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幼馴染との思い出



昨日は気持ちが沈んでた上に、

健にあたってしまった。


翔「俺って何で、いつもこうなんだろう…

ちゃんと健に謝んなきゃな…」


今日は学校がなく、三連休に入ったので

健が遊びに行こうと誘ってくれた。


昨晩のこと。



翔「はぁ…俺はまた…やってしまった。

自分の事で精一杯で、健にひどいことを…

小説なんか読んだから…いや、

俺が勝手に…」


今日、屋上で健に冷たく言ってしまったのに対して自己嫌悪になっていると、

健からメールが届いた。


健「(今、平気か?今日はごめんな!一人の時間邪魔しちゃって。

明日から三連休だろ?それでさ、良かったら俺たち二人で出かけねーか?(^^)

どこ行くかは明日改めて教えるからさ!)」


なんで…なんで健が謝るんだよ。

謝るのは俺の方なのに…。


そして今日。


三連休1日目。


いま俺は、健と学校の裏にある公園に来ている。


健「いや〜今日晴れてよかったわ!

昨日は少し曇ってたけど、おてんとさんありがとうだな!」


翔「うん、そうだね。俺にはちょっと暑いかもだけど。」


健「翔は太陽苦手だもんな!(^^)


なぁ、ここ覚えてるか?

この公園来たのは中学のときだったけど」


翔「うん、覚えてるよ。

ここの秘密荘。よく健と秘密基地にして遊んでたよね。」


学校裏の公園にある、秘密荘と呼ばれる

屋根も机も椅子もあって、外観も家みたいで、本当の家のような休憩所。

子供の頃はよくここで二人して秘密基地にしてたんだ。


健「秘密基地な〜(^^)懐かしいよな

ここの傷、お前と初めてケンカして、

柱壊しかけたんだよな。

今は脆くなって、ボロボロでもう中にも入れねーけど、お前との思い出だからさ、

この公園も取り壊すはずだったのを、

俺が先生に頼んで、先生がここの管理の人に頼んで、そんで残ってるからな。」


翔「俺との思い出…」


あぁ、そうだ。こいつはそういうやつなんだ。いつもいつも自分より周りの心配をして、親切で明るくて、怒られてもちゃんと謝って…


翔「健、俺…俺!ちゃんと謝りたくて!

昨日…もだけど。自分勝手で、健にひどいことを言った!…勝手に追い詰められていっぱいいっぱいになって、お前の優しさに甘えて…ほんとごめん!いつも…俺に声をかけてくれて…ありがとう」


泣きそうになりながら、情けなくて、弱くて、ネガティブで、優柔不断な俺をいつも優しく包みこんで、感謝しきれないくらいたくさんの事をもらってたのに。

何も返せてないのが悔しくて…


健「っははははは!wwいやいやごめん

w笑って、お前はやっぱりお前だな(^^)

昔からそのまんまだ!

気にすんなって言ったろ?

ったく、翔だって優しいだろ?周りが見えてる。自分勝手なのはいいことなんじゃねーの?


そりゃあさ、自分勝手な行動で周りに迷惑がかかるとか、誰かを傷つけるとかなら直してほしいとは思うけど、お前は違うだろ?人のこと考えすぎなんだよ!

周りの顔色伺って、相手に合わせて、

一人で傷ついて、自分より相手を優先してる。それはお前だろ?

個性であり、お前の長所だ!

