第4章『遊盤』part2
今回ステータスがかなり長いです。
読み飛ばしても普通に読めるようにするんで、読み飛ばしてもおkです!
後、、、、すいませんが、、、、、多分今回part4行くかもです。
だって予定ならTRPGスタートするつもりだったのに入れたい設定が多すぎるんだもん!
TRPG<テーブルトーク・ロールプレイングゲーム>とは道具を用いて人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲームであり、会話型RPGとも呼ばれる。
ちなみに家庭用ゲームとかで言うRPGはコンピューターRPGと区別される。
コンピューターゲームの進出に伴い一時期衰退したが、最近自分がしたTRPGを小説化するリプレイというジャンルの小説が市場化し始め再び注目を集めている。
特になろう運営ではアリアンロッドRPG2E、ダブルクロス The 3rd Editionなど人気のルールブックを用いたリプレイの投稿を募集しており、富士見書房公式「TRPG ONLINE」と連動投稿システムを整えるなどリプレイ小説に対してかなりの期待を抱いている。
そんなTRPGの一番の特徴はゲームのシナリオも進行も非常に自由度が高い点にある。
自由に世界と物語を作り、どこまでもその世界だけの自分になりきることが出来るのだ。
あの龍を用いた世界の中や終焉の世界の中で誰もが自分と主人公を重ねても、、、結局はシステムの制限に従わざるを得なかった『あの誰もがぶち当たる壁』を取っぱらえるのだ。
魔王と手を組むもよし
盗賊を味方にして正義の軍団と闘うもよし
魔道具師の家に侵入し、下着を盗もうとするもよし
けど、自由であるからこそ守らなきゃいけないことがある。
ゲーム進行役のGMはいかなるプレイヤーの選択にも対応出来るようにモブの一人一人にまでシナリオを設定するぐらいじゃなければ進行は円滑に進まないし
シナリオ内のプレイヤーもTRPGはゲームの大半が演技とコミュニケーションで成立しているんだから、最低限シナリオ中は自分の役を恥ずかしがらずにやってのけなきゃいけない。
皆の協力があってこそTRPGの本来の魅力である自由さを楽しめるんだ。
「そういうわけだから、恥ずかしがんなよ」
「く、、、、」
エロい踊り子の衣装を着せられた朝顔が恥ずかしそうに俺を睨んでいる。
いやあ貧乳ぎみでお兄ちゃん心配してたけど意外と凹凸分かるもんだな。
彼女はくうっと屈辱的だと言わんばかりに俺を蹴ろうとしてくる。
俺はおいおいと彼女に話しかける。
そう、、、『役になりきらないといけない』んだから。
「おい、忘れたのか?お前の性格は『明るく誰にでも笑顔』で俺は『根暗で地味でゲス』なんだから・・・例え恥ずかしくても笑顔、笑顔!」
「こんな恰好で平気で笑ってたらただの淫乱でしょ!」
両頬に人差し指を添えてスマイルポーズを決める俺に必死で両手で布地が無い部分を隠そうとしている俺の妹は叫んだ。
ごもっとも
でも血のつながった実の妹にそういう格好させてても笑顔でいなきゃゲスじゃないし・・・仕方ないよね!
あのいろいろごちゃ混ぜだった土曜日
そしてそこからそれぞれ思い思いに過ごした日曜日
それぞれ準備は整った
月曜日の放課後
生徒会室に集められた俺達はそれぞれ席に着く。
古畑さんは最後の準備があるのかどっかに行ってる。
俺はそんな中居場所もなく立ち尽くしてる中学生の女の子がいたから生徒会副会長として話しかけてあげることにした。
「今日はお前が主役なんだしくつろいどけよ、な?」
ぶちんと何かが切れる音が聞こえたような気がした。
そして次の瞬間俺の眼の前には靴底が迫る。
でも俺はなりかけの感覚鋭敏化でその行動を読んでたから、鼻が折れる前に言葉を突き付けた。
「脅迫状」
「っ!?」
俺の鼻をへし折るギリギリのところで足が止まる。
そしてゆっくりと脚が下ろされた。
俺はゆっくりと息を吐き出し、それが気に食わなかったのか俺の妹はギリギリと歯ぎしりした。
「お、おちつけよ朝顔氏。脅迫状に何が書いてあったかは読んでないから・・・」
「読んでたらアンタは今この世にいない」
「・・・そっすか」
・月曜日の放課後生徒会室に来なければばらす。
・歓迎会兼退院祝いをこの私が主催してるのに参加しないならばらす。
・如峰月桜をいくら嫌っているからといって、歓迎会での喧嘩は・・・分かってるよね?
