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異世界でもう一人の俺が暴れすぎてキチガ○と呼ばれている件について  作者: 浅き夢見む氏
第一部:異世界にキチガイが舞い降りて、物語が幕を開く<曇の奇術師編>
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第4章NPCはロリに興味がおあり?part2

ロリがキタ。

「じゃ、、、この看板の内容が下級冒険者用のクエスト一覧になってるから。」


あのやられ役の可哀想な3人組はさっさと運ばれていき、周りの歓声が辺りを包んだ。

せっかくなので決め台詞として


「やれやれ・・・目立ちたくなかったんですが。」


とテンプレ台詞をいってみたら


「「「「「「「「「「「「「あ、ごめんな・・・」」」」」」」」」」」


となって皆、気を使って一気に俺から離れていったのは一種のトラウマである。


べ、別にホントは構って欲しかったって訳じゃないんだからねっ!

サマンサさんがギルドカードの階級を下級冒険者にしておいてくれ俺をクエストを張り付けられたボードの前に連れてってくれた。

慰めながら。・・・どっちが負けたのか分からなくなった。


ボードは全部で7つ。

初級、下級、中級、上級、特級、特一級、そして、、、緊急依頼ボード。

後、特級、特一級、緊急依頼のボード全く紙が張り出されてない。

特級、特一級はこんな田舎にはそんな高位冒険者がいないからだとわかるが、緊急依頼ってなんなの?


「この、、、緊急依頼って何ですか?」


「ああ、これは全員参加強制のクエストって意味。そして、ここに張り出されるような依頼ってことは特一級のモンスターが攻めてきたとか、魔物の大群が攻めてきたとかそんな類のものね。」


どおりで、なんも張り出されてないわけだ。

そんな事態早々起こらないからな。


「ちなみに緊急依頼は参加しなければ、ギルド資格を剥奪されるから気を付けてね。」


はい、テンプレいただきました。


「じゃ、サクラなら一人でできると思うからがんばってね。あ、依頼しくじるとギルドと依頼人の両方に違約金払わなきゃなんないから死ぬ気で頑張ってね。」


気を取り直して下級ボードを見ていたら、アリアがそんなことを言い出した。


「え!?最初のクエストは先輩が後輩を戦闘の仕方から狩り方まで教え導くのがテンプレじゃねえのか!?」

「テンプレってホントに何ですか、もう・・・この二か月毎日毎日、テンプレ、テンプレって。てか、戦闘の仕方とか狩り方とかなんていつもやってることじゃないですか。私だって、せっかくなんだからサマンサと二人で話したいことがあるんです。」

「ははは、、、ごめんね。サクラ君。」


まあ、、、仕方ないよな。久しぶりに親友と会ったんだからじっくり話したいよな。

とはいえボッチか・・・

テンプレ的に最初にボッチでクエストこなすとその後しばらくボッチで行動することになっちまうんだよな・・・


ある○○○にな○う小説では一巻丸ごと正規のパーティーが組めないままボッチでクエストをこなすという、とんでもない小説がよくある。

そういう小説の主人公にも憧れているがボッチなのに気にしてないようにその主人公の心理描写されてても、俺は同じように振舞えるほど、そこまで心は強くない。


ボッチ、駄目ゼッタイ!

癖になるから。


「すいませーん、誰か一緒に組んでくれる人いませんかね・・・?」


・・・何てことだ。

ロビーにいる人間全員俺から目を逸らした。

ぼ、、、ボッチ主人公フラグが・・・立ってしまう。

それだけは嫌だっ!


「ま、まってくれ!こんなに可愛い後輩を一人で狩りに出すつもりかっ!?」

「「「「「「「「「「「可愛い、、、後輩?」」」」」」」」」」」


ハモッタあああああああああぁぁぁ!?


「いや、可愛い後輩とか。先輩3人凹るような奴、可愛いとか言えない。」

「てか、頭のおかしい『あの』アリア=レイディウスの弟子だろ?あいつ自身頭おかしいのも納得だぜ。」

「なんか、逆に教えられそうだし。そんなことになったら心壊れる。」


先輩方の言葉が、俺を絶望ボッチへと突き落すがごとくこそこそ話し合っている。

まずい、まずい!?本気で、ボッチ主人公になってしまう!?


