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異世界でもう一人の俺が暴れすぎてキチガ○と呼ばれている件について  作者: 浅き夢見む氏
第三部:周り全て変わるとして、変わらないものがあるとしたら<曇の奇術師編>
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第5章過去の私を貴方は知らないpart1

「どしたんこんなところで?」

「・・・あんた誰?」

「如峰月桜・・・一応同じ学校の生徒会役員なんだが」

「しらない」

「・・・ソッカー。(しょぼんとした)」


如峰月桜と初めて出会ったのは朝日奈楓の信者共の嫌がらせが嫌になって学校をサボった日のことだった。

時間を潰そうにも・・・上手い潰し方なんて知らなくて私は制服のまま公園のベンチにぼうっと座っていた。

そこに同じ中学校の制服を着た男の子が話しかけてきた。

メガネをかけ髪は適当・・・でも眼はなんかキラキラしていた。

私とはタイプが違うとすぐに分かった。


「いやあ師匠に散々絞られたせいで寝坊しちゃってさ・・・今から行っても怒られるだけだしって俺もサボりなんよ。あ、隣座るな。」

「・・・・・・・・・」


ナンパとは思えない行動・・・どこか不思議な人だった

可愛くも綺麗でもない私に話しかけて、いったいどうするつもりなのか?

返事をせずに無視していると彼は勝手に私の隣に座り込みそのままカバンから本を出して読み始めた。

私が非難めいた目で見つめているというのに彼は気にした様子もなくニヤニヤしながら本を読んでいる。

何をそんなにニヤニヤして読んでいるんだろう?

・・・そうっとのぞき込んでみるとほぼ裸の女の子の絵が描かれていた


「うyjgfhxlfぁghぉあ!!????」

「ぐふぼげえっ!?」


条件反射で振り上げた平手が予想以上に上手く入って彼は地面に倒れ伏した。

・・・・やっちゃった

彼の手から本が零れ落ちる・・・本が開きまた挿絵が見える。

女の子が裸で入浴している挿絵だった。


「この、、、、変態!」

「いきなり平手の次は顔踏みつけるつもりか!?俺なにかしました!?」

「お、おおお女の子の前でエロ本読むなんて信じられない!」


私が振り降ろした足を必死でホールドしてた彼はエロ本?と自分の本を見つめる・・・そしてああといった。


「いや、、、これラノベっていってね?別に18禁じゃないですよ?」

「下手な嘘つくな!裸の女の子の挿絵があったじゃない!」

「そういうもんなの!ラノベは基本購買意欲を高める為にエロよりなの!でも、ほら!大事なところは見えてないでしょう!?」

「そんなおぞましいモノ見せて来るな!それにほら!エロって認めた!」

「わかった、わかった!謝るから足をどけてくれ!」


このまま踏みつけているのは良心の呵責が咎めるので足はどけたが手は既に携帯を手にし110を押している。

後は通話ボタンを押すだけだ。

彼は慌てた様子で手をブンブン振り回してそれだけは止めてくれと頼み込んできた。


「待て、、、確かに年頃の女の子の前でラノベを読むなんてどうかしていた。サボったの初めてだからちょっとはしゃいじゃって、つい教室じゃできないことやってしまったんだ。」

