ゆいこのトライアングルレッスンH ~コートハグ~ その時タクミは…
ゆいこのトライアングルレッスンH~コートハグ~のタクミサイドです。
電車で先に行ってしまったタクミ…悠衣子とひろしのコートハグの事は知りません。
タクミの揺れ動く心情を書いてみました。
どうぞよろしくお願いいたします。
(先に投稿しました、ゆいこのトライアングルレッスンH~コートハグ~を先にお読みいただけますと分かりやすいかと思います。)
「っしゃー!間に合ったー!」
駆け足で電車に飛び乗った俺は、安堵と共に後ろを振り向く。
が…一緒に乗り込んだはずの悠衣子とひろしがいない。
「はぁ!?」
びっくりしてホームに目をやると、2人が呆然と立っているのが見えた。
流れる電車に身を任せるしかない俺…。状況を理解し小さくため息をつく。
いつだって俺はそうなんだよな…。悠衣子が困っている時、ちょっとした変化に気づけない。
それに比べてひろしは、ちゃんと悠衣子の事を見ていて、いつも隣にいて寄り添う。
むしゃくしゃした思いのままポケットに手をやると、悠衣子に買ったイヤリングの包み紙がカサカサと音を立てた。
悠衣子が欲しそうに見ていたイヤリング、こっそり買っておいたものだ。
帰り道に渡して、喜んだ顔が見たかったのに…。
てか、メールもこねぇ!何やってんだよ、あいつら!
何だか胸騒ぎがする。俺はとにかく駅で待つことに決めた。
遅い…。
悠衣子のスマホを鳴らすが出ない…。さっき感じた胸騒ぎが、どうにもまとわりついて離れない。
その時、
「あ、雪…」
しんしんと降る雪…落ちてくる雪を見ているだけなのに、なんでこんなに胸が締め付けられるんだろう…。
言いようのない不安をなんとかまぎらわしていると、やっと2人が降りてきた。
「な~に乗り遅れてんだよ!相変わらずトロいなぁ~!」
いつもの調子で悠衣子をからかう。きっと顔を真っ赤にして怒るだろう。そう思っていたのに…違った。
「あ、うん‥。ごめんね。」
予想と違う反応に思わずひろしを見ると、
2人の間に漂う空気が違う事に気づいた。
「と、とりあえず帰ろうぜ!!あ、さっき雪降ってたな!」
「ゆ、雪!?う、うん、降ってたね!きれいだった…」
悠衣子の慌てぶりが気になる。
ひろしの悠衣子を見つめる眼差しもいつもと違う気がする。
お前ら、絶対なんかあっただろ…?
なぁ悠衣子。俺を置いていくなよ?俺だって悠衣子の事色々想ってるんだぜ?
2人を見るのがなんだか辛い…。
今日はもう渡せないだろうイヤリングの包み紙を握りしめながら、俺は先頭をきって歩き出した。
読んでくださり、ありがとうございました。
正直、ひろし派の私ですが、タクミの気持ちを表現すると、タクミも応援したくなりますね(^^)
ご感想などいただけますと嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。




