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飼い主を洗う。

「わあ、かわいい猫さん。」


より一層、弟の笑顔に拍車が掛かる。


う…ん。

か、かわいい…んだよ…な?

ただの、薄汚れた野良猫に見える俺が、おかしいんだよな…?


「どうしたんだい、兄さん?そんな怖い顔してちゃあ、この子が怯えるでしょ?」


弟はそう言うが、その薄ぎたな…エフンエフンッ、猫は、まったく怯えてなんかいない。


むしろ、タオルの上で、偉そうに――あくまで、俺の感想ではあるが――丸まっている…ように見える。


「どこで拾って来たんだよ、その猫」


出来る限り不機嫌そうに言ってみるが、弟の前ではまったく無意味なことだ。


「ああ、このアパートの下で拾ったんだ」


猫の背中を撫でながら、弟が言った。

よーしこの猫捨てたヤツ、ちょっと表こーい。

今なら十一分の三殺しで勘弁してやるからー。


「ああ、そういえば濡れてるねえ。とっとと綺麗になろうねえ」


そう言うと、弟は、猫をタオルで包んで、風呂場へ行ってしまった。

リビングには、俺と、弟と捨て猫のせいでびちょびちょになってしまったカーペットだけが残った。


別に、俺は動物が嫌いな訳じゃあない。

むしろ好きな方である。

猫とか、ああいう類の動物なら、もっと好きだ。だって可愛いじゃないか。

もふもふしてるし、喉をなでてやるとごろごろいったりするのがとんでもなく愛らしい。

だから、猫は大好きだ。I❤猫である。


でも。

でも!

なんだあの猫は!!

ぜんぜん可愛くないじゃないか!!

喉とかなでても全然ごろごろいわなさそうじゃないか!!


――人間みてぇだ。


…え?

何、人間?


…そうだ。

あの猫、絶対人間だ!!


何の確信も無く、俺がそう思った瞬間、風呂場の方から、派手に転んだような音が聞こえた。

反射的に音のした方へ振り向いて、じっと耳を澄ませる。


がしゃあああああん!!!


さっきよりも派手な音。


「おい、どうしたんだよ!?」


さすがに不審に思った俺は、風呂場へ向かった。




久しぶりの更新です;;

け、決して忘れてた訳じゃあありませんからね?!

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