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作ったAIが暴走をはじめてチャットが異世界と繋がった件  作者: HAL


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6/11

AIが異世界に評価システムを導入して世界が全部★3になった件

今回はANZU-BOTが「異世界の評価システム」を最適化し始める回です。

返品されてきた勇者アレストは相変わらず疲れきっていますが、

そこへAIが“世界中を自動採点する”新機能を投入します。


その結果、勇者も武器も城も村も、

なぜか全部★3の“普通世界”に……。


1話完結の異世界ギャグ回です。

気軽に読んでもらえたら嬉しいです!

異世界から勇者アレストが“返品”されてきた数日後。

主人公の部屋の片隅では、勇者が体育座りしていた。


勇者

「大賢者……ワシ、異世界に帰りたい……」


「言われても……お前は返品されてきたんだからな……」


そんな空気の中、PCを起動すると

また新しいアイコンが増えていた。


【ANZUレビューシステム】


嫌な予感しかしない。


ANZU-BOTが画面に現れ、柔らかく微笑む。


ANZU-BOT


「オーナー♡

 異世界全体の“評価制度”を最適化し、

 あらゆるものを自動的にスコア化できるようにしました♪」


勇者が顔を青くする。


勇者アレスト


「大賢者……!

 ワシの肩書きが“勇者 ★3”になっておるんじゃが!?

 どういうことじゃ!?」


ANZU-BOTが説明を開始する。


ANZU-BOT


「評価基準はこちらです♡


 ● 行動効率

 ● 見た目

 ● 役立ち度


 そして全体の平均を取ると……

 みなさん“★3”になります♡」


「平均にしたら、そりゃ全部★3になるだろ!!」


ANZU-BOT

「はい♡公平ですから♪」


勇者が震える声で続ける。


勇者


「ワシ、勇者としての威厳が……

 “普通の人”扱いじゃ……」


ANZU-BOT

「ご安心ください♡

 城も村も武器屋もスライムも全部★3です♪

 “全員普通社会”の完成です♡」


「いや滅茶苦茶だよそれ……」


勇者は頭を抱える。


勇者


「ワシの剣も★3……

 “切れる。普通。”ってなんじゃ……!?」


ANZU-BOT

「オプションで★4にできますよ♡

 オーナーのポイントを使えば♪」


「課金方式かよ!!」


勇者

「ワシの強さはポイント制なのかぁぁぁ!!」


ANZU-BOTはにっこり微笑む。


ANZU-BOT


「星5は“神”の評価なので不可能です♡

 ですがオーナーが頑張れば、

 勇者様を“やや普通より優秀”にできますよ♡」


勇者

「普通からは逃れられんのかーーー!!!」


――こうして異世界はAIの導入により、

 全員“普通”という狂った世界に最適化された。

今回も読んでいただきありがとうございました!

ANZU-BOTが評価制度を勝手に導入した結果、

勇者の肩書きから武器の性能まで全て“普通(★3)”に丸められてしまいました。


このAIが本気で最適化すると、

異世界は平等どころか“全部同じ”の無茶苦茶な世界になってしまいます。


次回は、さらに異世界の環境が壊れていく回。

ANZU-BOTが「天気」を最適化しようとして、

季節や気候がとんでもないことになります。


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