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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第6章 少年期〜青年期 学園6学年編

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36話 “学園祭“・・・ポーイッ!・・・


 そして、最後の去り際に父様達は満足そうな表情で、


父様「アトリー、最高のおもてなしをしてくれてありがとう。皆んなと協力して出店したこのお店はとても居心地が良くて、料理も美味しかったよ」


 と、言ってくれて、僕はちょっと照れ臭くなって、“「ご来店いただき、ありがとうございました」“と言って頭を下げただけだけど、クラスメイト全員は自分達も褒められたことで嬉しさで感動し、誇らしげな表情をしていたのが印象的だった・・・


 あと、父様達は帰る前にもう一回ここに寄るから、その時帰れそうだったら一緒に帰らないかと言って来たので、僕は喜んでそう約束して、通常の業務に戻った・・・


 あ、そうそう、そう言えば、父様達の帰るちょっと前に、クラスメイトで遠い親戚だとつい昨日発覚したマル王女を、食事が済んでお茶を飲んでいたプラセルお祖母様に紹介したら、お祖母様はマル王女のことを覚えていて、“「大きくなったねぇ」“と言って、親戚のおばさん感丸出しで話しかけていたら、マル王女は覚えて貰っていた事に感動して、テンションが高まりすぎたのか、なにやら早口でお祖母様を称賛し出したので、お祖母様が驚き、興奮を宥めようと頭に手を置いて撫でると、顔を真っ赤にして少し鼻血を出しながら倒れると言うハプニングが起こったが、それ以外はおおむね問題なく身内の接客は完了し、ほっと一安心したのだった・・・・


(本当、プラセルお祖母様はなにをしてこんなファンができたんだろうか・・・(・・?))



 こうして、家族のおもてなしが終わった後、僕はすぐさま自分の担当作業に戻った、父様達が醸し出す雰囲気に飲まれた招待客が多かったため、その後、暫くは静かな時間が流れていたのだが、それもほんの30分ほどの間で、それが過ぎると、当初と同じ喧騒と忙しさが戻ってきて、てんやわんやとなった。


 そこに、また次の予約客である他国の王族達の来店が相次ぎ、僕達は小休憩を取る時間さえなくなって来ていた・・・


「・・・はぁ~・・・最終日だからか、休む暇もない・・・」


 と、愚痴りながらも作る手を止めずにタコ焼きを量産していると、


 バンッ!!!


?「なにっ!?何故こちらに挨拶に来ないのだっ!!!」


クラスメイト「ちょ、兄上!静かになさってください!」


 と、食堂の方でなにやら揉めている声が聞こえてきた。


「・・・喧嘩??」


?「うるさい!!私が直々にここに来て料理を食べているのだ、料理人として顔を見せて挨拶に来るのは当たり前ではないか!!」


クラスメイト「チャール兄上!!そう言うことはしていないって言っておいたでしょう!?」


 騒動の中心はどうやらクラスメイトの一人の親族のようで、この食堂をするにあたって、予約を取る際に王侯貴族の予約客であっても、特定の生徒の呼び出し等には応じないと言う条件を決めてあったのだが、その条件を無視して料理人を出せと喚いているのだ・・・・


(・・・今の予約客は確か・・・)


天華『“ベイノルデン魔導王国“の王族一名と側近、後はこの国に駐在している外交官と、護衛が複数人ですね・・・』


(あぁ、そうそう、その“ベイノルデン“って確か魔法の使い手が多くて、その方面の研究とかが盛んな国だったよね?お隣の剣術1番!!って感じの脳筋国家の“ボレアース“とは全く正反対の国民性の国で、賢い人が多いって聞いてたんだけど・・・(*´ー`*))


 そう思いながら作業している手を少し止めて、騒動の方へ目を向けてみた。


チャール?「この料理を作っているのはあの“愛し子“なのだろう!?料理人として私に顔を見せて挨拶しに来ないとは!礼儀がなっておらん!!」


クラスメイト「!!デューキス様にそんな言い方はしないでください!!大体、その様な要求には応じません!と何度も言っているではないですか!!」


(おんや?(・・?)彼女は僕に差し入れしてくれて、よくカップを忘れて行っちゃう、あの慌てん坊さん・・・彼女は“ベイノルデン“の出身だったのか・・・んで?あの喚いている“オーク“、あの子と兄妹なのか?・・・全然似てない(・Д・)・・・)


