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プロローグ
「ピーポーピーポーピーポー」
高校のときに物理で習ったドップラー効果という言葉が頭を過る。
俺は幽体離脱というものをしてるのだろうか。下を見ると自分であろう死体がアスファルトの上を転がってバラバラになっていた。また、その死体が着ていたボロボロに破かれた衣服から容易に自分だと嫌でも分かった。近くには幼稚園からの唯一の幼なじみの神奈も死んでいた。
徐々にさっき起きた出来事が記憶として頭に入ってくる。俺と神奈はカラオケに行った帰り道、俺はバイクに乗って事故った。前方不注意で信号無視をして隣から来たトラックに轢かれてしまった。
これから俺はどうなるのか。勿論、俺は天国も地獄も信じない人間だから死なんてものを全然考えていなかった。神奈には死んでも償えないことをしてしまったと思っている。
まさか、剣あり魔法ありの異世界に飛ばされて神様する事になるとは想像すら出来なかった。