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蒼炎のカチュア  作者: 黒桐 涼風
第六章 皇帝の血筋
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6ー後日談① ナギサイド

「あのストーカー皇女様に、ナギさんのことがバレたんですか?」

「うん、人格が違い過ぎるって」


 私がうっかり、表に出ても、気づいていない様子に見えていた。しかし、実際は、まったく気づいていなかった振りをしていたらしい。不良口調と裏腹に以外と冷静だし、動じないんだよな。油断をしてしまった。


「二人はもう少し隠そうとしたほうか……」

「ん? 皆んないい人だよ~」

「カチュアさんは……無理そうね」


 嘘を付けない子だから。隠し事はできないのよね。でも、カチュアは自分からヴァルキュリア族って、打ち上げていないどころか、自分がヴァルキュリア族ですら知らなかった。仮にカチュアがヴァルキュリア族が知られることが問題だとしたら、家族からは知らされずに過ごしていたんだろうか? それとも、単に自分がヴァルキュリア族って忘れていただけなのか。


「じゃあ、ナギさん。カチュアさんのマネをして下さい」

「えー! 仕方がないか……」

「エドナちゃん。そろそろ、ご飯の時間になるわ~」


 カチュア風にのんびりとした喋り方を意識してはみた。


「どう?」

「喋っているのがカチュアさん、じゃないのがあたしでも、分かるんだよ」

「うん、何か、気持ち悪い」

「気持ち悪いはないだろう!」

「カチュアさんにある、あの穏やかさ包容力が全くないです。もう少しやってみましょう」




 それから、私はカチュアの喋り方を真似てみたが。


「無理だな」

「無理ですね」

「カチュアの口マネ難しい過ぎないか?」

「難しいですね」

「これじゃあ、別の精神が入っていると言われても信じちゃうよね」

「演技と言った方が信用できませんね」

「なるべく、表には出さないようにするよ」

「そうしてください」

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