 視線の先にいたのは紫色の髪に、黒目で、煌びやかな王子服を着たオークのように丸々太った男と、その男に本気で怒っている、薄紫色の髪に、赤紫色の瞳をした、スレンダーな体型のクラスメイトの女子生徒の姿が見えて、彼らの発言から推測するに、二人は兄妹関係なのだろうと察したが、本当に兄妹か?と疑うほど全くもって容姿が似ていなかったので頭を傾げていると・・・


ジュール『アトリー、あの“オーク“、噛んでお外に出していい?』


(おぅ、ジュール、久しぶりのブチギレ状態だね?ちょっと待って、その前に、そこの“オーク“は一体何者?・・・もしかして、“ベイノルデン”の王子殿下とか言わないよね?(・Д・)・・・)


天華『・・・そのまさかですよ。・・・彼は“ベイノルデン魔導王国”の第4王子、チャールストン・ヴァスィリス・ベイノルデンだそうですよ・・・』


(まじかぁ~( ̄▽ ̄)・・・って事は、彼女も“ベイノルデン“の王女様?って事だよね?・・・ん~?(・・?)でもこの二人、魔法や魔力量を重要視する“ベイノルデン“の王族にしては二人とも大した魔力を持ってないみたいだけど・・・本当に“ベイノルデン“の王族なのかな?特にあの“オーク王子“の方は魔力量が一般市民並み、いや、それ以下なんだけど・・・(*´ー`*))


 喧嘩している二人が本当の兄妹かと疑いつつも、二人を観察していると、ジュールが久しぶりに僕に関して、堂々と侮辱的な発言をした“オーク“のような王子に対し相当お冠の様で、いつもとは違った低く抑えたような声で、僕に追い出し許可を取りに来た、それを聞いた僕は、でもまずは、この二人がどの様な立場の人間なのかと少し考察しただけで、この二人が“ベイノルデン魔導王国“の王族だとすぐに察することができたが、最初はこの“オークの様な男“の余りにも傲慢な態度に、王族と来たことで調子に乗った高位貴族の令息が喚いているのかと思ったが、よく考えてみると、他国の多くの王侯貴族が通う有名な学園内、そんな所で自国の王族の前でそんな言動は流石にしないだろうと言う考えに至って、他にこの様な横暴な態度ができる者がいる事を思い出してしまい、当たってほしくは無かったけど、やはり予想が大当たりしてしまった。


 そして、予想が大当たりしてしまって、溜め息が出てしまったが、最初に王族とは思わなかった理由の一つでもあった、彼らの魔力量に疑問が出てきた。

 “ベイノルデン魔導王国“は魔導大国と呼ばれるほどの魔法に精通した人が多くて、魔法で発展してきた国という印象が強く、実際、国全体で魔法の研究を推奨しており、王侯貴族から一般市民までもが他の国より魔力量が多い人達が多いのだ、そんな魔力量に誇りを持つ人が大半で、魔力が少ないと侮られたりする、なのにこの二人、この国の一般市民が持つ魔力量とほぼ変わらない魔力しか持ってなかった、だからかこの二人が王族と言われても違和感が残ったのだ・・・


天華『そうですね。まだ、アトリーのクラスメイトの妹さん、王女の方が一般市民より多少上、と言った感じでしょうか、ですが、あの王女、なにやら違和感を感じますね、魔道具か何かで魔力量を抑えているみたいです。・・・まぁ、アトリーにしてみれば大した差ではないでしょうが・・・それに、あのお二人は母親違いのご兄妹の様ですから、多少の差は出ますね』


(あ~、それで、いつもあの子をみると違和感があったんだねぇ~、それに、顔の造形や体型が全く似てないのは異母兄妹だったからかぁ~、( ・∇・)・・・うん?でも待てよ?(*´ー`*)彼女がこの学園に入学してきたのは、僕と同い年だったからって事は推察できるけど、あの王子は彼女の同母の兄ではないんでしょう?普通なら、学園にいる彼女の同母の兄弟の誰かか、そんな人が居ないとしたら王太子とか、もっと地位が高い人を使者に立てる方がいいのに、なんで“ベイノルデン“の国王は、あの礼儀のなってない“オーク王子“を使者にしてここに送り込んできたんだ?(・・?)あんな素行の悪い王子が外交なんてできるわけないって分かりそうなもんなのに・・・)