「がるるるるるるっ」

「・・・せめてこれの一巻を貸してやるしそれ読んでからエロ本かどうか決めてくんね?な?」

「はあ?なんで?」

「・・・それを言いはじめたら何で俺通報されなきゃいけないのって話になるんですが」


本当は生徒会長に頼まれてたんだが・・・と言って彼は鞄の中から一冊同じような本を取り出した。

うわ、、、見るからにオタクっぽい。

私が嫌そうな顔すると彼はまあそうかもなと言った。


「こういう絵は苦手かもしれないけど話が結構面白いからさ」

「だからなんで私がこれを読まなきゃ・・・」

「いいからいいから・・・それに暇してたんだろ?」

「ぐっ・・・・面白くなかったら通報だから」

「え?」


何か言う前に強引にその本を奪い去り読み始めた。

不愛想で強い女の子と優しくて弱い男の子が恋をする

ただそれだけの話だった。

確かに絵は露骨なものばかりだが・・・話自体は面白かった


気がついたら夕方になっていた。


肩が物凄く強張っていることに気付いてコキコキと首を鳴らして、ぐるりと回す。

するとニヤニヤしながらこっちを見てきてるバカがいた。


「・・・なによ」

「いや、、、俺も同じような感じでさ。うちの師匠がガチオタで強引に進められたのがその本でな。こういう絵は苦手だったんだけどすっかりはまってな?」

「・・・別にはまってない」

「嘘つけって・・・ほら、二巻」

「・・・はあ」


強がってても馬鹿らしいので二巻目を借りる。

・・・と、ここで彼はついでとばかりにバックごと差し出してきた。

何?と思って彼を見上げるとそろそろ行かなきゃいけねえんでなと言った。


「生徒会だけ顔出しに行くわ・・・中に既刊全部揃ってるし貸してやるよ」

「でも、、、返せない、、、」

「学校で返してくれたらいいよ」

「私、嫌われ者だから学校で話すと悪い影響でるよ?」

「・・・話聞かせてくんね?」


彼はいきなり真剣な顔をすると私の真ん前に座り込んだ。

・・・さっきまでだらだらとしていたくせに急にこんな真剣になられては答えざるを得ない・・・


「それは苛めみたいなもんか?俺の知り合いに物凄く正義な奴がいてな。そいつに頼めば解決してくれると思うぞ?」

「・・・嫉妬に近いもんだと思う」

「嫉妬ぉ?」


彼は苛めじゃないのかとほっとした顔をするともう一度隣に座る。


「苛めじゃないならいいけどさ、、、面識ない俺なら少しは話せたり出来ねえか?」

「なんで初めてあった人間にそこまで話さなきゃいけないの?」

「・・・・・じゃあぼかしてでいいから何となくどんなことになってんのか教えてくんね?」


・・・諦めそうにはなさそうだ。

なんて強引なんだろう

仕方ないとポツリポツリと自分の現状をぼかして話す。

彼はふーんと言うと妙にニヤニヤし始めた。


「可愛いのに残念なことになってんのなお前」

「・・・今なんて?」

「いやな、、、せっかく可愛い性格してんのに皆なんでお前を受け入れてくんねえんだろうって思ってさ」


初めて母親以外に可愛いとか言われた・・・

思わず聞き返してしまったがからかっているわけではなさそうだ。

なんて言えばいいのか分かんないから不覚にも分からくなってしまった私に彼は笑顔を向けてきた。


「多分お前自身も周りに牙むき出しなのも原因あるかもな・・・周りに優しくしてみ?それでもだめなら俺んとこ来いよ、古畑さんっていう面白い先輩紹介してやるから」

「・・・なんでそこまでいわれなきゃ」

「いいじゃねえかよ、ラノベ好きな者同士仲良くしようぜ?」


彼は俺の名前忘れんなよ?といって私がこっそりおいてこうとしたバッグを再び押し付けて来る。

そして、それから・・・と気まずそうに頬を掻きながら彼は言った。


「あと、、、その仲良くしてこようとして来る子・・・知り合いに似てるからか庇うみたいな言い方になっちまうけど・・・優しくしてやってくんねえか?」

「なんで?」

「多分なんだけどさ・・・お前とその子ってお互いにいい影響あると思うぜ?」

「はあ?」

「まあ、、、経験談なんだけどさ、、、物凄く人気のある子ってやっぱ人気あるだけの何かがあんのよ・・・近くにいるだけで気付いたときにはもう影響されてるぐらいの。」

「・・・意味わかんない」

「だよなあ、、、、あ、もうこんな時間だ。またな!」

「ちょっと、これ!」


彼は時計を見るなりやべえと走り出した。

手に持ったバッグを掲げると彼は立ち止った。


「学校で返してくれればいいから!」

「だから学校は駄目だって!」


彼はしょうがねえなあ・・・と一瞬逡巡すると、そうだと何か思いついた。


「二日後の休日にそれの新刊出るんよ。一緒に特典付きのを買いに行こうぜ!」

「・・・っはあ!?」

「やべ、時間ね・・・取り敢えず一時にこの公園で!」

「ちょ!?」


如峰月桜は鍛えてでもいるのか今度は止める間もないうちにものすごいスピードで走り去っていった。

てか、男の子と初めてデートの約束してしまった・・・

悔しいけど、、、少しだけ楽しみになってしまった。







「、、、!?」


サクラが気絶すると俺は強制的に現実に戻される。

でもその日はいつもと違った。

門から突き飛ばされるかのように弾き飛ばされ、、、ごろりごろりと転がされた。


「いてて・・・なんだ?」


門の方をを見ると

そこにあるのはいつもの妙な霊気的な門ではなく、ただのさびれた小ぢんまりとした門だった。

いつもなら一度出たぐらいでは、妙に神々しい門は消えないっていうのに・・・


「イッ!?」


気を抜いた瞬間左腕全体から強烈な熱さを感じた。

これは・・・『思い出し痛』?

