好きでもないけど、今彼女も居ないし! コイツと付き合ってやってもいいか!
俺は、好きでもないけど今彼女も居ないし!
コイツと付き合ってやってもいいか!
そんな事を想う、俺に告白してきたこの女!
タイプでもないけど、暇つぶしに付き合うのもいいかもなと
単純にそう考えて俺はこの女と付き合う事にした。
・・・でも? この女と付き合って俺は死ぬほど後悔する!
何故なら?
俺を何処までも追いかけて来るストーカー体質の女だったからだ!
『・・・あのさ、もうやめてくれないか? 俺の大事な人達に迷惑をかける
事や俺の携帯にGPSまでつけるのもやめてほしんだ! 俺の自由をお前が
奪わないでほしんだ!』
『何言ってるのよ! 私がアンタを管理しなかったら? やりたい放題して
たに決まってるでしょ! アンタみたいな男は私みたいな女が必要なのよ!』
『・・・でもさ、これはやり過ぎだと思うんだよ、』
『何が思うんだよ、自分の事もロクに出来ないくせに、、、!』
『・・・そ、そんな言い方さ、しないでくれるかな、』
『はぁ!? アンタは完全に私が管理すんの! 分かった?』
『・・・で、でもさ、』
『“返事は、はいだけでしょ!”』
『そ、そんな、』
『返事しろよ! 分かったのか?』
『“はい、”』
『はじめからそう言えばいいのに、面倒くさい男ね!』
『・・・・・・』
『そもそも私に言い訳や嘘、口答えなんかすんな! 私が1番、アンタは2番!』
『・・・お、俺、2番なのかよ、』
『えぇ!? 今なんか言った? “王女様と奴隷の関係でしょ!”』
『“王女様と奴隷の関係、”』
『私はアンタより上で、ペットの犬よりもアンタは下なのよ!』
『・・・俺が、犬よりも下、』
『はぁ!? 口答えする気?』
『・・・い、いや、』
『じゃあ、取り合えず! 今からスーパーに行って割引のお弁当でも
買ってきなさいよ!』
『・・・あぁ、ううん、』
『“早く行けよ! 6時過ぎたら売り切れんだから!”』
『“はい!”』
『よし、行けー!』
『・・・・・・』
俺に告白してきたこの女は、、、?
初めは大人しそうで何でも俺の言う事を聞きそうな女に見えたのに、、、。
俺と付き合い出したら? 180度態度が変わったんだ!
急に“本性”が出たのか? 俺を雁字搦めに束縛し、自分の思い通りにしよう
と思っているのが分かったんだ。
顔も急に怖くなり、話す言葉遣いも乱暴に変わる。
俺を傷つけても気にもしていない!
“言葉の暴力、力の暴力、”
しかも? か弱そうに見えたこの女は、“実は柔道黒帯!”
他にも格闘技ならほとんどやっていたらしく、ボクシング、カラテ、
護身術まで、、、。
力でも俺はこの女に勝てないのか?
“支配されるとはこういう事なのだろう。”
俺がこの女を支配する気が、ふたを開ければ俺がこの女に支配されている!
・・・もうどうやったら? 俺はこの女と別れられるしか考えられなくなる。
どうにか、この女と離れたい!
俺はただ自由になりたいだけなんだ。
でもこの女と居たら? 俺に自由はない!
だから俺はこの女から逃げる事を考える。
次の日、俺はこの女から逃げるように遠くに行く事にした。
既に会社には退職届も出したし、俺の家族や友達、親戚、俺と関わる人達には
俺が何処に行くかをこの女に言わないようにしてもらっていたのだ!
*
・・・でもたった1週間で、俺はこの女に俺の居場所を見つけ出される。
【ピーポーン】
『・・・は、はい、』
『“見つけた~もう~何処に居たのよ? 私随分、探したのよ!”』
『・・・ま、マジかよ、』
『まじまじ! 本当にもぉ~世話のやける彼氏なんだから~』
『“頼む! もう俺を見逃してくれ! 俺はもうお前と別れたいんだ!”』
『“そんなの無理に決まってるじゃない! アンタはどうせ、好きでもない
けど、今彼女も居ないし! コイツと付き合ってやってもいいかぐらいに思っ
て私と付き合ったのかもしれないけど? 私はアンタしか付き合わないって、
あの時決めたの! だからどんな事があっても私はアンタを諦めないわ!”』
『・・・そ、そんな、なんで、俺なんだよ、』
『“アンタが私を軽く見たから、そうなったんじゃない!”』
『・・・・・・』
『取り合えず、ココを開けてよ! 中でちゃんと話をしましょう!』
『頼む! 帰ってくれ!』
『じゃあ、仕方ないわね! アンタの部屋の鍵ぐらい持ってるのよ!
この鍵で中に入るから。』
『・・・えぇ!? なんで?』
『“管理人さんから貰ったのよ!”』
『マジかよ!? 嘘だろう、どうせ、はったりに決まってるよ!』
【ガチャ】
『・・・頼む! もう、俺に関わるなよ!』
『“そんなのダメに決まってるでしょ。”』
『・・・・・・』
・・・俺は結局! “今でもこの女に支配されている。”
支配するつもりが、俺がこの女に支配されるなんて。
やっぱり考え方が悪いと? こういう災難をもたらすのかもしれない。
他の男性も、俺のようにならないように気を付けた方がいい!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。