学びの空戦
どうも作者の脱色ナスです。
この作品は、私の処女作となります。温かい目でご鑑賞いただければ幸いです。
感想、誤字脱字の指摘、変な表現の指摘等がございましたら、感想をお寄せください。
蒼い空の中に、4機の飛行機が飛んでいる。
いや、正しく言えば1機が3機に追われている、と言う方が正しい。
その1機は下翼単葉で翼からは、2本の固定脚が突き出ている。機内には2人の人間が顔面蒼白になりながら、この危機を回避しようと必死になっている。
一方後ろの3機は引き離されまいと食い付いていく。
「クソ! 逃げられない!」
前席に座って必死に機を操る少年が叫んだ。飛行帽の下の、汗で顔に張り付いた金髪を気にする暇もなく、前後左右に視線を走らせる。
「前方! 積乱雲がある! そこに!」
後席に座っている少女が、激しい急旋回に耐えながら叫んだ。少年と同じ飛行帽をかぶり、肩まで伸びる茶髪を振り乱している。そして--
「敵3機! 突っ込んできます!」
「雲に入った! これなら……いくらなんでも……はぁ……追ってこないだろ……」
「うん……多分、大丈夫」
「まったく、容赦無しじゃないか」
「そうだね。みんな必死なんだろうね」
「あっ! 雲の切れ間だ」
「そこの雲の切れ間で左に60度変針してください。飛行場への針路をとってください」
「わかってるよ! それぐらい!」
「……すみません」
飛行機は切れ間から色彩のある世界へ飛び出した。そして、そのまま左へ旋回を始めた。2人とも安堵感に満ちていた。少年はようやく汗で顔に張り付いた髪を、少女は飛行帽の下から乱れ出ている髪を整えていた。ふと、少女が視線を感じ後ろを振り向いた。
「ッ! 180度方向に敵機1!」
と叫んだ時には敵機は、激突せんばかりに肉薄していた。
スマートな機首を造りだす液冷エンジン、精練された胴体、そして両翼から突き出た凶悪な銃身。一瞬、見惚れたその刹那ーー機首と両翼にある機銃が一斉に火を噴いた。
どうでしたか?
感想お待ちしております。