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大丈夫、大丈夫だから。

神聖な森で、勇者は何を見た?

あと5日。

旅はすでに終盤も終盤だった。あと5日も経ったら魔王を倒せる計画となっている。ライア達は今日も魔王城へと向かう。

ライア達は村を出ると、しばらくの草原を越え、森の中へ入っていった。木漏れ日が差し込み、草木が生い茂り、不気味だかどこか神聖さを感じさせる。今日はなんだか魔物が多い気がする。そんなことをカミーユが口に出す。リーシャはそれを聞き逃さなかった。彼女は常日頃ほとんどのことに無関心だが、知らないことを見つけるとそれを解明するまで誰がなんと言おうと止まることはない。早速ワームが現れるとリーシャが飛び付き、剣を突き立てた。そしてワームの弱点となる心臓を避けて切った。暴れるワームをカミーユが編み出した魔法で固定すると、解剖を始めた。悲鳴を上げ、なんとか暴れようとするワームをリーシャは左腕で抑え、解剖を続けた。紅色の血が吹き出し、朱色の内臓をドロドロと垂れ流れ、呼吸を荒げるワームが、ライアには見ていられなかった。この世界で魔物とは、概念が積み重なり出来た存在。カミーユもハルクも止めようとはしない。だけれども惨たらしく感じるライアはリーシャを止めた。しかし間に合わなかった。ワームは瞬く間に灰色に染まり、ポロポロと崩れた。魔物は謎多き存在で、いつ誕生したのか、体の構造はどうなのか、何もわからないのは死んだ時に崩れるのが原因の1つだ。ライアはリーシャの腕をガッシリと掴み、静かに言った。

「何でそんな事が出来るんだ?魔物だとしてもあれはないだろ…あんなに悲鳴を上げていたし、内臓だって…さすがにああいうのは止めてくれ、リーシャ。」

リーシャは言った。

「え、悲鳴も上げていなかったし、内臓も無かったじゃない。」と。

ライアは内臓や悲鳴を鮮明に思い出そうとした。だが、あんなに鮮明に覚えていたはずなのに、ライアは思い出せなかった。その後、しばらくの静寂が訪れる。そこでカミーユは「ライア、疲れすぎだよ!もう少ししたら次の村に着くし、早く行こ!」と言い、ハルクの手を引っ張って足早に進んだ。この空気に耐えられなかったのか、ライアとリーシャも何も言わずにカミーユについていった。

ー裏話ー

未だにリーシャの事を心の中でシーシャって呼んでるので、もし誤字があっても、「あぁ、そういうことね。」と暖かい目で見て欲しいお。

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