「そ、そうだ!一人じゃ難しい依頼選ぼうとして、手伝ってやろうか?フラグを立てればいいんだ!」


―下級クエスト一覧-

・甲角菌類の採取

・オークの牙20本必要です。採集お願いします。

・最近謎のゴーストが出るといわれてる火山の調査

・ゴブリンの巣駆除(パーティー推奨)

・王国から消えた聖女たちの捜索補助

・悪魔との契約をしたいので、失敗した時に助けてください。

・とちった冒険者の遺体の回収、共同墓地への埋葬(SAN値の耐性が強い人希望)

・サイレン伯爵領の魔導アーマーを強奪せよ!(究極幻想の材料に使いたい)

・初級冒険者への戦闘訓練(ギルドからの依頼)

・『盗賊らしき不審者のガチムチをスネークしているのだが俺の好みなので、俺の前に裸で縛り上げた状態で転がしておいてほしい。』の執筆中なんだが、その中で主人公の愛人役の細マッチョ冒険者の○○○の描写と激しく○○○する描写を入れる予定なので取材♡させてくれませんか?(とある国の近衛騎士団長♂)

・究極幻想の実験をしたいので、サンプルになりませんか?

――――――――――――冒険者ギルドココノハ村支部


「ひ、一人で出来ない依頼がないだと・・・・?」


いつの間にか俺の周りには人がいなくなくなり、辺りの人間は『うわあ、、、あいつ』みたいな目でこっちを見てきやがる。

どっかの誰かが、やっぱり飛び級下級冒険者は頭おかしいやつばっかだなとか言ってる。


「ねえ、、、ねえ、、、おれ、、、ボッチなの?ねえ、、、ボッチなの?」


周りの冒険者に声をかけようとしたら、ざっと近づいた人たちが下がった。

・・・こ、こんなことがあってたまるか。

俺は諦めずに主人公らしい小粋なジョークを飛ばしながら、ぼっち回避を図ってみた。



どうにもならなかった



このままクエスト一人で受けることによるボッチへの恐怖に私は負け、『初級冒険者への戦闘訓練』でもして、ぼっち回避を図ることにした。

そのクエスト依頼表を手に取ろうとした瞬間、周りがざわざわしたがもう無視しよう。

つか、周りをざわつかせるのって主人公じゃないですか?


受付口に向かってみると、言い争いをしていた。

また、あの迷惑な3人組みたいなやつが問題を起こしたのかと思っていたが、小さな女の子が受付嬢に必死に何か言っている様子だった。


「お願いします!この依頼を通してください!」

「その依頼は最低中級クラスなので、その依頼料じゃ足りないわ。・・・ごめんなさいね、ギルドは仲介という立場を取っているからこそ、信頼を得るためにも確かな仕事しか紹介しないの。」

どうやら少女は、依頼をしたいようだが依頼料を払えない為ギルドが依頼として紹介してくれないようだ。

その後、その女の子は何度も頭を下げていたが、結局拒否されたためとぼとぼと立ち去って行った。


ところで、幼女とは主人公小説の中でどのように扱われているだろうか。

たとえば、ヒロインの一人として扱うという異世界でなければ捕まるような使い方。

たとえば、可愛い萌えキャラとして扱う場合。

たとえば、主人公をロリコンとなじるために後付された主人公になつく役の登場人物として

たとえば、ネットに住む紳士な方々の需要的に。

たとえば、作画の方の描く絵が幼女の方が可愛いとかいうどうしようもない理由だったり。


この今上げたような条件のどれかに引っかかって幼女を登場させることになったとしても、いえることが一つだけある。

登場人物として幼女が出てくる場合、それは物語において重要な場合が多いという事だ。

つまり、主人公としては困ってる幼女を助けるのはまさしく当然なテンプレなのだ。


今、うつむきがちで歩いているこの赤い髪の少女は恰好は普通の村娘だ。

しかし、背が低い。ロリだから。

幼いからぷっくりしたほっぺや全体の柔らかそうな感じが抱きしめたくなる。ロリだから。

可愛いな。ロリだから。

将来は大変な美少女になるだろう。

ロリだから。


「どんな依頼をするつもりだったのかな?」


俺は笑いながら、彼女と同じ目線になるようにかがみこんだ。

彼女はひきつった笑みで後ずさった。




「おにいさん、私自分で歩けます。」

「そうかー、すごいねー。すごいねー、トーリちゃんは。」

「おにいさん、下ろしてください!」

「幼女が、遠慮しちゃいけないぞー?」

「おにいさん、、、笑顔がきもちわるいです。」


俺はトーリと呼ばれるこの幼女を抱き上げながら、火山を走り登っていた。

確かに俺は幼女のプにプに感を悦しんでいるが、幼女の小さなあんよでは時間が掛かりすぎるので仕方がないのだ。

だから、彼女を下ろすつもりはない。

いっさい、ない!!!!

