を捧げよって出てましたよね。
それにドザルタさんの言葉、「そこには真実がある。 ただし、彼女の、アルマダの知りえた真実のみがね」、それにお父さんの、「多方面から物事を見るべき」と言う言葉。
クエでは二つの本を読ませた事も考えると……
それに、クエ情報にはどちらか一つとも書いてない訳ですし。
わたしは取りだした花を二つ、祠に捧げようとしますが。
しかし、祠の前に置こうとしたその時、目の前にウィンドゥが現れました。
”特殊条件を満たした為、特殊59転職クエスト 女神の卵 のクエに変更になります。 このクエストは特殊レイドボスが出現するため、クエストを受注した巫女のプレイヤーと最低120名以上の参加者が必要です。 もし人数が揃わない場合はどちらかの花一つを置いてください”
ええ? いきなりですね。 当然、紅蓮に相談した所。
「120名か…… よし、受けちまえ! この際うちと、《ハーヴェスタ》とかも巻き込んでしまおう」
「……私も協力する」
まあ協力を頼めるならそっちのがいいでしょうし、それは紅蓮にお任せしましょうか。
ナインもありがとうございます。
では、花を置きましょう。
わたしがその2つの花を祠の前に置くと、2つの花は淡い光と共に消え、そしてわたしの目の前に一人の女性が現れました。
「ああ…… 真実を求める者よ…… 女神の卵よ…… 私の罪…… ザルフェの罪…… そしてそれを示唆したザザンの行い…… お願いします。 どうかあの塔に捕らわれたザルフェの魂を、どうか救って…… 女神の卵よ……」
”特殊クエスト進行の為、57転職クエストはクリアとなります”
アルマダさんの姿が消えると同時にそんなメッセージが出ました。
それと同時にわたしのレベルが59に。
「これで終わりなのか。 よし後はそのレイドの情報だな」
そうですね、まずクエ進行を見て見ましょう。
”虚栄の塔の最上階に封印されているザルフェの魂を解放せよ”
とありますね。
「うーん、そのザルフェを倒す、のか?」
封印されているザルフェが敵というのは、ゲームあるあるらしいです。
「……それか封印してるヤツ?」
封印しているのが邪魔をしてくるというパターンもあるとか。
そういえば、たしか最上階にはレイドボスがいるんじゃなかったですか?
わたしがそう言うと。
「あー、デーモンロード パスファリクか。 あれがそうなのか? いやでも特殊レイドって言ってるしな」
ふむ、ならまた別のレイドが出るんですかね。
一端お城に戻って、他の皆にも相談するという事になりました。
参加者を募るにもエリザベータの名前を使ってやるのがいいという事でしたが、話が大きくなってませんか?
まあ兎に角、相談してからですかね。
わたし達は帰還スクを使ってお城に戻るのでした。
因みに、それぞれの花によってクエ進行が変わりつける職が変わります。
白い花:【神域の巫女】
青い花:【神獣王の巫女】