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PROLOGUE-SIX届かない私の声
次の日が来なかった。
もう彼に会えなかった。
それだけだ。
二度と私に声をかけてくれることはない。
優しい声で、優しい瞳で、優しい笑顔で声をかけてくれることはない。
それだけだ。
「・・・・・・」
それだけだけれども、せめて謝りたかった。
あの時隠れてしまってごめんって、、、あの時逃げてしまってごめんて、、、どうせ分かりやしないだろうけどさ。
「・・・・・・」
もう一つあったな。
もう一つ、、、だけあった。
謝らなきゃいけなかったこと。
でも、それは・・・
「優子・・・そろそろ学校」
「・・・・うん」
もう一週間がたった。
大事な親友も大事な人もいっぺんに失ってしまったのに時間だけは今まで通り進んでいく。
この世界は今まで通り何事もなかったかのように進んでいく。
私の周りはこんなに変わってしまったのに。




