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戦士の宴  作者: 高橋 連
四章 前編 「王城の守護者」
144/211

ジョルジュ

【ジョルジュ】


 〈騎操兵〉を荷台に乗せて帰り支度をしているジョルジュに、局員が声を掛けてきた。

「局長が至急観覧席までおいで下さいとの事です。後の用意は私達でやっておきますので、急ぎ観覧席に行って下さい」

(さっきのアルベール陛下の石像を壊した件だろうな……。ヴィンセント殿下はああ仰っていたが、ただで済む分けないか……)

「分かった。では頼んだぞ」

 ジョルジュは局員にそう言うと、重い足取りで観覧席に向かった。

 ジョルジュが観覧席につくと、ヴィンセントと近衛軍の将軍達は既に居なかった。

「レオナール殿、先程の件ですが……」

 ジョルジュはまずは演習の最後を台無しにしてしまった事をレオナールに詫びようとしたが、レオナールは手を挙げてジョルジュの言葉を止めた。

(ぐっ! 大分怒ってそうだな……)

 しかし、レオナールの口から出た言葉は、ジョルジュの予想とは違ったものであった。

「ジョルジュ殿、演習お疲れさまでした。石像の件はヴィンセント殿下も仰っていたように問題ありませんので、お気になさらないで下さい」

「では、一体……?」

「新たな〈騎操兵〉の研究の一環で、新制御石の開発を進めております。まずはジョルジュ殿専用に開発したこの制御石を身につけて下さい」

 ジョルジュはレオナールが差し出した首飾りを受け取ると、手に持って色々と眺めた。

「〈騎操兵〉内部の制御補助石はそのままですが、制御石は外しておきます。今後はその首飾り型にした制御石を身につけて、〈騎操兵〉を操縦して下さい」

 ジョルジュはレオナールに言われるままに、その首飾りを身につけた。

「それは大変貴重な物で、今後の〈騎操兵〉の研究にも重要な物です。入浴や就寝の時も、決して外さないでください。私の用件は以上です」

「わかりました。では失礼します!」

 ジョルジュはそう答えると、観覧席を退室した。

 足早に後片づけを続ける修練場へと向かいながら、己に掛けられた期待に胸を熱くし、首にぶら下がる〈シグマ〉を強く握りしめた。

 これが、後に大陸全土を席巻する大戦で、最後まで「王の剣」として戦ったジョルジュと、〈賢者の石〉〈シグマ〉との出会いであった。


今回で四章の前編は終了です^^


読んで下さって有難うございます!


明日からは四章の後編が始まります!!


四章後編は、シャンピニオン山の戦いの続きです。

ユィンが銀の槍との激闘を終えて、中腹の砦を目指して山道を登っていったところまでが、三章の後編でした。


四章後編は前編で開発された魔導兵器が戦います!!


是非読んで下さい^^




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