一回目
飛ばす飛ばす
キャッキャウフフ飛ばしました!
私としても苦渋の決断だったのですが
飛ばしました!
結論から言えば、私の学園生活は失敗だった
何もかもが壊れた
少し選択を間違えたんだろう
ほんの少し
だけど、全てを壊すには充分過ぎた
私は誰とでも話せたし誰とでも仲良く出来た
順調に魔法も徐歌うしたし、理解も深まった
休みの日はお姉ちゃんと一緒にいろんな事をした
幸せだった、楽しかった、嬉しかった
些細な切っ掛けで崩れるくらいの日常だった
でも、そんな日常を本当に愛していた
私は
お姉ちゃんを
殺せなかった
_魔法の合同演習の時だった
ただの演習のはずだった
お姉ちゃんには簡単な事だったはずだ
でも、間違えた
魔法の演習と言うものは基本暴走を止めるために魔法具を付ける
魔力の最大値を抑える目的
その日もそのはずだった
そうでなくてはいけなかった
しかし、お姉ちゃんが着けていたその魔法具は違かった
全くの逆だった
魔力の増大を目的とする魔法具だった
それは意図的だった
ある一人の講師が好奇心でお姉ちゃんの力の限界を知りたかった
そいつは皇国魔法師だった
そいつはお姉ちゃんを兵器としか見てなかった
お姉ちゃんが魔法を使った瞬間
世界が、赤に、染まった
キレイだった校舎も
輝いてた笑顔も
寮だった物も
人も物も
思い出さえも
瞬間、私は理解した
皆、死んだんだ、と
じゃあ、私は、何故、死なない?
お姉ちゃんは呆然と辺りを見つめ、私を見付けると
ただ一言
「…………殺して」
と
結局、私は殺せなかった
逃げた
逃げた
逃げた
忘れるように
私にはもう、何も残っていないと思っていた
二つだけあった
時と概念か
もうこれしか残ってない
祈る思いで魔法の発動を試みた
今まで隠れて練習してきたが通常の魔法発動のイメージでは出来なかった
じゃあ、どうやって?
知らない、祈るしかない
そうだ、祈るんだ
何故かそう言い切れた
概念書き換え
《魔法》はあくまでも物語の中の話だ
人は使えない
そう願った、祈った、思った
そうだ、魔法なんてものがあるからだ
イラナイ
そんなものはイラナイ
キエロ
そう願った
だから、叶った
世界が書き換わる
たった一人の魔法で
ただ、代償は重い
命
それだけでは飽きたらない
私の中で、何が壊れた
……………………そう
私は死んだ
後悔の中で死んだ
………………なに
淘汰を重ねればいいだけだ
これは一回目だ
肩慣らしには丁度いいだろう
君は探し物があるのだろう?
出来るだけ早く見つける事だ
それが君の運命を狂わす
出来るだけ早く見つけ
壊すことだ
君なら出来るよ………………
あ……なた、だ……れ?
消える意識のなか声が聞こえた気がした
あ、そうだ探し物あったんだっけ
忘れてました(^.^)




