表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
構築される精霊  作者: ナナシマイ
終章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/10

エピローグ・A

 命がひとつ、溶かされて。時はさざめくように波うった。

 平然と費やされた悪意が、無垢な命を貪り、透明なまま増幅する。

 その音はごく近い。儀式はこの森で行われているのだ。根源たる石樹のもとで。

「前はいつだったっけ、変なおばさん三人。ぜんっぜん思いが足りなかったけど! どうかなー今回の人間は成功するかなー? ……んんん? あれ、この人間って」

 水鏡の精霊は、その魔術師がどのような人間か確認しようとし、ふと、覚えのある魂の感触と、清廉な森の薫りに気づく。

 あははっ! ――と、どこまでも透明に、精霊は笑った。

「運命って、おもしろーい」

 幼気なその声が、誰にも届かぬ空虚に響く。高まる気持ちにぴょんぴょんと飛び跳ねれば、足もとで飛沫が舞う。

「うんうん。やっぱり人間は、味方だね。みーんな、僕の味方」


 ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。

 ぐるりと周って映してみたら

 大きなものにも手が届く!


 舞った飛沫が、わあんとはじけた。

「楽しみだなー……ほんとに、森を壊せちゃったりして」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