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『永遠の謎』

――このゲーム、私の勝ち。

「――それで大連(だいれん)さん。私と彼、うまくいくと思います?」


 夕暮れの教室。視線の先には黄色いケースを付けたスマホ。自分のものだ。画面には先ほど転送してもらった『デートの動画』が再生されている。

 アイリはほぼ無意識のうちに自慢の黒髪を指先で弄りながら、その動画を見ていた。

 正確には動画に映るカップルの男の方を、注意深く観察する。


「……そうねぇ」


 ちらりと視線を教室の外へ向ける。少しだけ隙間の空いた扉の先に数人の人影が見えた。まあ当然のごとく順番待ちをしている人だろう。

 ――海崎(うみさき)高校の二年生、『大連(だいれん)愛理(あいり)の恋愛相談室』。

 あまり目立たないようにやってきたつもりだったが、少し前に三年の先輩にした助言が効きすぎて評判がかなり広まってしまった。

 そろそろ下校時刻だし、スピーディーに済ませないといけない。


「彼は……多分マザコンかな。笑顔がとても純粋で、君が優しい声を掛けると決まって耳たぶを触る。安心感を覚えているの。彼自身少し子供っぽいところを自覚していて、包容力のある人が好み。つまり、君が大らかな心でリードしてあげればきっとうまくいくよ」


「……子供っぽい、うん、当たってるかも。大らかな心でリード……分かった! ありがとう、大連さん! この動画だけでそこまで判るのってすごすぎだよ!」


「ううん。私はただ親から少し教わっただけなの。外れることもあるからね。それじゃあ進展があったら教えて」


「本当にありがとう!」


 翌日の朝。今日も世界は平和で毎日は平凡。

 身長は百六十センチ、髪色は黒で長さは肩にかかるくらい、目の色も黒。顔もスタイルも悪くはないが特別良いとも言えない。普通の容姿だ。

 朝はいつも通り父親のいないリビングでトーストをかじり、持ち手にオレンジ色の宝石が付いた鍵をお守り代わりに首からぶら下げて学校へ行く。

 特に変わったことはない。強いて言うなら昨日から窓際の一番後ろに新しい席が一つ追加されていることくらい。


(……つまり今日も普通で何の刺激もない退屈な日々)


 成績は上々。優等生だと教師からは信頼され、例の相談室のおかげで不仲な生徒も特にいない。出る杭は打たれるというが、調子に乗っているといじめを受けることもなく。なんというか山も谷もない凪の日々。


 命短し恋せよ乙女――花の女子高生なんだから彼氏の一人でも作ればとも思うが、父親が警察官であることと、その父親からちょっとした心理学のようなものを習ってしまったことが原因で、相談されることはあっても好意を寄せられることはない。


(まるで水の中にいるみたい。このままじゃ窒息しちゃうよ……)


 季節は十二月。日付はまだ五日。クリスマスも近いが予定は当然無い。

 朝起きて、身だしなみを整えて、朝食を食べて、学校に行って、昼食を食べて、放課後に相談室を開いて、家に帰ったら課題をやって、夕食を食べて、お風呂に入って、動画でも見ながらベッドの上で寝落ちする。

 それを繰り返すのがアイリの日常だ。

 土日に出かけることはあっても、日々の退屈を忘れ去れるような気分転換はできない。だから少しずつ溜まっていく当てのない欲求は日に日に心と体を重くしていく。


(何か『特別』なこと……起きないかなぁ)


 それこそいつも通りのなんてことない心の中の独り言。でもその日は違った。独り言では終わらなかった。ホームルームが始まる直前に担任教師が教室にやってきて言ったのだ。


「――今日は、みんなに転校生を紹介する」


 耳を疑った。思わず心臓がどくんと音を立てた。周囲がざわつく。

 男子は可憐な美少女を、女子は麗しい美少年を求めた。アイリもそうだ。『普通』とは違うもの――『転校生』という『特別』にかける想いは人一倍あった。

 もしかしたら自分をこの退屈な日常から救い出してくれるかもしれない。

 そんな気持ちから、気づけば姿勢は前のめりになり、数秒ごとに唾を飲み込んでいた。


「それじゃあ、入ってきてくれるかな」


 教室の扉が開いた。入ってきたのは――女の子。その時点でクラスの女子は落胆し、男子のテンションはほどほどに上がる。

 何故ほどほどなのか。まあ現実など得てしてそんなもので、転校生の容姿は特別煌びやかなものではなかったのだ。だから一目見て、どこか見切りを付けるように視線を外す男子もいた。


「――比野翼姫(ひのつばき)です。親の仕事の都合で転校してきました」


 そう名乗る彼女の容姿は、確かに少し地味だ。長く野暮ったい黒髪、伸びた前髪は顔を隠し気味で、黒縁の眼鏡をかけている。身長はアイリと同じか少し下。肌は白く綺麗で、あの黒髪がブロンドだったらきっと学校中の男子が騒いでいただろうと、思う。


