僕
僕はいじめられっ子だ。
クラスの男子にいじめられている。けれど不思議とそれを苦痛に感じたことはない。なぜなら、こんな僕に構ってくれて、大切な複数人の時間を割いて僕の相手をしてくれてるから。人見知りな僕はたとえいじめという形でも誰かにずっと構ってもらえることはとても嬉しいことだ。
こんな僕に興味を持ってくれて、僕の存在価値を見出してくれてありがとう。
先生は言う。いじめはダメなことだから、すぐに報告しなさいと。私たちがあなたたちのためにもすぐに解決してみせると。
でもそんなの建前で、世間から非難されるのが怖いだけ。僕はただの一生徒でしか無くて、あいつらにとっては学校の体裁を守るための道具に過ぎない。
僕を一個人として見ようとせず、ただマニュアルに従っていじめを強制的に辞めさせようとする。
つまんない。そんなんじゃなんの心の癒しにもならないよ。自分の体裁のために心配してるふりをして僕を騙そうとしてる。そんなことされる方がずっと居心地が悪い。だってたったそれだけで今までの苦しみを全部許さなきゃいけないなんて、心のない謝罪それだけで僕が元気よく学校に行けるようになるわけないじゃん。
いじめが嫌じゃないとはいえ、痛いのは痛いからね。
それならこのまま大事にした方が面白そうじゃない?
相手が僕を傷つけて、最悪僕が死んでさ。やっと学校と親がいじめに気づいて、学校の評判はガタ落ち。親は悲しむのかな?すぐに忘れそうな気もするね。どうせ意識なんて残らないんだから後悔しても贖罪しても意味ないのに。せっかくなら次はいじめられないような子を産んで育てれば良いじゃん。
それで私とは完全におさらば!
みんなで楽しい人生を送ってね。
バイバイ。
追伸
嘘を平気でつく先生も、僕をいじめた同級生も絶対に許さないから。よくしてくれた人には幸福を。
嫌な奴らには一生残る傷と後悔を押し付けて僕の代わりに苦しい辛い思いをずっとずっと思い知らせてやる。
覚悟しろ。
死んで意識が無くなるなら僕が死ぬまでに君たちの不幸の種を蒔いておけば良いだけだ。
時間が経ってから見つかる遺書。
いじめの告白。先生からの当たりの強さ。いじめっ子たちへのエコ贔屓。
いじめっ子達への手紙。
僕に構ってくれてありがとう。次からは僕が君たちに構ってあげる。だから絶対次の人生でも会おうね。僕の方が早く死んじゃってるからきっと僕の方が年上だよ。待ってる。
Twitterに唯一流していた、僕の苦しみの文章。
構ってくれてるから無下にはできない。だけどよく痛いことされたり奢ったりさせられる。僕はどうすればいいんだろう?
今のはただの例。もっとたくさん!君たちが一生かかっても見つけられないくらいのいろんな種類の不幸の種を蒔いてあげたよ。一生懸命探して見つけた花はきっと綺麗に見えると思う。本当に今までありがとう。