こっそり古畑さんにどういう内容が書いてあるの?と聞けば
おおまか上の内容が書いてあると聞いた俺は月曜の朝からストレスで胃腸がキリキリ
既に感覚鋭敏化の初期症状が出始めている。
しかも朝顔さんは倒れて二日入院してたくせに寧ろ足は絶好調だ・・・さらに感覚鋭敏化が進みそう。
「もう、二人とも!今日は二人が少しでも仲良く出来るようにっていう隠されたテーマがあるのになにしてるの!」
俺と朝顔の早速の緊急事態にうちの生徒会の書記さんがバンと机を叩いて立ち上がる。
そして俺達兄妹の間に割り込んできた。
朝日奈楓に仲裁されるのはかつて何度もあったことだけど、、、しばらく彼女とは疎遠だったから少し懐かしかった。
朝顔も同じ気持ちなのか歯ぎしりを止めることはなかったが大人しく伊月の真向いに座った。
ちなみに伊月の真向い=俺の席から最も離れた席
・・・隠されたテーマ喋っちゃったことにツッコめばいいのか、それとも隠されたテーマが実現不可っぽいことにことにツッコめばいいのか
ま、分かってたことと元の席に戻る。
ああそいえば席がどうなってるかの説明入れとく。
『 古畑生会長《不在》
如峰月副 白凪副
如峰月椿 朝日奈書記
新聞庶務 山梨庶務
伊月会計 如峰月朝顔
』
いつもなら席順=順位になるが朝顔と椿の距離とか、朝顔は伊月には懐いてるとかいろいろあるので少しいじってある。
てか、朝顔が俺をどれだけ嫌っているかがよく分かる。
「はあ・・・」
「目の前でため息つかないでよ」
「はいはい、ごめんなさいね」
目の前に座る優子が手で顎を支える格好で俺を睨んでいる。
俺が適当に返事をするとさらにむっとした顔で俺の方に身を乗り出してきた。
そのまま俺の髪でも引っ張ろうかと手でものばしてくるが、ぱちっと小さな手にはたかれた。
「二人とも喧嘩しない!」
「か、かえでぇ・・・」
おお、いつも通り
話しかけられて嬉しいのか、優子は満面の笑みで朝日奈さんに抱き付く。
・・・どうやら気まずさ解消できたみたいで良かった。
二人とも親友なんだし俺のせいで仲が悪くなってないか心配してたんだ・・・本当に良かった。
「それに如峰月君に近づくと襲われるよ!」
「そうだね、ありがとう楓!」
「ちょっと待て、話し合おう」
幼馴染が親友に無理やりキスしたから罪の意識にあえいでいた朝日奈さん
そろそろ殺したいけどターゲットの幼馴染であり自分の親友が悲しまないかと逡巡する優子
二人は俺にとって望まない方で団結したという理解でおk?
抱き合いながら膝をガシガシ蹴ってくる美少女二人。
器用だと褒めればいいのか、耐えればいいのか。
「兄様、机が揺れて落ち着かないです」
「椿、、、今この状況でその呼び方は波紋を呼ぶから止めてくれ・・・後、机が揺れているのは俺のせいじゃない」
隣でちうちうフルーツ牛乳飲んでた椿がうっとおしそうに机を抑える。
そんな椿の様子に前の二人が気まずそうに足を引っ込める。
ナイスと言いたいところだが、妹1さんが遠くから殺気の籠った目で睨みつけて来るから殴っとく。
「ほ、ほぉづきぃ・・・朝顔ちゃんが怒ってるから黙っててくれ」
「解せぬ」
朝顔は伊月に八つ当たりするわけにもいかず、隣の席は赤の他人の小陽ちゃんという状態であるためか怨嗟の視線を俺に送るだけ・・・ただ送るだけ
それ(周囲の身の安全)を狙ってこの席順にしたんだが朝顔の席の周囲の新聞君、小陽ちゃん、伊月の周囲がどんよりしている。
伊月が泣き言いうぐらいだし・・・自重はするが
「てか、古畑さんは?」
「さっき下僕さん達に大きな機材運び込ませてたよ」
「大きな機材?」
俺が二か所から同時にプレッシャ-を掛けられている間も新聞君は真向いの女の子と机の下で応酬をしていた。
張り付いた笑顔は俺の方を少しも向かないで、けれども返事だけは届く。
・・・?