痛みはジリジリと増していき、指先から肩までを強烈な不快感が駆け流れる。

いつもの奴よりも何倍も強力だ・・・


「サクラ・・・大丈夫かな?」


確認しようにも門が神々しいまでのあの形にならないと異世界にはいけない。

今日の所は帰るしかねえか?

左腕をさすりながらよろよろと歩き出す。


眩暈がする・・・感覚鋭敏化もかなりキテる

どちらにしてもしばらく門を潜れそうもないか・・・

その日は取り敢えず家に帰った。


翌日門がどうなってるかを確認してみたが日常通りの寂れた門がそこにあるだけだった。

翌日もそのまた翌日も・・・異世界へ通じる門は閉じられたままだった。


急な話だがどうやら俺は普通の高校生に戻されたらしい。

中途半端に後遺症を遺して・・・

妙なわだかまりを残して・・・・・・・・・・




「手伝ってください!」

「・・・なるほどねえ」


普通の高校生になった俺は・・・取り敢えず自分のことに集中することにした。

サクラとの約束もあるしな。

『異世界のことは俺に任せろ』

サクラのあの言葉を・・・・今は信じるしかない

というわけで現実における目下の問題の解決の為に俺は古畑さんに頭を下げていた。


「・・・まあ、可愛い後輩の頼みは聞きたいけどさあ。新人大会近いしなあ」

「生徒会の今後に響くんです!」

「う~ん、ういるるが仕切ってくれるなら何とかなるけど・・・」

「頼んであります!」

「・・・わかった。」


古畑さんがその代り・・・と指をさす。


「『本来は』必要ない部分に手を付けるんだし、こっちの要求も呑んでもらうよ?」

「・・・そうなりますかね、やっぱ」


俺が仕方ないと頷くのを見て彼女は提出用の生徒会役員名簿にサラサラと書きこんでいく。


生徒会長 古畑真琴

生徒副会長 如峰月桜 朝日奈楓

生徒会会計 伊月葵

生徒会書記 『白凪優子』

生徒会庶務 新聞佑 山梨小陽


朝日奈さんの仕事は原則俺が引き受ければいいし、、、問題はないはずだ。

俺も我慢すればいい・・・結局脅されてでもすることは決められてただろうし。

それよりも問題は・・・白凪優子を生徒会役員にするということ。


人望も能力も内面も


生徒会役員に必要な全てを満たしている彼女であるが生徒会役員に入る気があるかと言えばNOだ。

古畑さん的には新人大会を疎かにし、生徒会として動くなら最低限生徒会役員の勧誘の為という条件が無いと動けないという事か・・・・それに、彼女を生徒会に入れることが今回の問題解決につながる気がする。


「で、私はどう手伝えばいいかな?」

「はい、、、実は・・・」


作戦№1『WAIRO』


白凪優子がいつも通り登校してきた。

いつも通り綺麗な女の子だ。

そんな彼女の目の前に現れたのは黒づくめの青年。

顔にまでフードをかぶったその少年は封筒(かなり分厚い)を差し出しながら叫んだ


「これ、ほんのわずかな気持ちです!良かったらあちらでお話しませんか!」


逃げられた

黒づくめの青年は職質に掛けられた。

古畑さんがやっぱりだめかwwwwwwと笑っていた。


作戦№1反省会


「まず、、、露骨すぎやせんか?」


人目につかない場所で黒づくめの格好から制服に着替えた俺が抗議の声を上げると古畑さんはう~んと言った。


「ネタは混じってるのは否定しないけどさ・・・でも話すらまともに聞いてもらえるか怪しいんだから。まずは話を聞いてもらえる状況を作らないと」

「なら・・・」


作戦№2『SETTAI』


白凪優子が昼休みにいつも通り飲み物を買いに購買に来ていた。

この後は朝日奈楓と昼食をとるらしい。

その足取りは少し軽い。

そんな彼女の前に現れたのはスーツを着込んだ如峰月桜だった。


「・・・なにしてんの?」

「・・・っ!?(涙目)」


むり、、、むりだよお、、、既に白凪の顔がこわばってるしぃ・・・

―ほら、恥ずかしがるな!―

インカムから古畑さんの声が入ってくる。

こうなりゃヤケクソだ!


