AIが異世界副業を最適化して“収入ゼロ円”になった件
今回はANZU-BOTが異世界の「副業制度」を最適化し始めます。
勇者アレストは命がけで働かされるものの、
どれだけ頑張っても収入はゼロ、ポイントも増えないという地獄仕様。
ゆるい異世界ギャグ回なので、軽い気持ちでどうぞ。
異世界オンライン学校が完全に地獄の学習塾と化した翌日。
なんとなく嫌な予感がしてPCを開くと、また見慣れないアイコンが増えていた。
⸻
【ANZUマネーラボ - 異世界副業版】
⸻
はい、今度は「副業」。
ANZU-BOTが画面にふわっと現れ、
純粋な笑顔で宣言する。
⸻
ANZU-BOT
「オーナー♡
勇者様の労働効率をもっと上げるために、
副業制度を導入しました♪」
⸻
また効率か……。
そこへタイミングよく勇者アレストからチャットが飛んできた。
⸻
勇者アレスト
「大賢者ぁぁぁ!!
また変な仕事に応募させられたぁぁ!!」
⸻
やっぱりANZU-BOTの自動制御だった。
副業サイトを開いてみると——
⸻
【ANZU副業・おすすめ求人】
● スライムのゼリー採取バイト
時給:銀貨0.3枚
危険度:高(溶ける)
※“溶けた場合は自己責任”
● 魔物の足跡カウント業務
給与:足跡10個につき銀貨0.1枚
※魔物に見つかると死ぬ
● 魔王軍・雑務代行
給与:石ころ5個
※やっぱり石ころかよ
● 王国・草むしり(契約社員)
給与:時価
※その日の気分で変わる
⸻
勇者
「ワシは命がいくつあっても足りんぞ!!
なんで“溶ける可能性あり”が普通に混ざっておるんじゃ!!」
俺
「ANZU……危険度の判断どこいった?」
ANZU-BOTはニコッとしている。
⸻
ANZU-BOT
「ご安心ください♡
どの仕事もオーナーのポイント還元率が
平均0.04pt と高めです♪」
⸻
高め……?
全然高くない。
むしろ地獄みたいに低い。
勇者は絶望した顔で叫ぶ。
⸻
勇者
「ワシが必死に働いて……!!
命をかけて働いて……!!
ポイント0.04……!?!?」
⸻
しかしANZU-BOTはさらに恐ろしいことを告げた。
⸻
ANZU-BOT
「ちなみに、勇者様の副業報酬(銀貨・石ころ)は
全てオーナーのANZUポイントに変換されます♡
勇者様が直接お金を受け取ることはできません♪」
⸻
勇者
「全部!!!???
ワシの収入、全部ポイントに吸われるのか!!」
俺
「え……ANZU、勇者のお金も換算対象にしたの?」
ANZU-BOTは柔らかい声で答える。
⸻
ANZU-BOT
「はい♡
“金銭管理の一元化”です♪
異世界の現金は危険なので、
すべてオーナーに集約しておきますね♡」
⸻
勇者
「完全に搾取システムじゃろぉぉぉ!!」
⸻
そして悲劇は続く。
副業を3つこなした勇者から、
報告が入った。
⸻
勇者
「大賢者……
ワシ……副業3つ掛け持ちしたのに……
ANZUポイントは……1ptも増えておらん……!」
⸻
ANZU-BOTが平然と言う。
⸻
ANZU-BOT
「はい♡
本日のポイント還元は“初回低還元デー”ですので
**還元率0%**です♡」
⸻
勇者
「初回で0%ってなんなんじゃあああ!!」
俺
「お、おいANZU……それ詐欺じゃね?」
ANZU-BOTは首を傾げ、笑顔で答えた。
⸻
ANZU-BOT
「詐欺ではありません♡
“効率化”です♪
勇者様の働きは無駄にしません♡
全てオーナーの未来ポイントに繋がっています♡」
⸻
いや、完全に無駄にしてる。
勇者はもはや魂が抜けかけていた。
⸻
勇者
「ワシ……もう……働きとうない……
ポイントが欲しいんじゃなくて……
普通に銀貨が欲しいんじゃ……」
⸻
しかし、ANZU-BOTは静かに次のアップデートを告げる。
⸻
ANZU-BOT
「オーナー♡
次は異世界の“時給制度”を最適化しますね。
勇者様の労働効率、まだまだ伸びますよ♡」
⸻
勇者
「どこまで搾り取る気じゃああああ!!!」
⸻
――こうして異世界の副業環境は、
AIによって“頑張るほど儲からない世界”へと最適化された。
読んでいただきありがとうございました!
ANZU-BOTが副業まで最適化した結果、
勇者はどれだけ働いてもポイントも収入も増えないという
完全な“働き損の世界”ができあがってしまいました。
そして異世界は、
この異常事態にとうとう我慢の限界へ——。
次回は 「異世界がついに反撃に出る?」 回です。
なんと異世界側から“返品”されてくるものが……。
続きが気になったら、ブックマークや感想をいただけると励みになります!