トントトンと机が少し揺れてる気がする。
この定期的な振動、、、モールス信号?
なになに、、、、T A S U K E T、、、E。
そういえば一介のNPCがモールス信号使えるなんておかしいな。
分かるはずがない。
「じゃ、古畑さん呼びに行ってくる」
「・・・っ」
新聞君がさっきより大きめに机を震動させてくる。
知るか。
それに俺は君のその行動を無駄だと言いきれる、何故なら
「もう、、、誰です?さっきから机を揺らしてるのは!」
椿が揺れないようにがっしりと机を抑えていた。
悪いな、アラフミぃ!
前からは消しゴムのカスの集中砲火(机揺らさない方法をこれしか思いつかなかったようだ)、対角線からは殺気という状況に俺はもう耐えられない!
いけるかと思ったけどやっぱり無理だった!
俺は意気揚々と机を立ち
「「また逃げるんだ」」
「・・・ちょっと机の位置が気になっただけだよ」
朝日奈さん、優子さん・・・真顔でそう言われると流石にふざけられないです。
俺は机をちょっと元の位置に直して座った。
しゃあない、古畑さんに至急緊急絶体絶命応援求ム助けて下さいメールを送るかとスマホを・・・ってあれ?
「あ、兄様。借りてます」
「んああ、、、いいぞ」
おい椿、お前だんだん厚かましくなってるぞ。
いつの間にか俺のスマホで椿はゲームをしていた。
返せといって何故かと言われても答えられないから大人しく貸したままにした。
前方 二人でくっちゃべってる(消しカスバシバシ飛んでくる)
隣方 スマホゲーム
対角線上 濃厚な殺気
支援地 どんより一名 応戦中二名
おお、四方八方に味方なし!
・・・・・・ふるはたさあああああん!
俺の想いが届いたのか生徒会館内の放送がキンコンカンコンと鳴った。
―生徒会室の諸君、生徒会室の諸君。準備が出来たから一階ホールに集合!―
明るい古畑さんの声が生徒会室内に響き渡る。
対照的にどんよりとしていた俺達は待ってましたとばかりにぞろぞろと生徒会室を出る。
「古畑さん、張り切ってんなあ・・・(おせえよ、あんなに無言の念を送ったのにあれから十分も待たせるなんて)」
「結局全部古畑さん一人でやったらしいけど、一体何するんだろうね(ひどいよ、、、あんなにタスケテの念とモールス信号を送ったのにあれから十分も放置するなんて)」
「昨日メールでアンケートさせられたけど関係あんのかな?(管轄が違うんだよ!これ以上俺を巻き込むな!)」
「あるんじゃない?(元はといえば君のせいじゃないか!)」
「新聞君、如峰月君。行きますよ?」
「「はいっ!(後で覚えてろよ!!!)」」
無言の中の応酬をしていた俺達は小陽嬢に呼びかけられ、一階ホールへ。
かつて文化祭実行委員会の会議を何度もしたあのからくりホール。
俺達が階下に着くとかつての様子とは一変していた。
「「「おお!」」」
かつてここで会議に参加していた俺、朝日奈さん、新聞君は特にびっくりした。
当時は90人以上が会議するための場所だったそこには大きな円卓が出来ていた。
円卓の中心には大きな液晶画面が設置してあり、それぞれの席と思われる場所にはネームプレートが設置してあった。
「待ってたよ、皆!」
「何、コスプレしてんすか一人だけ」
「良いだろ、神様コスだよ!」
「へえ・・・」
露出は少ないがいつもの彼女とは違う雰囲気を醸し出していてエロい・・・いいね!