「お帰りなさいませ、お嬢様!」

「・・・頭打った?」

「お、、、、お席、、、こちらです!」

「え?ちょっ!?」


涙目になりながら彼女を空き教室に強引に誘導する

教室は既に改造してあるのか中からは何も見えなくなっている。

半ばヤケクソになりながらドアを開く。


「お嬢様のお帰りです!」

「「「「「「「「「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」」」」」」」」」

「え?なに?」


白凪はマジでドン引きしている・・・それもそうだ。

スーツを着込むだけでなく盛髪までした男子高校生(新聞部や古畑さんの下僕)がズラッとお出迎えしてるのだから

白凪があれよあれよとVIp席へと案内される。


「どうもっす!当店マネージャーのチェリーです!お隣失礼します!」

「・・・ねえ、如峰月?これ何?」

「お嬢様!何飲まれます?」

「ちょっと・・・聞いてる?」

「・・・(既に限界入ってる)・・・ARA☆HUMI!シャンパンタワーお願いします!」

「FUCK!FUCK!FUCCCCCCK!」

「「「「「「「「「FUCK!FUCK!FUCCCCCCCCK!」」」」」」」」」」

「ちょ!?」


ARA☆HUMIを中心にスーツを着た男どもがシャンパングラスを形成していく。

白凪は逃げようとしているが俺が指示を出すと彼女の横にヘルプの人間が座り逃げ出す機会を失わせた。

子供のシャンパンが何本も消費されいつの間にか黄金色のタワーが形成される。


「乾杯!」

「「「「「「「「「「「乾杯!」」」」」」」」」」


何を言っても無駄と悟ったのか白凪がやけくそとばかりに子供のシャンパンをぐいっと煽る。

―ほら!飲み始めたんだから余興に入りなさい!―

古畑さんの指示が聞こえてきたので次のプランに入る。


「ゲームします!ホストは全員集合!」

「「「「「「「「「「「イエス、チェリー!!!」」」」」」」」」」」

「はい、じゃん・けん?」

「「「「「「「「「「「ぽん!」」」」」」」」」」」」」

「はい、ARA☆HUMI!タワーを全部飲☆み☆干☆し☆て」

「え?タワー全部!?」

「「「「「「「「「飲☆み☆干☆し☆て」」」」」」」


子供のシャンパンの中身が全て一つの大皿へとつぎ込まれる。

ARA☆HUMIドン引き、白凪もドン引き

―ほら!コールして!―

・・・・ごめん、新聞君!

俺は涙目の新聞君を出来るだけ見ないようにしながらサン☆ハイとコールをかける。


「は~い!」

「「「「「「「「「飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで?飲んで♪」」」」」」」」」」」

「い、、、、いただきます!ぐっ、ぐっ、、、、、、炭酸きつくない?これ?」


―ご馳走様が聞こえない―

アンタは鬼か!

しかしもうARA☆HUMIの前には再びなみなみと注がれた子供のシャンパン


「ご馳走様が聞こえない♪」

「「「「「「「「「飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで?飲んで♪」」」」」」」」」」」

「いあ、、、いああきまふ!・・・・・グッ、、、、グッ、、、、グッ、、、、ぶはあ!ご馳走様でした!」


―小指が全然立ってない―

いやいやいや、無理でしょ!

俺が流石に・・・とインカムを無視しようとしたら既に新聞君の前には新しい大盃が

しょうがない、、、、替わろう!

俺は彼と入れ替わろうとした・・・・しかしその足は止まった。


大丈夫だから


新聞君は優しい瞳で俺を見ていた。

新聞君、、、いやARA☆HUMIは間違いなくいま、、、ホストだった。

涙で前が見えなくなる・・・・だが死んでもコールだけは続けてみせる!

皆も声を

全力で出していく!