俺からの意見は以上!」


そうだ。健は、昔からこういうやつなんだ。やっぱり俺を褒める。

俺を見てる。見えない部分すらもちゃんと見て、俺を助けてくれる…


翔「ありがとう?…。

でも、できるだけ迷惑かけないようにするからさ」


健「だー!お前そこはありがとうで終われよ!迷惑だなんて思ってねーって、

わかった、ケンカか?久しぶりにケンカするかー!٩(๑òωó๑)いいぞ!こいよ!」


翔「ごめんって!w痛いっ

お前昔より力強いんだから手加減しろよ」


思い出の公園で、久しぶりにケンカした気がした。

夏前なのに、こんなにもあつくて

笑い合う大切な友人がいて、

健は健で、俺は俺。


関係性も中身も変わってないのに、

なんだか寂しく感じた、


今日のような新しい思い出も、これから先増えていくんだろうって、

その分、傷つくこともあるだろうって。


一日一日がこんなにも早く流れて行ってしまうなら、今ある大事なものを守れるように、この笑顔がこれからも続くように、守って行こう。そう決めた日だ。



三連休2日目



勉強会。


補習。


夏休みの予定。


先のことを考えるだけで疲れる…

それでも、夏はもうすぐ目の前だ!

やることといえば…!



翔「そう、休養だ。」


夏は苦手な翔。

太陽の下に出ると、貧血になりやすくなる


昔から環境慣れしない翔は、なぜこんなにも敏感なのか?

繊細なHSPの人なら共感するであろう、

感受性が豊かであったり、周りの影響が大きく、入ってくる情報はほとんど自分を通る。

もちろん流せない部分が多すぎて、情報処理が追いつかない。


翔「はぁー…まだ夏前だよな?

なんか暑い…」


自分の部屋でもうすでに夏バテ気味の翔。

そこへ健が遊びに来たのだ。

まあ家は近くだしすぐ来れるのは当たり前だが…


翔(普通来るか?休みならそれぞれしたいように過ごすものなのでは?

ただでさえ暑いのに…

今、目の前に…俺の部屋に 健がいる)



健「いや〜暑いなー!

家近いけど、蒸されるところだったぜ!

今日太陽元気だな!」


翔「いや、それはお前だろ。

なんで休みなのに、来た?

しかも、こんな暑い日に限って…」


翔は、暑さと夏バテ気味のせいでイライラ気味、それに重ねて寝付きが悪くなり

さらにご機嫌斜めである。


健「いやいや〜それはすまん!

ちゃんと飲み物買ってきたぜ!」


翔「それはどうもありがとう…ございます」


気はきくが、たまーに空気が読めない時がある気がするが…それもまた個性なので

イライラしてても言わないのが仏心。


健「わ!すげーもう課題終わってんだな?

はえ〜( ̄▽ ̄;)俺なんかまだやってねー」


翔「だろうな…。またギリギリになって見せてくれ!ってはじまるんだろ?」


そうなのだ、こいつはそういうやつだ。


いい奴なのに、勉強だけは後回し。


健「今回はがんばるよ〜

まっ!また間に合わなかったら頼むわ!」


翔「そうだろうと思ったよ。」


ゴクリと飲み物を飲んで休憩していると、

健に「これ見てくれよ!」と雑誌を見せられた。

その内容が、


翔「不良が繋ぐ、合同合宿?」


それは、他県それぞれに存在する

不良やヤンキー達が集まり、街のために

ボランティア活動的なことをする合宿なのだとか。


部活じゃあるまいし…

街のために活動するのはいいことだけど、

俺らは場違いなんじゃ?


健「いいよな〜!憧れるよな!

見ろよ!このボスって呼ばれる、多賀(たが)(よしみ)、ケンカ最強!親切無論!

夜露死苦!だってさ!」


翔「へぇ〜そうなんだ…そんな活動もあるだね。(もう眉毛細すぎるし目つき鋭くてやばいし、人には親切なのはいいことなんだろうけど…絶対参加しなくねー…今時夜露死苦って古くねーか?)」


健「まぁ俺たちじゃ場違いだから行かねーけどさ。街のために何かするんなら、

困ってる人いた時に助けりゃいいし、

何も自分達から先に動くことねーもんな。

カッケーけどさ〜この記事の合宿期間、

夏休み中だし。俺は遊び倒おすね」


翔「だよな〜(⌒-⌒; )

(よかった…健と同意見で)」


この後は、適当に喋って

解散して、三連休のうち2日目を無事に終えたのでした。

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