表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/43

悪魔は無邪気に笑う




ふふっと笑って、触れるか触れないかの境界線でベッドの縁に座り、「お話しましょう」と目尻を下げて柔らかく笑ってくる。

大人の余裕というか、包容力というか……話し方や言葉を聞いてる限りは少しあどけなさがどこかあるのに、この色気はなんだ。

サキュバスってみんなこんなものなのか……?



「色々質問したそうな顔をしているので、できる限りはお話しますね!¨イル様が死ぬまで¨時間はたーっぷりあるのでいくらでもお答えしますよ」

「その死ぬまでっいう含みのある言い方はなんだ?」

「この魔法はイル様が解除するかイル様の魔力が尽きるまでつづきますですね~!」

「そもそもこれは魔法なのか?俺が本当に起こしている現象なのか?それなら、どれくらい続くんだ?範囲は?対象物は人や物関係なしか?この間で起こった事は元に戻った時にどう影響が……」

「あー、えっとぉ……一つずつ説明しますわねっ」



唇に人差し指がくっつけられ、ウィンクされ、そして指が離れる。



「んふふ……まず、は、魔法について。これはれっきとした闇魔法で、時間と空間を操る次元魔法です!

闇魔法は人間には扱えず、ワタクシ達、悪魔が使う魔法なのですよんっ」



人外確定に少し凹みそうになるも、グッと押し込む。



「私……俺は…………人間じゃなくて悪魔なのか」



この後におよんで何を言うか。

こんな悪魔みたいな見た目しといて、人間じゃない方が可笑しい。分かってる。


でも、どこかで自分は人間なのだと信じたくて。

イルがこんな理不尽な目に合う理由が本当だったなんていう裏づけが欲しくなかった。


なのに



「あら?イル様はれっきとした悪魔ですよっ!うふふっワタクシ達とお揃い!」



現実は優しくない。

分かってたはずなのに。

人間じゃない、そう言われて……凄くショックを受けている自分がいる。



「ええーと!?ワタクシ達とお揃いなんて言ったのおこがましいわよね!??ごめんなさい!だから……


そんなに泣きそうな顔しないで」



泣きそう?何言ってんだ?

あまり表情の希薄がないこのイルの顔は、どんなに悲しくて辛くても変わりっこないのに。

この身体になって泣いた事なんて一度もない。

それなのに何言ってんだ?


泣きそうだなんて……



「言い忘れましたけど、触る触らない関係なしに契約で繋がってますから、今やっと安定してきて……感情が入って来たんです。

ある程度相手のピンチとか激情などの感情くらいはわかるんです」



ぎゅっと抱きしめられる。

温かい抱擁が……少しずつ胸に染みてきて、苦しい。

受け入れていいのか、痛く辛い結果が待ってないのか。



「よしよし。イル様の崇高な考えなどワタクシには理解できないとは思いますが、少しだけ羽を休める場にはなれるとは思います、というかなれるように頑張りたいですっ!」



頭まで撫でられて、子供扱いされてる気分にはなるが……あちらは悪魔だ。

年齢の違いなど何百、何千とあるだろう。前世の分の歳をプラスアルファしたところでかないっこない。

妥当ちゃっ妥当だが……気恥ずかしい。しかも、こんな美人がやってくれるとなったら。


少し残りつつもショックとか悲しい気持ちは吹き飛んだが、逆に冷静になってきた。



「ありがとう。だから、もういいから。話に戻って欲しい」

「あっ、そうでしたわね!あまりにもイル様が隙だらけで美味しそうで可愛くて……んふっ


まず、イル様は確かに悪魔ですけど人間からなる悪魔でして、これはとても特殊な例でして詳しくは後で説明しますけどっ

人間からの人はだいたい悪魔として覚醒するのに時間を要しますし、何かキッカケがあればコロっといくんですけど、多分イル様の場合、中途半端に覚醒して力が暴発しちゃって……今の現状ですの」

「力の暴発……」

「ほら完全覚醒してませんから、角もまだ小さいですし、尻尾も生えてません」



これはもっと角も大きくなって……尻尾も生えるのか……?

ますます悪魔ぽいな。



「ワタクシ達、悪魔は望んでいました。恋焦がれ、胸が本当に焼かれるくらいに何百年、何千何億年…………イル様の、魔王の目覚めを」



ま、魔王……!?



「覚醒の気配を感じて……皆、悪魔がこれでもかと沸き立ち、誰が一番最初にお目通り願い、下僕となるか……争いました。ふふっワタクシ頑張りましたんですよ!」



褒めて褒めてと言わんばかりに尻尾をパタパタさせて、こう見れば悪魔も犬みたいだ。

というか、それが本当ならその中で勝ち上がったコイツはどれだけ強いんだ?悪魔の数自体はわからないが、サキュバスは魔王になるほど強いとか豪語してたし………魔王?

そういえば魔王ってどういうことなんだ?

話的に魔王とは強い奴が選ばれるとかじゃないのか?

なら、なんで俺なんだ?


わからない事だらけだが、頭を撫でない事には話が進みそうになかったので……




尻尾を撫でてみた。






→▼尻尾をさわさわしてみた



レヴィ「にゃんっ!」



犬じゃなくて猫みたいだな……





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