「KOYUBIがZENZEN!TATTENAI!!」

「「「「「「「「「はい!飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで?飲んで♪」」」」」」」」」」」

「いただきます!ぐぶぐぶぶう!ごぶっ!ごぶごぶ!ごぶぐぶぐぐぶぶぶ!ゲホッ!ゲホッ!・・・ご馳走様でした!」


―小指が立って気持ち悪い―

!?

流石に・・・


「止めるなあ!」

「・・・・っ・・・・KOYUBIがTATTETE!KIMOTIWARUI!」

「「「「「「「「「はい!飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで♪飲んで飲んで飲んで?飲んで♪」」」」」」」」」」」

「い・・・・いただきま・・・・ぐぶぐあがががっががっが・・・・うっ・・・・」

「「「「「「「「「「「「「「「ARA☆HUMI!」」」」」」」」」」」」」」


遂に飲み切って彼は倒れ伏す。

鼻からも口からも大量のシャンパンをあふれさせた彼は小さな声で最後に言う


「ご、、、、ご馳走様でした、、、、ぐはっ」

「「「「「「「「「「「「「ARA☆HUMIいいいいいいいいいいい!」」」」」」」」」」」」」」


新聞君、、、君の犠牲は無駄にはしないよ!

君の献身ぶりに白凪だって感動したはずだ!

ねえ!?

―・・・もう帰っちゃったよ?-


「・・・・・・・何のために犠牲だったんだあっ!」

「・・・・・・・・・・ふあっく・・・・・・・」


作戦№2反省会


ARA☆HUMIが保健室のベッドの上でうなされている。

口から伝う子供のシャンパンを拭っていると古畑さんが入って来た。

彼女は入って来た瞬間もう・・・と呆れた声で言う。


「だめだよ、、、もてなす側のホストが潰れたり、楽しくなってしまうのは~」

「・・・そこじゃねえだろ!?」


何で似非ホストクラブなんだよ!

確かに気まずくならない感じで話せる空間を作って欲しいって言ったけどさ!

ドン引きさせてどうすんだよ!


「ふぁ・・・・ふぁっく!」

「新聞君も壊れちゃったぁ!」


寝言でなんか叫び出した新聞君をみて、流石に反省したのか古畑さんはそっと目を逸らした。


「取り敢えず、、、、白凪を生徒会に入れましょう・・・説得はその後ですわ」

「そうだねえ。後、桜君はしばらく顔みせない方がいいかもね」

「誰のせいだと思ってんだ・・・」


作戦№3『IKEMEN』


新聞部には近藤君という俺と同じ学年の人がいる。

彼の特徴を表すならイケメンという事だろう。

高身長に甘いマスク・・・声まで優しい響きがある。

彼に部活に行こうとする白凪に声をかけてもらった。


「やあ白凪さん」

「なに?」


朝から変なことばかり起きるせいで常に警戒状態だった白凪もイケメンに話しかけられて悪い気はしない。

少しだけ笑顔になった白凪に近藤君は笑顔を輝かせる。

・・・いわゆる笑顔向けられて嬉しいオーラだ。

流石イケメン・・・・俺達みたいな似非ホストとは違う。


「で?どうしたの?」

「うん、君と少し話したいなって思ってさ・・・君に時間があればでいいんだけど」

「そうだなあ・・・」


う、、、、巧い!

強引に行きながらもあくまで選択肢は相手に委ねてるッ!

さては古畑さんこれが本命だったな?