ああ、そうだ。彼女から受けたクエストはこうだ。


-クエスト-ペットのクリムゾンが最近何かにおびえて、火山に引きこもってるから連れ帰してほしい

適正レベル:未定 報酬:幼女の感触 期限:未定


てか、火山ってのがネックなんだよな。

この辺の地理を一直線に並べてみると、まずこの火山。次に、ココノハ村。そして、街道を通って、森、岩山、盆地、岩山、森・・・ってなっている。

そして、この火山は岩山より広大で標高が高い。

ぶっちゃけ、この火山の頂上からその全体像を見渡せるぐらいは標高が高い。

そんだけの広大な山地、しかも、活火山の火山でペットさがしとかどんなマゾクエスト!?である。

幸運なことにトーリには心当たりがあるようで、迷うことなく上へ上へと登って行った。


「で?ペットになんでクリムゾンって名前をつけたんだ?」

「赤いから!」

「ま、異世界だから、、、犬じゃあないとは分かるけれど、一体なんの生き物なんだ?あ!言わなくていいからな!」

「え?いいんですか?」


小説の流れ的に、先に言われてしまうと読者が離れてしまう。

あえて、聞きたいけどはぐらされる感を出していくのが、主人公なのである。

テンプレである。


「へんなおにいさん、、、」

「そんなもんだよ?」

「なにが、そんなもんなんですか、、、」


それはそうと、アリアとキャラかぶってんなこの幼女。

敬語使ってるところとか。

あんな風なダメ人間にならないように俺がしっかり育てなければっ!

ハイテンションで走りつつ、徐々に気温が上がって来た。

肌がひりひりし始めたので『黒曇衣≪コート≫』を俺の袖の部分から彼女を覆うように展開していく。


「あ、おにいさん、ありがとうございます。」

「ああ、主人公は気が利かないと駄目だからな。」

「・・・・・」


そんな会話をしながらも、山登りは続いていく。

マグマが流れる部分がどこかにあるのか、硫黄の刺激臭や『黒曇衣≪コート≫』に覆われてない部分がカッサカッサに乾いてしまってる。

もう少しマグマに近づいてしまえば、間違いなく火がたつだろう。

そんな環境で生息できるってことは、魔力を使える生物だけだろう。

自分を保護できる魔術が使える冒険者。

そして、このような異常な環境でも生息できるほどの潜在能力を持った


「ゴブッ」


魔獣だけだ。

紅い甲羅で全身を覆われたその魔獣は、背は小学3,4年ぐらいの子供だ。

幼女のトーリと同じくらいの身長かな?

しかし、その目は魔獣特有の険しい目をしており、持つ武器は子供が持つような大きさではない金棒だ。


ゴブリンレッドか・・・

中々珍しいモンスターだな。ゴブリンが火山に適応されるのはなかなかないのだが、その分実力は跳ね上がっていると聞いたことがある。


「おにいさん、、、あれ。」

「大丈夫だ。動かなくていい。」


おそらく、コイツが彼女のペットなんだろう。

紅いしな、体。

珍しいから、ペットにでもしてんのか?

生け捕りを考えていかなきゃならないのは面倒だ。

ま、幼女の為だし・・・


「水でも、ぶっかけれりゃいいんだがなー。体が冷やされてすぐにおとなしくなるだろうし。ま、こんなのぐらいなら、、、『曇の壁≪ウォール≫』3連!」

「ごぶうっつ!?」


取り敢えず、雲の壁で急に三方を囲み、こっちに向かう以外逃げられないようにした。

上位ゴブリンとはいえ、知能はゴブリン同等であるようなので、殺ッたらアとこっちに向かって走って来た。

トーリが、俺の服を強くぎゅっと握るのを感じる。


「おにいさん・・・・」

「大丈夫、すぐ終わる。『曇の沼≪プール≫』」


雲は地を這い入った脚に絡みつき逃がさないようにしがみ、絡みつく。

脚が、動かなくなったせいでバランスを崩したのか、ゴブリンレッドは倒れこむ。

後は、ゴキブリホイホイのように、倒れて沼に触れた部分にまた雲が絡みつき・・・

あっという間に、雲の沼に縛り付けられた魔獣一匹。


「ほい。」

「すごい!おにいさん、すごいです!おにいさん、まじすごいです!」


幼女が興奮のあまり、体を思いっきり揺らしながらすごいすごいと叫んでいる。

ふん、この女、これで俺に惚れたろう・・・とかいっちゃって(笑)

