1章
どうもミケです。初の青春物語を書く事となりました✨とても僕自身ワクワクしております!
是非皆様も竜也の視点になって物語を楽しんでください!
少し雨が多く湿気の溜まる5月少し古びた制服に袖を通し、ガラスの前に立ち、最終確認を行う。
母の遺影に手を合わせ、「ばあちゃん!行ってくるぜ!」と言い家を飛び出る。
「ヤベェ遅刻しちまうよアイツにバレたらなんて言われるか…」
俺の名前は神野竜也谷山学院高等学校の高校3年生だ。
強いて言えば不良と呼ばれる類の人間だってこと。
急いで校門を潜り教室へと向かう。
「よぉ竜也!よく遅刻しなかったなぁ~関心関心!」
コイツは石黒達人俺の担任の教師だ。
「急に撫でてくんなよ気持ちわりぃな!俺だって男だ!約束一つ守れなきゃあの世に居るお袋もばあちゃんも安心してくれねぇからな」撫でられた髪をもとに戻しながら答える。
高校2年に上がる頃、俺は立派なまでの不良だった。
酒・煙草はもちろん夜は遅くまで単車を乗り回し、喧嘩は毎日、学校はフケて当たり前の生活をしていた。
ある日担任の石黒がやってきてこう言った。
「今のお前は不良だ!進級させるわけにはいかん!
そこで提案だ、3年からで良い毎日遅刻せず学校に来い!酒・煙草・喧嘩はするなそれを一つでも違えたら退学処分にする。守れるか?」と言われ、俺もムキになってこう返してしまった
「あぁいいよ!やってやるよ!3年からでいいんだな!」
今思えばあんな約束しちまって後悔してる…おかげさまで怪我とストレスばかりだ。
煙草も酒も喧嘩までも禁止されてる。バレなきゃいいだろと最初こそ思っていたが俺のプライドが許さなかった。
毎日身なりを整え、学校に通い授業を受ける。簡単な様に思えるが今の俺にとっては苦痛でしかなかった…
授業はつまらなく暇で眠くなるが、睡魔と闘いながシャーペンを動かす。
最初こそビビってた教師達も今となってはナメてかかってきてイライラする。
「じゃあここ、神野答えてみろ」
ニヤニヤしながら数学の村田が俺を指す。
周りも一緒になってニヤニヤしている。
正直ぶん殴ってやりたいが、その気持ちを必死に抑え答える。
「不正解!正解は…」
と言うと笑いながら黒板に答えを書き始める。
周りからもクスクスと笑い声が聞こえる。
授業が終わり、休み時間に入ると後ろから
名前を呼びかけられる。
「竜也!」
「なんだよ良昌俺を笑いに来たのか!」
コイツは沖野良昌俺の幼馴染だ。事あるごとに首を突っ込んでくる面倒くせぇ女だ。
「はぁ!?違うわよ!今日も放課後勉強会しない?って聞きに来ただけよほらそろそろテスト近いでしょ?」
と笑顔で聞いてくる。
「はぁ!?昨日やったばかりじゃねぇかよ!それに最近周りからお前とデキてるんじゃねぇかって噂になってんだよ!」
「気にしなければいいじゃないのそんなの!それに第一アンタみたいな不良となんてこっちがゴメンよ!
それじゃ放課後ね!サボらず来なさいよ〜」
ベッと舌を出し、言い終わると足早に去っていく。
全ての授業が終わり図書室へと向かう。
「ちゃんと来たわね。偉い偉いさて今日もやるわよ!」
と元気よく話しかけられ
「あぁ分かったよ!煮るなり焼くなり好きにしてくれ!」と若干投げやりな気持ちで勉強会にのぞむ。
「そこ!間違い!ここはこうしてと…」
と言いながらスラスラと答えを解説していく。
ムカつくが流石学年トップだ。教え方が上手い。嫌な気持ちを抑え、机へと向かう。
「だぁ!やっと終わったぜ!」と机に突っ伏す。
「テスト範囲まで後少しで追いつくわね。じゃあまた明日!出した宿題ちゃんとやりなさいよね!」
そう言うと鞄を持ち帰っていく。
「忙しねぇ女だな全くよぉ…てかもう17時過ぎてるじゃねぇか!またばあちゃんに叱れる!」
俺も足早に図書室を後にする。
帰路についているとある光景が見え、あぁ最悪だ…と思う。
そう他校の不良だ…
「てめぇが谷高の神野だな!ちょっと面貸せ」
そう言うと、近くの公園へと歩き出す。
なんだてめぇとメンチを切りたい所だが余計な刺激をしないように渋々言う事を聞き、あとをついてく。
殴られ、蹴られ、散々な目にあい、家へと向かう。
「竜也!また喧嘩したのかい?全く仕方のない子だね!」
この人は神野みゆき。俺のばあちゃんだ。
「俺は一切手出ししてねぇからな!飯は?」
「とっくに出来てるわよ!手洗いうがいしてとっとと着替えてきなさい!」
そう言うと奥に戻っていく。
手洗いうがいを済ませTシャツに着替えテーブルにつく。
飯を食っているとばあちゃんから
「竜也勉強は追いついてるの?悪さしてない?」
と言われる。
あぁ始まった…ばあちゃんの質問責めだ…
「あぁ何一つ問題ねぇよ!」
と言いながら飯をかき込む。
「ご馳走様。」
と言い、皿を下げ、寝室へと向かう。
良昌から渡された宿題に目を通し、頭を悩ませる。
なんとか宿題を終え、疲れ果てベッドに横たわる。
そんな日々が毎日続き、気が付けば7月中間テストの日になった。
どうでしたでしょうか?
果たして良昌との勉強会が功を奏し、上手くいくのか!?次回もお楽しみに!