「何か趣味があったらみんなに教えてあげてくれないか」


「趣味は読書です。好きな言葉はニーチェの『過去が現在に影響を与えるように、未来も現在に影響を与える』ですね」


 転校早々ニーチェの言葉を引用する眼鏡女子。

 今この瞬間、クラス内での彼女のイメージは良くて文系女子、悪くてガリ勉娘になった。いずれにしても内気で根暗な人付き合いのできなそうなタイプだと思われているが――でもアイリは、そうは思わない。


(すごい。声音に緊張の色がないし、視線も全然泳いでない。堂々としてる。それに眼鏡の向こう側にある瞳の色――綺麗なエメラルド色だ)


 外見からくるイメージとは真逆の内面を持っている。ならどうして彼女は『そういう風』を装っているのだろう。

 次は何を言うのだろうか。彼女は、アイリの期待を知ってか知らずか一枚のコインを取り出した。


「もう一つ趣味があります。いわゆる手品ですね。さあ、このコインを見てください」


 彼女は右手を開いてそこにコインを載せ、全員の視線が集まったのを見てから握る。

 それから同じように左手を握り、一拍置いてから両手を開いた。

 当然のように右手にあったはずのコインは、いつの間にか左手の上に移動している。


「――この通り」


 教室の雰囲気は一転。拍手が起こり、彼女は軽く一礼して、室内を見渡す。


「トリックは簡単です。コインは元から二枚ありました。ほら、袖の中に。最初に右手でコインを握ると見せかけて袖の中に落とし、予め用意しておいた別のコインを左手に仕込む。先ほど言った『過去が現在に影響を与える』――というやつです」


 形勢逆転。先ほどまでの彼女のイメージは百八十度変わり、見た目は地味を装っているが、知識があり技術もある面白い人だという方向になった。


「それじゃあ未来の方は?」


 咄嗟に声が出てしまった。彼女は一瞬だけ驚く素振りを見せて、落ち着いてこう答える。


「それは秘密よ」


 口元に指を当てる彼女の仕草が、どこかアイリの心に引っかかった。

 ただものじゃない。普通じゃない。この子なら私の乾いた日常を瑞々しく潤してくれるに違いない。そう思い、恋でもするように惹かれた。


(比野翼姫……ツバキ! 二人きりで話してみたい……!)


 そしてホームルームが終わる。

 アイリはすかさずツバキに話しかけようとしたが、事はうまくいかない。彼女の席には人だかりができていた。手品の披露をせがまれているようだ。

 流石にこの観衆の中でツバキと二人で会話というわけにもいかないだろう。


(……今日は無理、かなぁ)


 翌日。アイリはどことなく浮足立った感じで登校した。

 昨日は結局、例の転校生と話す隙もなかった。休み時間は彼女が披露する手品を遠目から眺めるだけで、放課後は相談室があるから一緒に帰ることもできない。

 一度体育の授業で更衣室を使う際に、チャンスが来たと思ったが空振りに終わった。

 まるで神様に焦らされているみたいだ、とアイリは苦笑いを浮かべた。


 教室に入り、すぐに窓際の席に目を向ける。そこにはツバキの姿があった。てっきり昨日のように手品を披露しているのかと思ったが、今日は一人静かに文庫本を読んでいる。


 聞いた話によるとツバキは昨日のことを『父親』に話したらしく、それで無闇に手品を披露するのはやめなさいと叱られたようで、もう一つの趣味である読書に熱中しているらしい。

 持っている文庫本は英字。近づきがたい雰囲気。それでもクラスメイトは転校生を邪険に扱わない。意地の悪い女子からお高くとまっているなどと蔑まれることもない。


 静かにページの端を指でなぞる深窓の令嬢のような彼女――その姿がすべて計算されたものであることを、アイリだけが見抜いていた。


「ねえ、お昼休み一緒にご飯食べない?」


 昼休み、二人は屋上に出ていた。

 向こうも同じことを考えていたらしく、ツバキはお昼の誘いを快諾してくれたのだ。

 並んでベンチに座り、膝に広げたお弁当を箸でつつく。


「初頭効果――最初から狙ってたでしょ? 転校生ってどうしてもクラスで浮いちゃって、一歩間違えばいじめられることもある。でも君は一見地味で、読書家で、大人しいと思いきや、意外と明るくて手品がうまいっていう一面を最初に見せた」


 自分から内面を見せることで周囲の警戒を解いて、すぐに打ち解けられるというテクニックも合わせて。


「初めに良い印象を与えておけば、それはあとまで残る。で、翌日に適当に言い訳して手品の披露はやめて、予め開示していた読書という趣味を行うことで、周囲との適度な距離感を保つ」