少女を地面におろし、辺りを見回す。

当たり前だが、辺りに他の生物の姿は無い。


「ふう、どうやらこいつのようだね。クリムゾンは。」

「え?違うよ?」


・・・まじかー。

探すのめんどくさくなってきた。

俺は主人公であるが、飽きやすいのだ(笑)

それに、『黒曇衣≪コート≫』とはいえ熱のすべてを遮断できるようにはしていない。

暑さで、流石に参ってしまいそうだ。


「さ、流石に何か教えてくんねえかな?『曇の網≪ネット≫』でそれを探すから。」

「えっとね、、、あっ!いた!クリムゾンは・・・あ!あれです!」

「え?」


彼女が見ている方を見てみた。

見て、、、俺の運は今!最高潮であることを確信した!

だって、クリムゾンと呼ばれたその生物は赤いうろこを纏った異世界の生物。

マグマの湯に気持ちよさそうに入ってるでたらめな生態の生物。

紅いドラゴンの幼龍だったのだから。




龍人、ステータス上ではドラゴノイドと表記されるこの種族はこの世界において最も弱い種族と呼ばれている。

下手したら、素の能力ではどの種族よりもレベルが低いと言われている人間よりもだ。

所有する魔力は殆どゼロであり、身体能力も人間程度。


しかし多くの国は、秘境に住むという彼らを探し続けている。

なぜなら、彼らには最強の種族が後ろについているからだ。

龍人は龍の庇護を受ける代わりに、幼龍を成龍の代わりに育てるのだ。

また、龍族はことばをつたえることができないと言われている。

その為、他種族に意思を伝える役割を龍人は担っているので龍族の巫女と呼ばれる龍人もいるとか。


そんなことをトーリから教えてもらった。

たどたどしい言葉であったが、ペットという認識もあながち間違っていなかったようだ。

幼女は幼いながらに賢い。


「いっやあ、マジ、テンプレ尽くしだわ!もう、今死んでもいい!ひゃっはああああああああああ!」

「おろしてください!」

「ぎゃおっ!?ぎぎるあっ!?」

「ロリとか!ドラゴンとか!この世界は俺を主人公として萌え殺す気か!まじっべー、まじやっべー!」

「さ、叫びながら、この速さで走り回らないでくださ・・・ぎゅっ・・・ひははんだー(舌嚙んだー)」

「ぎぎぃ!・・・・きゅう・・・・・(状況のカオスさについていけず気絶)」


あ、一人で一匹が舌嚙んで悶えはじめた・・・


「おおっと、テンプレに興奮しすぎて抱えてた二人のことを忘れてたぜ!」


だが、ここでクエストの内容を思い出してほしい


-クエスト-ペットのクリムゾンが最近何かにおびえて、火山に引きこもってるから連れ帰してほしい

適正レベル:未定 報酬:幼女の感触 期限:未定


連れ帰してほしい『龍人の里に』

というわけで、俺は嫌がる二人を無理矢理抱え上げると今までのは何だったんだというぐらいのスピードで走っていた。

仕方ないだろう?