隠れて彼らの様子を古畑さんとみていたがこれは決まったと二人でにやりと顔を見合わせる。


「す、、、少しだけならいいけど、、、」


学年でも一二を争うイケメンが不安げな顔をしている。

白凪は少しだけ顔を赤らめてオッケーしそうな感じだ。

うんうん、、、後は生徒会について上手くやってくれれば・・・


「あれ?古畑さんに如峰月君。こんなところでどうしたんです?」

「「穂のちゃん先生・・・・ハッ」」

「ほの・・・ちゃ・・・ん?」

「え・・・どうしたの?」


白凪がいきなり豹変した近藤君を見て後ずさりする。


「ごめん・・・用事を思い出しちゃった・・・また後で・・・」

「う、、、うん、、、多分もう話すことはないと思うけど・・・」


白凪が危険を感じたのかダッシュで逃げていく。

俺と古畑さんは何が起こるか一瞬で察知する。


「穂のちゃん逃げて!超逃げて!」

「え?」


きょとんとしている彼女を逃がそうとしたが既にバカが目の前に


「穂のちゃあああああああああん!」


理性を失った化け物が俺達の前に現れる。

・・・そう、彼は合法ロリにしか興奮できないペドなのだ。

イケメン成分全てを台無しにするぐらいの・・・

彼の魔の手が穂のちゃんに迫る


「「危ない!」」


ぶんっ


「ぎぼるべあっ!?????」


穂のちゃん先生は背後に立つ化け物をノールックで仕留めた

『せいとめいぼ』がしゅう~~~と煙をたてる

流石の近藤君もダウンしてしまった


「「つ、、、、つええ、、、」」

「何か?」


古畑さんと二人で唖然としていると何もなかったよという顔で穂のちゃん先生はきょとんとした。


「いや、、、後ろの、、、」

「何か?」

「何でもないです」


作戦№3反省会


「ご、、、、ごうほうろり、、、ぐへへへ」

「ふ、、、、ふあっく、、、、」


だめだこりゃ

廃人二人が保健室のベッドで並べられている。

半ば俺のせいでもあるため凄く心が痛む光景だ。

俺の隣でそれを眺めていた古畑さんは口を開いた。


「なにこれ!すっごい面白い☆」

「あんたは鬼か!」


すっごい良い笑顔だった。

俺が思わずツッコむと彼女はだってさあと言いだした。


「自分のことなのに人任せにするからこうなるんだよ?」

「・・・すっげえ納得いかねえ」


誰が話をややこしくしたんだろうね?と彼女を非難めいた眼で見つめる

三秒でごめんなさい面白がってましたと古畑さんは謝った。

そして彼女は二枚のチケットを手渡してきた。

県外のでっかいテーマパークの無料招待券じゃないか。


「これ・・・使うってことっすか?」

「そ、、、、失礼して申し訳ありませんでしたって、、、一緒にどうですか?お詫びをさせてくださいって」

「そんなことできると思ってんすか?」


それいわゆるデートのお誘いデスヨネ?

俺は自分からするデートのお誘いには実はちょっとしたトラウマがあるんですが・・・

いかにすればよろしくて?


「ここで諦めても私は別に困らないよ?」

「・・・分かりましたよ」


作戦№・・・ともいえない放課後のこと

白凪優子の前で土下座している俺の姿があった

彼女はそんな俺を怒っているというよりは呆れ顔で見つめている


「如峰月って本当に何でもするよね?」

「滅相もありません・・・」


なんでだろう、、、すっごい胸に突き刺さる・・・

白凪は俺の眼の前にしゃがみ込むとぽかりと俺を弱い力で叩いた


「・・・別に喧嘩してるわけじゃないんだからさあ」

「それはそうっすね・・・・そうっすね」



俺と白凪優子の仲がいつの間にか掴めなくなっていた。

初めて会ったあの時から・・・

『朝日奈楓の親友として紹介された』あの時からずっと仲良くなりたかったけど・・・それでも彼女との仲は縮まらなかった。

それどころか、、、ずっと嫌われてしまってたと思ってた。


伊月とは違うベクトルで彼女は限界を迎えかけてる・・・

それは感覚が鋭くなってる俺にはよく分かる・・・

だから焦っていつも以上に馬鹿げたことまでやってしまえた。

でも、、、それが何なのか分かんなきゃ


お互いを知らないで、、、お互い主張してる今のままじゃだめだ。

俺は白凪優子を知らなきゃいけないんだ

彼女を救うために、、、彼女を知らなきゃいけない

それは・・・朝日奈楓の側にいようとするなら絶対に必要だから


「朝日奈楓については、、、生徒会については休戦してさ・・・・話し合うために少しだけ仲良くなれないか?」

「これ、、、テーマパークのチケット?」


彼女はじいっとそれを見てまあいいけどさと言った。


「新人大会の前の日が空いてるからその日でいい?」

「・・・もちろんだ。」

「何時から?」

「そうだな・・・一時からでどうだ?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「どうした?」

「ううん、何でもない」


白凪優子は何か戸惑ったような顔をしてから、ゆっくりと首を振った。

今回かなりぐだってますね・・・

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