 ちょっとしたイベントの際に手品を披露すれば最初の印象は持続する。

 快適な学生生活を送るために、あの自己紹介は完璧だったと言えるだろう。


「すごい。そこまで言い当てられるなんて、よく勉強しているのね」


「ううん、私は父親に軽く教えてもらっただけ。恋愛相談室ってのもやってるけど、ツバキみたいに周囲を操るようなことはできない。ホントにすごい」


「……ありがとう、アイリとはいいお友達になれそう」


「私もツバキみたいな人とずっと会いたかったの。ところでツバキのテクニックは、もしかしてお父さんから?」


 アイリは卵焼きをひょいと口に入れる。


「ええ。奇遇ね。いいえ、運命かしら」


 そしてツバキも卵焼きを一口。

 ミラーリング。相手と同じ行動を行うことで親近感を抱かせるテクニックだ。無論、アイリもそのことを知っており、『ツバキは自分と仲良くなりたがっているので、そのことを遠回しに伝えてる』のだと解釈した。

 仲良くなれそうだ。アイリは心の底からそう思った。


「あ、アイリ先輩! ここに居たんですね!」


 不意に声を掛けられた。相手は確か三日ほど前に相談に乗った一年生だ。


「どうかした?」


「いえ、今日の放課後、その……告白しようと思って。先輩さえよければ遠くで見ていてもらえればと……」


「うん、わかった。大丈夫。きっとうまくいくから自信を持って」


「……はい!」


 そうして二、三言交わして後輩はその場を去った。


「告白にもついていくなんて、律儀なのね」


「まあそれで自信が付くならね。それにいろいろなパターンを見ておけば勉強にもなるでしょ?」


 相手が了承すれば相談料を取らない代わりに、資料としてデートの動画や告白のワンシーンなどを頂戴する。それがアイリのスタイルだ。


「恋愛相談……ねえ、相談って男の子同士だったり、女の子同士だったりするものもあるのかしら?」


「え? ううん。今まで一度もないけど」

 

 だって『普通』――恋愛は男女で行うものだから。

 そう思考した時、アイリの心に何かが引っかかった。


「そうね。想像してみても女の子同士の恋愛って『特別』で、『禁断』って感じだものね。――ねえ、良かったら連絡先を交換しましょう?」


 ツバキが転校してきて二週間が経った。世間はもうクリスマスムードで、学校は冬休みに入った。例年より少し早い冬休み。アイリにとってその『特別』はツバキが運んできたもののように思えた。


 ――この二週間、二人の距離はぐんと近づいた。いやそんなレベルじゃない。

 アイリは危機感を持っていい段階まで、ツバキに依存していた。その様はまるでドラッグにハマったティーンエイジャーそのものだ。

 

 ツバキは学校近くのアパートで一人暮らしをしていて、アイリはこの二週間ほぼ毎日彼女の部屋に入り浸った。

 ほぼ、なんていうとちゃんと家に帰った日もあるのだろうと誤解されるかもしれないが、実際には毎日訪れ、そして警官の父親が帰宅する日のみ、不審に思われないよう一時的に戻った。

 そういう意味での、ほぼ、だ。

 当然、くだらない恋愛相談室もやめていた。


 アイリとツバキは本当に相性が良かった。趣味も、嗜好も、考え方も、そのすべてが奇跡的に噛み合っていて、だからこそ盲目的に彼女を信じ、愛し、そして『禁断』にも手を伸ばした。


 ずっと平凡な毎日に退屈していた。刺激的なことが起きて欲しかった。何をやっても満たされなかった。

 だから彼女を求めた。

 最初は一緒のベッドで眠るところから、そして同じ匂いのする服を着て、食事を食べさせ合って、好きなところに出かけて、二人でお風呂に入り、とにかく同じ時間を過ごす。

 そうして徐々に心は籠絡され、アイリはツバキの色に染められていった。

 

 どうして親の都合で転校してきたはずのツバキが一人暮らしをしているのか。

 どうしてツバキの瞳がエメラルド色で、前に洗面所でヘアカラーリング剤を使っていたのか。

 どうして自分とツバキはここまで人間としての相性がいいのか。


 それらの疑問が浮かんだこともあったが、すべてがどうでも良くなった。

 自分は今、幸福を享受していた。知らない世界。知らない快楽。知らない感情。

 どこまでも深い闇の底に優しく溺れていくような――それでも良いと思えるようなツバキの甘い囁き。


「――キスをしましょうか」


 その日、辛うじて残っていたアイリの中の何かが溶かされた。

 唇を重ねるだけで手に入れられる合法的な麻薬――それが心地良くて、時間はただゆっくりと、過ぎていく。


 十二月二十五日。クリスマス当日。


「いらっしゃいツバキ、ようやく来てくれて本当に嬉しい! ずっと君を私の家に招待したかったの!」


 ツバキはアイリの家を訪れた。この二週間、アイリは何度もツバキを誘ったのだがその度に、それは特別な日までとっておこうと却下された。

 そして今日、ついに念願が叶ったのだ。アイリはとにかく、ツバキにもっと自分を知って欲しかった。自分を曝け出したかった。

 

