表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死神少女と溺愛王子  作者: 紅月 燐
6/10

死神少女の日常5

王子との出会い編2ですw

『なんで、見えてるの………?』


そう心で思いながら唖然としていると……


「あの、ごめん。そろそろ服を着てくれると………助かるんだけど……」


「……………………!!」


そうだ。この魔法が効いてないということは私は今裸同然の姿……

そのことを思い出し慌てて服をとろうとした瞬間足がもつれ後ろに転びかけた………


「あっ…………」


思わずそういいながら次にくる痛みや衝撃に備えていると……

なかなか、その衝撃がこない。


「大丈夫か!?」


気づくと男の人が転ぶ前に支えてくれたらしい。


「あっ………ありがとうございます……」


お礼を言って体勢を立て直すと男の人のだろうか…外套を被せてくれた。


「まだ、そんなに暖かくもないのに川に入るのは感心しない………風邪をひいてしまうよ?」


そう言われた。

いや、よく拭けば風邪なんてひかないし……というか、この人は私の髪の色などを見て怖がったりしないのだろうか。


この国では黒という色は不吉な色だと忌み嫌われている。だから、それを隠すために魔法を使ってるわけなのだが……



「あの………私の髪の色を見てなんとも思わないんですか?」


ガイルにこれを聞いた時には盛大に笑いながら……


《それがなんだ!ここにはお前みたいな訳ありのやつらがたくさんいる!それに、俺は色なんて気にしないしな!》


と言っていた。

じゃあ、この人はなんと言うだろう。っと気になり聞いてみた。


すると……


「綺麗な色だね……この国では不吉だと言われているけれど俺はその色が好きだよ?」


と笑顔で答えた。

そして、


「それに、どっちかといえばその目の方が気になるかな……」


と言われた。


「…………………………」


あまり、聞かれたくはない事で思わず無言になると……


「ああ、ごめん。無神経なことを聞いたね……」


男の人はそう謝ると……


「あっ、そういえば、自己紹介してなかったよね?俺はディーだ。君は?」


勝手に自己紹介をし私にも名前を聞いてきた。

なんと答えようかと迷った末に………


「ノアです。」


なんとなく、本当の名前であるノアを名乗った。

なぜ、本当の名前を名乗ったのかはわからないけれどこの人には言ってもいいような気がしたのだ。


「ノアか……いい名前だね」


っとまた、いい笑顔で言われた。

うん。完全に見えてなくてもキラキラしてるのがわかる。


それに、この借りた外套………絶対高級なやつだ。手触りとか気持ちいいしあったかいから……


「あの、えっと……ディー様?はなぜこちらに?」


「あぁ、いろいろあって馬でかけたくなってね………この子はデーアというんだ。普段は人見知りで俺と世話してくれるやつ以外には触らせないんだが……ノアには懐いてるみたいだね。」


とディー様はデーアを撫でながら言った。

そして、


「あっ、一つ思い出した………ここに黒い色をした妖精が出ると聞いてここを選んだんだ。」


と目的らしいことを言った。


そのことを聞いた瞬間背筋が寒くなったのを感じた……


《妖精が出ると聞いて》


ということは、妖精を捕まえにきた?ここには、妖精はほとんどいない。黒色というば、私くらいしか………


そう思った瞬間ディーから離れなければと感じた。

今ここで私が捕まるわけには行かないからだ………


「そうなんですか………あの、私はこれで……」


そう言って借りていた外套を脱ぎ近くにあった自分のローブを被り逃げるように森へ向かおうとした。


その瞬間……


「えっ……ちょっ……ノア!待ってくれ!」


そう叫んだディーに腕を掴まれた。


「いやっ!離してください!」


そう手をふりほどくと目に強い光を感じた。

どうやら、布が気づかないうちに緩んでいたようで強く体を捻った衝撃で外れたらしい………


「あっ…………」


そう呟き私の目を見て驚いているディーがはっきりと見えた瞬間私は森の中へと逃げた。



髪の色が黒いだけの人目が黒いだけな人ならそれなりにいるのだ………そうゆう人は染めたりなどの対処ができる。

ただ、両方黒いという人はほとんどいない。いたとしても、恐れおののいた人に凶悪な魔女だと言われ殺されてしまうことが多いのだ。



目を見られた。そのことで命の危機を感じた……

それで逃げたはずなのに………


私の胸はディーの顔を見た瞬間、命の危機とは別の何かを感じた。



私にはそれが何かはわからないけれど………





知りたくない。知ってはいけない気持ちだと頭のどこかで感じていた…………










次は王子様目線です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