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戦士の宴  作者: 高橋 連
二章 後編 「シャンピニオン山の戦い 其之弐」
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ユィン

【ユィン】

 

 黒い球体はその力を更に増し、ユィンの造りだした雷の塊までも吸い込んだ。

(このままでは……)

 ユィンは両手両足を変形させ、大地に楔を打ち込む様にしてしがみついて黒い球の重力に抗していたが、それも長くは持ちそうになかった。大地が徐々に削られ吸い込まれ始めた。

 その時、急に黒い球が発する重力の渦が止み、黒い球はその形を変えた。細く横に広がったその形は、まるで深淵を覗き込む者を覗き返す、闇の黒い眼の様であった。

 黒い球は、黒い眼に変化すると、別の求心力を発し始めた。

ユィンが周囲を見渡しても、小石でさえ動く様子はなかったが、ユィンの体を引き寄せる様な求心力が黒い眼から発しているのは間違いなかった。

(これは一体? ま、まさか!?)

 ユィンが黒い眼が発する力の正体に気づいた時、ユィンの体から魔力と闘気のみならず、生命力や全ての力が引き剥がされ吸い取られるのを感じた。

(あの術は……。球状の時は物質を、そしてあの眼の形に変化した後は力を吸い込むのか……)

 黒い眼は、ユィンを睨み付ける様にしてその力を吸い続けた。そして、黒い眼に全ての力を奪われたユィンの意識は、やがて徐々に薄れ始めた。

(老師……の術……は……すご……い……な……)


12月22日まで、毎日21時更新を致します。

23~26日まではお休みして、27日より三章がスタートします!!

宜しくお願い致します^-^

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