第５４話「ソロモンとの死闘」
「騎士団長さん！」
私は突然飛んできた騎士団長を心配する。
「手こずらせやがって……」
上空ではソロモンがイライラした様子でこちらを睨みつけていた。
「だが、これで終わりだ！」
ソロモンが手を上に上げると、ソロモンの周りに闇があつまり、
それが武器として形作る。
「死ね」
ソロモンが武器を飛ばすために腕を振るおうとしたその時。
「フレイムブレード！」
爆炎が吹き、ソロモンが怯み、攻撃を止める。
「父上に手は出させん！」
ボロボロになりながらも、ジャンゴが立ち上がり、ソロモンに剣を向ける。
その目にはまだ強い戦う意思が残っている。
「フン。お前みたいな雑魚に何ができる」
ソロモンは悪態をつくと、再び闇を集めて武器を作り出す。
「止めろぉ！！」
私はナイフに竜巻を纏わせ、ソロモンに向かってブン投げる。
しかし、そのナイフは闇のバリアに当たって砕けてしまう。
ソロモンの気を逸らす事すらできない。
ソロモンはそのまま、無情にもジャンゴに向かって武器を飛ばす。
「ぐあああああああっ！！！」
「ジャンゴ！！」
地響きと衝撃に砂煙が巻き起こる。
ジャンゴは大丈夫なのか……？
私は心配でジャンゴの元に駆け寄ろうとする。
「お前もさっきから鬱陶しいな」
ソロモンは今度は私に標的を変え、再び闇の武器を放ってきた。
物凄い威圧感。
かろうじて避けるものの、その衝撃で吹き飛ばされる。
痛い……意識が朦朧としてきた。
「大丈夫か……？ミサキ」
ふとジャンゴの声が聞こえる。
どうやらジャンゴの側まで吹き飛ばされたらしい。
「私は大丈夫……それより、どうやってアイツを倒せばいい？」
私はソロモンを睨みつける。
奴は空を飛んでて接近戦に持ち込めないし、闇のバリアを張ってあって
並みの攻撃は通じない。
「ミサキ……俺に力を貸してくれ」
ジャンゴは真剣な目で頼んでくる。
「……もちろん。私は何をすればいい？」
「……合体技だ。奴を倒すにはそれしかない」
私は、ジャンゴの提案に賭けてみることにした。
