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時の欠片  作者: MEGko
プロローグ
3/331

不可解な提案

「ヒトラーを知っているかい?」


 その質問にもルーアンは無言だった。

 多彩で膨大な教養も叩き込まれていた。

 ルーアンは頭が良い。いや、良くなければ処分されてしまうのだ。


 生き残っているということは()()()()()()だった。


 靄は「知っているのは当たり前か」と話を続ける。

「今ここにあの『ヒトラーの魂』が余っている。その罪の贖罪故に誰も受け取らない魂だ。贖罪とは、殺した1100万人の人生という『時間』を償うと言う事だ。その1100万人分の時間を稼ぐことが課せられる。その償いが終われば晴れて『死』が受け取れるのだが……どうするかね?」


「どういうことだ」

 ルーアンは初めて口を開いた。

 自分の想定していた選択肢とは違う、全く意味不明な提案だったからだ。


「お前は今日処刑される。死ぬと言う事だ。しかし、この提案を受けるなら()()()()()()()()やる」


「俺は別に死ぬことに対して抵抗はない……」

「本当にそうか?」

 その言葉でふと一つの過去が蘇る。


 それは捕虜となった男女を自分が『処分』した時の事だった。

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