6日目 魔法剣
6日目
やはり俺の予感に間違えはなかった。
この世界には無数の魔法の種類がある。
しかし、いずれも重要なのはイメージとイメージを実現するだけの魔力の存在だ。
自分で言うのもなんだが、魔力に関して言えば、俺は相当多い。控えめに言っても魔王並だ。
言い換えれば、明確なイメージさえあれば、どんな魔法でも使える可能性がある!ということだ。
しかし、魔法といえば自然現象を利用する、物を操る、自身を強化するなどしかなかったが、異世界の発想というのはこの世界には無いものだ。
試しに、昨日トオルの言っていた魔法剣というものを作ってみた。
ちょっとばかり実験ということで、トオルに火・風・水・土・雷の5つの属性の魔法剣を持たせ、先日のオークの群れの前に置き去りにしてみた。
遠くから見ている限りでは、痩せた分先日よりは動きは良いのだが、無理そうだ。
何よりも魔法剣が酷い。
発想は新しいのだが、実用性に乏しいな。
火属性の剣は、見た目には悪くないのだが、火力が強いのと熱伝導の影響でトオル自身も火傷している。
ついでに言えば、火力が強すぎて刀身が溶け始めていた。
剣を振った影響で溶けた鉄が相手にかかり、相手が苦しむ姿は凄まじい拷問のようだ。ある意味、成功かもしれない。
風属性の剣は、見事な風圧を発生させているが、これもトオルが一番の被害を受けている。風圧で顔が面白くなるのが見ている限りでは面白いが。
何より一番の問題としては、風圧が強すぎて刀身に触れる前に相手が吹っ飛んでいる。
全然剣である必要がない。
水属性の剣は、意味が分からん。斬りつける剣から水が滴っているが取り立てて意味がない。我がことながら何故作ったのだろう。テンションが上がり過ぎたせいだろうか?
もっとも、他の剣よりは使い道はあるだろう。
とりあえず、地面に突き刺しておけば池にでもなるだろうから、水の確保にはもってこいかもしれない。何より見た目が神秘的になるのがとても良い。
土属性の剣は、何だろうな。刀身に土が纏うことで重量は増すが、単なる鈍器になるだけだ。
2WAY武器として考えれば悪くないのだろうか?
剣の柄に岩が乗っていて非常に見た目が悪い。まるで蛮族のようだ。
これはこれで悪くはない。
雷属性の剣は、良いな。
柄に絶縁体をつけることで感電を防止しているのが功を奏したのだろうか。鍔迫り合いになれば、相手が感電するという見事な初見殺し。
と思っていたが、素人に扱えるものではないようだ。剣を振る際に自身に掠っただけで感電してしまった。
感電したトオルがオークに連れていかれる姿を見送って、就寝。
今日は良い夢が見れそうだ。




