王子と黒妖精
遅くなりましたぁぁぁぁ!!
それから、しばらくして死神からも了承を貰ったとのガイルからの手紙が届いた。
その手紙が届いた日お忍びで俺はある森まで来ていた。
愛馬のデーアと共にだ。
久しぶりに出かけたのでデーアはとても嬉しそうにしていた。
この森に来た理由は『黒い妖精』を探すためだ。ただの好奇心だしいたら会ってみたいなくらいのものだったのだが………
う~んっと考えているといきなりデーアが駆け出した。
「うわっ!デーア!?どこに行くんだ!?デーア!!!」
馬なので走るのが速い。魔法を使ってもなかなか追いつけないのだ。
それでもなんとかついていくと川の流れる音が聞こえた………喉でもかわいていたのだろうか……そう思いながら
「デーア?どこにいるんだ?」
そう声をかけながら草をかき分けていると人の声が聞こえた。
「そこにいるのかな?」
っと川辺に出た瞬間目に飛び込んできたのはデーアと…………
『黒の妖精…………?』
腰まである黒髪に目の上から黒い布で目を覆った全裸の少女がいた。
さっきまで水浴びをしていたのだろうか体も髪も濡れていて………いや、きっと濡れていなくても見惚れてしまうほどの艶やかな黒髪…………
そう、感じた瞬間少女がこちらを見ているのに気づき……
「す、すまない!!人がいるとはしかも、水浴びの途中だったみたいで……」
彼女を見ないようにするために急いで俺は後ろを向いた。
自分でもわかるくらいに顔が熱くなっていた。なんと言われるのか不安で待っていると………
「あの…………あなたには私の髪の色は何色に見えますか?」
っと唐突に聞いてきた。彼女の声はとても綺麗で鈴の音のような声だった。
「えっと……………」
俺は躊躇いながらも彼女の質問に答えるべく彼女の方に向き直って答えた。
「黒………だね。あと、目に布をまいている。」
っとそのままの姿を答えた。
王子様回ちょっと長くなりそうです。