そんな神様コスチュームを着た古畑さんはpcを見られないためにか円卓とは離されて設けられた別のデスクに座ったままブンブンと手を振っている。
彼女の席にはPCが設置しており、おそらく円卓中央の画面とリンクしているんだろう。
彼女が座れ座れうるさいのでそれぞれ席に着く。
円卓でも長方形でもそう席順を変える理由はなかったので古畑さんを中心にほぼさっきの席順通りに座る。
置いてあるネームプレートもそうしろと指示せんばかりにその位置だったからそれでいいんだろう。
違いをあげるとすれば円卓なので優子は真向いじゃなく隣りになるくらい・・・あ、嫌そうな顔された!
「ネームプレートの指示通りの席なんだし、しゃあねえだろ」
「うっさいわね、何も言ってないでしょ」
「替わろうか、優?」
「・・・(逡巡)・・・楓を近づけるぐらいなら我慢する」
「別にいいんだよ?」
「・・・大丈夫だから」
二人とも止めてっ!
桜さんの心はそんなに頑丈じゃないんだからねっ!
思わず泣きそうになる。
古畑さんはそんな俺達にため息つくと、めんどくさいからさっさと座れと指示してきた。
ネームプレートで指定された席にはそれぞれiPadと一通の封筒が置いてあった。
更にはどっしりとした大きな紙包み。
何だろうと開こうとしたら古畑さんがまだだめっというので触らないことにした。
古畑さんはニヤニヤしながら俺達全員が座ったことを確認するとじゃあ始めようかと言った。
「それではいろいろあって遅れてた生徒会の始動祝いと朝顔ちゃんの退院祝いを兼ねたイベントを始めようか!」
「「「「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」」」」
「・・・ぐすっ」
「「「「「「「「おおおおおおおっ!」」」」」」」」
取り敢えず全員で拳を上に突きあげ雄叫びを上げた。
古畑さん的には満足だったのかうんうん頷くとそれじゃあ今日のイベントを説明するよとPCをカタカタさせた。
「机中央に埋め込まれてる液晶でも、君たちの席にそれぞれ置かれてるiPadでも見れるから・・・っと」
彼女の指のカタカタ音が止むと同時に液晶がぱっと明るくなり画面に光が灯る。
液晶に内蔵されてるのか大きなファンファーレが鳴り、同じくiPadからも同じ音楽が。
出された画面は・・・・・『古畑生徒会御一行様専用 TRPG』!?
画面ではかなり金をかけたであろうアニメーションが流れまるで商品化されたゲームを実際にしている気分になる。
「古畑さん、、、どっからこんな機材を・・・」
「財政難だったゲーム会社一社買い取った」
「「「「「「「「はあ!?」」」」」」」」
言ってる意味が分からないと八人全員の声が唱和する。
古畑さんはほんっとうに自重しない。
そして彼女の笑いは誰かの犠牲によって成り立っているのだった・・・今回ほどの自重しないは初めてだが。
褒めてもないのに古畑さんは照れたように頬を掻く。
「知ってるかなあ、〇〇〇〇って会社なんだけど?」
「「・・・そこのゲームやったことあります」」
「てか、超有名どころ・・・」
スーザ先生に週末にゲーム大会につき合わされてる朝顔と伊月が声をそろえてやったことがあると宣言。
てか、スーザ先生が持ってるゲームは基本的に人気出た奴や超大作。
・・・それを生み出すような大会社買い取ったとかアンタ何者ですか
「てか・・・その金は?」
「聞きたい?」
キキタクナイデス。
ちなみにアニメーションは凄く力入ってて凄く綺麗でした。
流石プロと感心させられました、ありがとうございます。
「質問いいですか?」
「なに、楓ちゃん?」
朝日奈さんがピシッと綺麗に手を上げる。
古畑さんはやり切ったという笑顔でどうぞと彼女に首肯する。
「てぃーあーるぴーじーって何ですか?」
「「「「「「「「・・・え?」」」」」」」」
そういえばゲームしなさそうだよな・・・
バスケに勉強に生徒会
とてもじゃないが今までそんな根暗なモンに手を付けたこと無かっただろう。
それに彼女はメールの機能を理解するのに中学三年を費やしたほどの機械音痴(主人公属性)。
今でさえTwitter、Facebook、lineを使ったことない程の機械嫌い。
触ろうともしなかっただろう・・・そんな彼女に一からRPGの概念を教えるのには十五分かかりました。
液晶の壮大なオープニング曲が五回ほどエンドレスで流れた。
「・・・つまり『てぃーあーるぴーじー』っていうのは妄想の中で会話するげえむってことですか?」
「・・・そ、それでいいよ」
古畑さん(若干涙目)はふるふる震えながら、俺を睨んできた。
いや、、、メールの概念を教え込んだ俺の頑張りを考えればTRPG知らないことぐらいいいでしょ!
