コンジュエ
【コンジュエ】
ユィンの漆黒の刃に胸を貫かれたコンジュエの体からは、急速に生命力が抜け、その命の灯火は今にも消えそうであった。
コンジュエはその体をユィンに抱き抱えられていたが、その眼はもう光を失い、ユィンの顔さえ見えなくなっていた。
「コンジュエ様、なぜですか! コンジュエ様の拳が先に届いたのに……、コンジュエ様も己の道を行くと仰ったのに……」
見えぬ眼でユィンの顔を見つめながら、コンジュエは最後の力を振り絞るように答えた。
「お、お前も……私の……だ、大事な、道だから……だ……。崇山寺と……お前……と、共に救う……には、これし……か、なかった……のだ」
コンジュエの頬を、ユィンの涙が濡らした。
「コンジュエ様、私は! 私は……」
「ユ、ユィン、お前……に、重荷を……背負わせて、すまない……。ゆるして……おく……れ……」
(ユィン、ありがとう……)
コンジュエは最後にそう心の中で呟くと、愛する息子の腕の中で息を引き取った。
こんばんは!
コンジュエが…
本日は、もう一話22時にアップ致します。
そして、明日は2章前篇の最終話&2章後編の第一話を、2話アップします!!
宜しくお願いします!!