幼龍は室内犬ぐらいの大きさだった。ちょっとマグマの熱で大変なことになってたので、黒曇衣で軽く覆ってから持った。ちょっと興奮した。

坂を下るときの感覚がすうっと腹に来る感じだったからジェットコースターに乗ってるくらいのスピードはあったんじゃないだろうか。


ジェットコースター初体験のロリ龍は気絶してるし。

慣らしが終わっていた為、ジェットコースター・ハイテンションサクラにもトーリは堪え切れたようだ。


「この素晴らしい世界を俺だけが知っている!・・・ふう。あれか?」


「いっ・・・いっ・・・え?急に立ち止まってどうしたんですか?」


トーリの小さな目は焦点が定まって無いようでぐるぐる目を回していた。

・・・まあ、龍人の里は秘匿されるような場所にあるため罠も多く設置されてる。

そんな罠を避けるため、幼女かかえ込み2回宙返り3/2ひねりなんてしたもんだから、こんな厄介なことになってるんだろう。

てか、目を回す幼女マジ可愛い。


幼龍を抱えあげ、トーリの手を引きながら俺は奥地の小さな村へと近づいた。


「貴様!ホモ・サピエンスか!?なぜこんなとこにいる!?」

「あんな土煙だしながら近づいてきやがって!」


・・・めっちゃ、警戒されました。



「いやあ、すまんかったの!」


爺さんが高らかに笑う。

あの後、トーリとクリムゾンが目を回しながら必死で説得してくれたお陰でなんとか村の中へ入れてくれた。

今俺は、村長の家で歓待されていた。

しかし、村は特に普通な感じだし、龍人は人間そっくりだし、トーリは親につれてかれてくし。

幼龍クリムゾンは村長の側の籠で丸くなって眠っている。


しかし、あの親の行動は人間の街まで出ていったことに対する叱りの為か、俺(怪しい人)から一刻も早く引き離すため・・・か。

後者だな。

そっちの方が、主人公っぽい。


「いやあ、トーリが飛龍様に飛び乗って、どっかに行ってしまったという話を聞いたときは肝を冷やしました。でも、結果として幼龍様とトーリが戻ってきてくれたのですから世の中は分からんものですな。飛龍様も狩りが終われば帰って来るでしょうし。・・・まあ、一回狩りに出るとよっぽどが無い限り、半年は返って来んせんが。」

「それにしても、龍人の方は人間とそっくりですね。もうちょっと、鱗とか角とか生えてると思ってたんすが。」


それを聞くと、龍人の爺さんはガッハッハと笑いだした。

そして、服の左肩の部分をはだけさせた。

そこには、青い矢のような見た目のクリスタルが埋め込まれていた。


「これは龍応石っていう石じゃ。これが産まれた瞬間にあるかないかで、ドラグーンか人間かの区別がつく。ちなみに、龍様方との交流や意思の疎通もこの石で行っておる。遠くにいたとしても通信できるのじゃよ。」

「へえ、、、そりゃ便利だ。じゃあ、今回のクリムゾンの家出もある程度理由が分かってんすよね?」

「それが・・・の。わからんのじゃ。」

「・・・は?」


爺さんはポリポリと頭を掻いた。


「龍様は人間語を話さんから人間には分からんかもしれんが、彼らは驚くほど知能が高いんじゃ。しかし、幼龍さまはずっと何かにおびえるようで・・・その感情が大きすぎて、他の言葉が何も伝わって来んのだ。」

「ふーん。飛龍様に聞いたら?」

「それが狩りから帰って来て、聞こうとした瞬間にトーリが乗り込んでしもうたから。」

「・・・ええ?なんも、疑問に思わずまた狩りにでたのか?飛龍は?」

「ま、ただ。すぐに龍人の里に戻る準備を始めよと側付きの者に伝えとった様じゃが。」


どうやら幼龍を育てることが龍人の目的らしく、幼龍クリムゾンが火龍であったため育てやすい火山地帯に村を作っていたらしい。

つまり、龍人の大元は龍人の里・・・か。

この村には現在、幼龍しかいないが里にでも行けばもっと種類が沢山いるんだろうか。

もっと面白い飾りとか、建築物とかあるんだろうか。


「ほう、、、やっぱりお主は旅好きな顔をしとると思ったが、その様じゃの。」


爺さんは俺の顔をみてニヤニヤしながら、懐から一枚の札を取り出した。

札は本のしおりぐらいの大きさで、何かの魔力が込められているようだった。


「もし、龍人の里に来ることが出来たなら、そのしおりを見せんさい。同類にはわかる匂いと龍様の魔力が染み込ませられてるから龍人の里に入れてもらえるはずじゃ。」

「へえ、、、報酬代わりにもらっとくよ。ありがとう爺さん。」


ある程度話が済んだので、トーリとちょっと話してからこの村から立ち去ろうと腰を上げようとした。

その時


「ぐるるるる・・・・・・・」


クリムゾンが突如、跳ね起きて虚空に向かって吠えながら、威嚇し始めた。


「爺さん、、、何か見えるか?」

「、、、いや、儂には何も見えん。しかし、龍様の感覚は人間の何十倍も高いと聞いておる。」

「なら、魔力と高い精度の感覚でそれが何かを見極めてやるぜ、『曇の網≪ネット≫』」


剣から溢れだす黒雲が村長の家を包み込む。


「うおっ!?」


爺さんが俺の雲に触れられたことで、驚きの声を上げているが今はそれどころじゃない。

・・・コイツは、手ごわい。

龍の感覚は本当に人間よりも鋭いようだ。

『曇の網≪ネット≫』の魔力感知でもギリギリ。

感覚的知覚には全く引っかかっていなかった。

・・・でも、視えた。


ここになにかいる!




何かキタ。

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