幼少期からの問題はすべて幼馴染にあるって考えには断固反対したい!
第一さあ・・・
「何でTRPGなんです?ゲームだったらもっとあるでしょ?既製品やってもいいし、外でレクリエーションでも」
わざわざ金をかけずとも問題はないだろうし、初心者がやるにはTRPGは危険すぎる。
プレイヤーたちはぎこちなかったり、ゲームマスターが適切なバランス管理が出来なくて結局しらけたりと正直こういう機会に向いたものとは思えない。
そんな俺の言葉に古畑さんはちっちっちと指を振って来た。
「甘いな、小僧!」
「・・・・・」
「ごほん!と、とにかく!これは歓迎会なんだよ?『それ』が『目的』なんだよ!」
「けどなあ、、、いろいろ難しいでしょ。」
「何で?会話が中心だからこそ今日にピッタリじゃん」
「いや、、、結構恥ずかしくて皆演技できないと思いますよ?」
皆、TRPG初心者。
古畑さんはいろいろ仕込んでるようだが、このメンバーで意気揚々と演じてる姿は想像できない。
特にうちの女子勢は気が強いからな、、、嫌だと言えば本当にテコでも動かない。
なによりさっきまでの様子を思い返せば分かるがそもそも歓迎会する雰囲気じゃない!
そんな俺の無言のなあ?と言う態度に皆もそうかもという表情をそれぞれ出す。
古畑さんはそんな俺達にため息をつくと皆一度立ってと指示を出してきた。
皆何が始まるんだと怪訝な表情をしつつ、それぞれ立つ。
「本当は自由意思で参加してほしかったけど・・・しょうがない。皆、それぞれ机の上の封筒を開いて」
言われた通りに自身の机に置いてある封筒を開き、、、は、はがしにくいな・・・
深爪気味だったので、はがしにくいと苦労する。
苦戦しているうちに長爪の女子勢が先に封筒を開いた。
ガクッ
女子勢が全員膝をついた。
・・・古畑さん、あんたって人はぁ!
新聞君と俺は急いで自分のを開ける。
ガクッ
気が遠くなって、気付いたら膝を床につけていた。
久しぶりの古畑さんの特技『古畑式膝カックン(物理+精神)』であった。
「いやあ、、、最近ご無沙汰だったんでついね?」
「お願い言わないでください!」by朝日奈
「何で!?あの時家には私と・・・しかいなかったのに!?」by優子
「これをばらされたら私は明日からアイツに蔑んだ目で見られるッ!」by伊月
「こ、、、、このために私を泊めたんですかぁ!」by椿
「中学生に脅迫ってどういう神経してるんですか!?」by朝顔
「・・・新聞君、八つ当たりしますね」by小陽ちゃん
「いやあああああっ(精神+物理的に攻撃されている)」by新聞君
「・・・・・・・・・(ガクガクブルブルと恐怖に震える)」by俺
古畑さんは縋り付いて許しを請う八人にキラキラ笑顔で一言
「文句あっか?」
「「「「「「「「ありません!」」」」」」」」
結論:古畑さんこわい
やる気満々でそれぞれ席に着く俺達に満足した古畑さんはカタカタとPCを打ちながら説明に入る。
「昨日送ったアンケートとHURUHATA-NETを元にそれぞれキャラメイクしといたから・・・見といてねっと」
中央の液晶がキャラメイク中と表示され、iPadに着信音
表示ボタンをクリックすると・・・綺麗に美化された俺がそこにいた。
俺が異世界風の格好した絵で描かれていた。
なんか有名なプロが描いてくれたかのような・・・かなり力が入った絵で。
どれだけ金掛けてんだ。
「こういうのあった方がイメージつけやすくて世界に入りやすいでしょ?」
「流石としかいいようないです!」
もうツッコまねえ。
その美化された俺の隣には簡単なキャラの説明が入ってる。
『名前』桜『種族』人間『職業』盗賊『性格』根暗で地味でゲス
人間―全てにおいて平均的
