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電波な子はエクソシスト  作者: ちゃぼてん
1/8

第一羽 特別な朝

作者はメンタルが弱いです!

生暖かい目で見てください(笑)!

 おはよう

 優しい子

 夢が眩しいなら

 明日はいらないね

 光の闇の代わり

 お前の夢をおくれ

 願いという名の夢を叶えるまで

 わたしは貴方のそばにいよう

 ずっと そっと


 尊い夢を見た気がする。

 もう少し余韻に浸りたがったが、目覚まし時計が邪魔だ。手を伸ばして止める。

 今日は特別な日になる気がした。

 すみれ色のカーテンを引くと、虹が見える。

「やっぱり今日は特別だ」

 外は狐の嫁入りだった。

 二階の窓から、友人二人が傘を片手に振っているのが見える。

「先、行っててー!」

 朝寝坊常習犯、ちあきの朝は

「疾風のように~去っていく♪」と、昔の特撮ヒーローのように慌しい。

 顔を洗い、髪を編み。歯磨きをして、お決まりの苺ジャムのついたパンをくわえて外を走る。

 人ごみの中、器用に走りぬく。

 間もなく東芸女子高の門をくぐり抜けた。

 なんとか間に合って自分の席に着くと、食べかけの食パンを飲み込む。なかなか美味しい。

(購買のパン、早めに買おう)

 いつも争奪戦なので、気が抜けない。

「ちあき。おはよう」

「ちあ。後ろに先生」

「え!」

 勢いよく振り返るも、誰もいない。

「へへー。ひっかかったあ」

 雅が満足気に笑う。

 隣にはひんやりとした瞳の瑠璃が立っていた。

 ちあきは無意識に胸を押さえ、撫で下ろす。

 さきほど雨の中、待っていてくれたのがこの二人だ。

「あんた、頭がよくて、運動神経だっていいのに何でやる気起こさないかなあ」

「でも、変な成績とってないよ」

「それはともかく。おめでと」

 今日はちあきの誕生日だ。

 雅がちあきの後ろにまわる。

「じっとしてて」

 おさげのリボンを解き、丁寧に梳かして空色のリボンで結ぶ。

「ありがとう」

 一方、瑠璃はというと、本をくれた。最近気になって、よく見つめていた本だ。

 礼を言い、口元をほころばせて大事にしまう。

 季節は夏。

 いろんな事が進み、何かが過ぎていく頃。

 ちあきの一四歳も、そんな風に過ぎていくと思っていた。

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