 ツバキをリビングに案内し、カーテンを閉める。今はまだ昼間。アイリの父親はまだ、帰ってこない。

 

 アイリは自らの衣服に手を添える。青を基調とした見ていて落ち着く服で、でもアクセサリーで少し派手な色を入れてアクセントを加えた。少し前までのお気に入りのコーディネートだ。

 でも今は違う。

 今までの自分を脱ぎ捨てるように素肌を晒し、真っ赤な下着を見せつける。


 ツバキは真白のシャツに黒のデニムという格好で、同じように服を脱ぎ始めた。

 そして下着姿のまま優しくアイリの体を抱きしめ、耳元で囁く。


「さあ目を閉じてリラックスして。身も心も、アイリの全部を私が包み込んであげるわ。一緒に階段を降りましょう。映画に出てくるお城にあるような螺旋階段。そこを一段ずつ降りていく。一段降りるごとにあなたは私の心の奥深くまで沈んでいって、これまで味わったことのない快楽を手に入れるのよ」


「…………」


「深呼吸して。ゆっくり、自分のペースで。さあ、階段を一段、また一段降りて――全身の力が抜けていって――」


「…………」


「――眠りにつく」


 アイリを眠らせたツバキは、かなりの興奮状態にあった。

 

「そうよ――私はこの未来を現在にするために、過去を積み上げてきた」


 冷静にならなければならない。ここから先、何か一手でも間違ったらすべてが水の泡だ。

 ソファーに寝かせたアイリの頬を優しく撫でて自分のスマホを取り出した。

 

「――お気に入りの服、青を基調としていて一見落ち着いているように見えたけれど、黄色のスマホケース、オレンジ色の宝石が付いた鍵、その他にもあなたは派手な色の小物を沢山持っていた」


 ラバーダッキング。自分の考えを言葉にすることで頭の中を整理し、冷静に思考するためのテクニック。話しかけるアヒルのおもちゃはスマホで代用だ。

 

「父親が警察官だからそれに見合った振舞いをしなければならない。きっとそんな風に育てられてきたのでしょう? だからあなたは大人びているように見えて、でも心の中では派手で刺激的な『特別』を求めていた。それで転校初日、初頭効果で分かりやすくあなたの理想を演じてあげた」


 録画を開始したスマホを用意した三脚に固定し、アイリの下着を剥く。


「あなたは髪を弄る癖があった。髪を弄るのは誰かに触って欲しい――つまり甘えたい欲求の表れ。実際はただイライラしているだけの場合もあるけど、でもあなたは母親がいない。母親のいない幼少期を過ごした人はどれだけ成長しても、心のどこかで母性を求める。だから自分を絶対的に肯定してくれる存在を演じれば、心に入り込むのは簡単」


 ふと、アイリが脱いだ服のポケットからスマホを抜き取る。パスコードは把握済み。

 記録データの一覧を見ると、そこにはこれまで彼女が入手してきた恋愛相談室関連の写真や動画がずらりと並んでいた。

 ちょっと引くくらいの数だ。全員了承しているとはいえ、ここまで収集されているとは誰も思わないだろう。


「あなたは引き受けた恋愛相談を、告白現場までも自分の目でチェックしていた。他人を操ろうとし、自分の関わった物事の結果を間近で見ようとする。若干のサイコパス気質」


 自分で起こした事件に関わろうとする。周囲の反応を見て楽しんでいる。それと同じだ。

 危ないことだと判っていても自分の欲求に逆らえない。


「だから女の子同士の恋愛がイケナイことだと刷り込み、そこから背徳感を煽れば、この状況が作れると直感した」


 アイリは『特別』を求めていた。そしてツバキは『禁断』をチラつかせた。

 欲しい言葉を与えられて喜ばない相手はいない。

 ましてやアイリは中途半端に心理学をかじっていた。浅い知識を高度な知識で操り誘導することは容易い。

 ツバキにとって、アイリは絶好のカモだった。


「――さあ、すべての準備は整ったわ。ステージに立ちましょうか」


 そうしてこの日、一つの永遠が作られた。

 その永遠は大連愛理――アイリの人生をどうしようもないほどに破壊するもので。

 その一方で比野翼姫――ツバキの人生をどうしようもないほどに狂わせかねない。


 生涯を賭してもおそらくは明かされることのない謎だ。




★P.S.


「もしもし? 私よ。これから貴方に話があるからすぐに家に帰ってきて。アイリと一緒に待っているわ」

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