盗賊―素早さと器用さに特化。戦闘スキルは少ないが鍵開け、詐欺、窃盗、罠、変装、逃亡、尾行など後ろ暗い特技を持つ。鑑定、罠感知、交渉、情報収集など器用さが求められる能力に補正。後ろ暗い人々に仲間だと思ってもらえる
・・・おい、ちょっと待て。
「古畑さん、攻撃力とかHPとかいろいろ設定されてないんすけど・・・」
「そういうのはこっちで処理しとくし、、、それとも計算自分でする?」
「楽な方がいいんでそっちでお願いします。」
「そういう問題じゃない!」
優子がびしっと俺の頭にチョップを決め古畑さんに迫る。
「この恥ずかしい絵は何ですかぁ!」
どんな絵だ?と優子のキャラメイクを開こうとした手が捻じ曲げられる。
「視るなああっ!」
「イダダダダっ!じゃあ、言うんじゃねえよ!」
「うるさい!」
「じゃあ、どうしろっていうんだよ!」
「優・・・これは派手じゃない?」
「いやああっそんな目で見ないで、かえでぇっ!」
朝日奈さんが自分のiPadと優子を見比べて悲しそうな顔をする。
どんな絵だ?と確認しようとした新聞君の眼鏡が叩き折られるなど第二次災害まで起き始めている・
これは、、、意地でも確認したいな。
優子が楓に気を取られてる隙に優子のを確認する。
・・・・・・・・・ほぼ半裸な魔法使い衣裳を着た白凪優子さんの絵でした。
隣の椿がいらん気を利かせてきてポケットティッシュを差し出してくる
「兄様、鼻血が」
「「「!?」」」
自分のキャラメイク絵を見てあわあわしていた三人娘が俺の顔を見て、真っ赤に顔を染める。
「まふぇ、、、話せばわかる」
「「「このセクハラ男!」」」
鼻を抑える俺に向かい突撃してくる朝日奈拳、白凪豪脚、伊月木刀。
・・・って最後のやつオカシイ!
慌てて逃げようとした俺の眼の前に靴底。
それが朝顔の靴底だと気づくのは喰らってから・・・そうか、お前も恥ずかしい格好だったか
「ごめん、ごめん・・・絵師を追い詰めすぎたみたいでさ(精神的に)。少し欲望含んじゃってみたい。」
「ごめんで済むかぁ!」
四人同時攻撃をまともに受けた俺は涙目で吠えた。
流石に反省したのか三人娘+妹は顔を伏せている。
「今更変更すんのはシナリオ上キツイし分かってよ?」
「「「「はい・・・」」」」
なんか俺の犠牲の上に成り立ってる気がするわ、今回のTRPG。
流石に俺への理不尽攻撃を反省したらしい古畑さんはそれじゃあとこれからの流れを説明する。
「これからTRPGをするけど時間もそうないし大事なルールだけ説明するよ!」
カチカチッと音がした後に中央の液晶に文字が現れる。
―TRPGルール
①キャラメイクで定めた『種族』『職業』『性格』に従ってロールプレイしてください
②今回のTRPGは歓迎会の一環です、それを忘れないでください
③これはGMとしての一方的な宣言ですが、基本的にどんなシナリオになっても対応できるので皆さんは自由にプレイしてください
④喧嘩しないでね?
⑤GMの指示に従わなかったら封筒の中身があわわわわ!
「別室でゲーム会社の人間やTRPGの専門家たちがモブキャラのお母さんの浮気相手の父親にまでシナリオ作ってくれてるからね!どんと来いだよ!」
別ウィンドウで廃人たちがカタカタ一心不乱にキーボードを打ってる中継映像が表示されるがそんな社会の暗部を見せられても感動しない。
でも、彼女達がそっちに目がいってる隙にどんなキャラメイクなのか確認しておこう。
『名前』桜『種族』人間『職業』盗賊『性格』根暗で地味でゲス
人間―全てにおいて平均的
盗賊―素早さと器用さに特化。戦闘スキルは少ないが鍵開け、詐欺、窃盗、罠、変装、逃亡、尾行など後ろ暗い特技を持つ。鑑定、罠感知、交渉、情報収集など器用さが求められる能力に補正。後ろ暗い人々に仲間だと思ってもらえる、、、よかったね!
『名前』楓『種族』人間『職業』勇者『性格』正義漢で真面目ついでにドジっ娘
勇者―戦闘特化。戦闘スキルに勇者のみの魔法と超優遇。更に勇者スキルとして一度だけ失敗を成功に変えられる。ただし調査パートに入るとただのダメ人間。寧ろ当方の判断でドジっ娘属性つけさせていただきました、いかがでしょうか?
『名前』優子『種族』エルフ『職業』魔法使い『性格』強気な性格で男嫌い
エルフ―魔法能力に特化、力は弱い
魔法使い―多彩な魔術スキル、更に盗賊でも見抜けない魔法系の罠や魔法効果を見抜ける。知能も高く鑑定に補正。当方の判断で胸には補正いらないと判断しました、ありがとうございます。
『名前』葵『種族』人間『職業』騎士『性格』戦闘の時はガンガン行こうぜだがそれ以外は夢見がちな乙女♡
騎士―防御と力に特化。槍や弓や剣などオールレンジに対応でき、乗馬が出来るので機動力が高い。街の人間からも信頼が高いので情報収集に補正。但し後ろ暗い人間には・・・話しかけるだけで逃げられる。
当方の判断で露出を上げさせていただきました、ありがとうございます。
『名前』朝顔『種族』砂漠の民『職業』踊り子『性格』明るく誰にでも笑顔
砂漠の民―美貌に優れ、対異性との交渉に補正大
踊り子―踊りで鍛えた足技で戦闘も出来るが、踊りによって相手を拘束したり味方の援護可能。但し効果が出るまでに時間が掛かる。店で踊れば金銭・情報を集められる。当方の判断で肌を勝手に補正かけました。アラビアの美しい少女がモチーフです、、、ありがとうございます(感涙)!
『名前』あらふみ『種族』人間『職業』光の神官『性格』穏やかで敬虔
光の神官―回復技能持ちの光教の信徒。直接的な攻撃手段はもたないが神の雷など強力な邪気を払う術を持つ。神の奇跡ゆえ、回復技能含め術それぞれに使用回数制限。街の人間からも信頼が高いので情報収集に補正。但し邪教徒には姿を見ただけで攻撃される。顔面に補正かけられないくらい普通にイケメンでした。補正として金髪にして眼鏡外してやったわ、ザマァwwww
『名前』小陽『種族』ヴァンパイアと人間のハーフ『職業』暗殺者『性格』ヤンデレ
ヴァンパイアと人間のハーフ―日光の当たらない場所や吸血により戦闘力が上がる。ハーフのため昼でも制限なく活動可
暗殺者―素早さと力に特化。刀や大鉈や包丁などを好んで使う。即死効果を持つ技や薬品を使う技に特化。
薬品や技を用いた物理的な交渉で情報を引き出せる。街を出歩くと騎士や神官が側にいない限り必ず職質される。イケメンな神官の誰かさんが他の異性と話したら強制イベント
『名前』椿『種族』超越種『職業』メイド様『性格』設定するのもおこがましい
超越種―設定するのもおこがましい
メイド様―銃や箒を武器に戦う。すべての行動に万能!リアルメイドだ、ヒャッハぁー!
「ちょっと椿のキャラメイク設定した奴しめて来る」
「それは私がやっとくからその前に皆着替えといてね?その方が役に入りきれるだろうし」
「「「「「「「「・・・(まさか)・・・」」」」」」」」
古畑さんが席に用意したのは脅迫封筒とiPadそして、、、大きな小包。
俺のを開封してみればあら不思議!
キャラメイクとそっくりな衣装があったよ!
「「「「いやああああああああああああっ!」」」」
彼女達が古畑さんの説得(脅迫)に折れてゲームを始めるまで・・・・一秒、また一秒と絶望のカウントダウンが始まる。
コンピューターを使ってる時点でTRPGと言えるのか・・・???
次世代TRPGと言いきればいえるかもしれないが、、、いやしかし。
結論:黒と灰色の中間 ∴言えない
というわけで次回からなんちゃってTRPGやってきます!