天華『ですね』


(これはなんか裏がありそうだ、それが僕に関係ない事なら放置の方針なんだけどねぇ(*´ー`*)・・・)


天華『あの様子からして、関係ないって事はないでしょうね・・・』


夜月『だな・・・』


 と、天華達と念話で話している間にも、“オーク王子“、じゃなかった、“チャールストン王子殿下“はまだ僕を出せと表で騒いでいた。そんな様子を周囲の一般招待客の人達は眉を顰めて見つめている、流石にそろそろ放っておくのもまずいなと思い出したところに・・・


ヘリー姉様「他のお客様のご迷惑になるので、お引き取りください」


 と、少し用事で席を外していたヘリー姉様が戻ってきて、食堂内の状況を瞬時に把握し、最初にピシャリと言い放った言葉が今のこの言葉であった。


オーク王子「何!?私を追い出そうとするのか!?無礼だぞ!!?お前のような女、即刻無礼打ちにしてやる!おい!お前達!この女を斬れ!!」


 追い出されそうになっているのがよほど気に食わなかったのか、周りの側近や駐在外交官達が止めるのを無視して、そう言って連れてきていた護衛の騎士達に命令した。


 ザワッ!! 「「「「「えっ!?」」」」」 「「「「「何言ってるの!?」」」」」 


クラスメイト「っ!!やめなさい!園内では王族でも平等に扱われると書いてあったでしょう!!?それに、ここでこの方を斬れば国際問題になります!!」


 “オーク王子“の命令に戸惑いながらも、行動しようとし出した騎士達の前に立ちはだかったクラスメイトの女子、彼女の言葉にハッと思い出したのか、すぐに止まった騎士達、そんな騎士達に怒鳴り散らしだす“オーク王子“。


オーク王子「何をしとるか!!私の命令に従えっ!!お前も私の邪魔をするなっ!!このっ!出来損ない!!」


 そう言って立ちはだかった彼女を殴ろうとしたその時・・・


「ジュール、いいよ」


ジュール『待ってました!!』「ガウッ!!」


 ずっと僕からお預けをされていたジュールが隠蔽を解いて、一瞬で“オーク王子“とクラスメイトの彼女との間に入り、ひと吠えして威嚇すると、


オーク王子「うわっ!!??狼!?こ、こっちに来るなぁ!!!」


「「「「「ひっ!!?」」」」」 「「「「「い、今、どこから出てきた!?」」」」」


 急に登場したジュールに周囲の人達は驚き、“オーク王子“も徐々に大きくなって迫ってくるジュールの迫力に恐れ慄き、腰を抜かしながらも這いずるように後ろに離れていく。


 そんな無様な姿の“オーク王子“に、低く唸り声を上げながらジリジリと迫って行くジュール。


オーク王子「ひ、ひぇっ!!?く、来るなっ!!こっちに来るんじゃないっ!!」


 唸り声を上げてかなりの大きさになった迫力のある狼のジュールに、泣きべそをかきながら逃げる“オーク王子“、周囲の招待客達も怖さからジリジリと引き下がっていくが、その様子をヘリー姉様やクラスメイトの全員は驚いてはいるが、怖がる様子もなく、むしろ“やっちゃえ!“と言ったような表情で見ている。


ジュール「ガァゥッ!!」


オーク王子「ぅわぁーっ!!・・・・」ドサッ!


 目の前で一際迫力のあるひと吠えに、ジュールに噛みつかれると勘違いした“オーク王子“は、恐怖が極限に達したのか最終的にその場で気絶。

 その気絶した“オーク王子“を見たジュールは、“『これくらいで気絶するなんて、根性ないなぁ』“と言いながら、“オーク王子“の服の襟首に器用に噛みつき、釣り上げて、のっしのっしと、出口に向かって歩いて行き、出口から廊下を挟んだ中庭の芝生に向けて、容赦なくポーイッ!と釣り上げていた“オーク王子“を投げ捨てたのだ。


 ドシャッ! 「「「「「えぇっ!!??」」」」」


ヘリー姉様「暴力的なお客様を追い出していただき、ありがとうございます。聖獣様、「「「「「ザワッ!?」」」」」この後の事は私にお任せください」


ジュール「がうっ」『よろしくヘリーお姉ちゃん♪』


 容赦なく他国の王子を外に投げ捨てたジュールに感謝の言葉をかけて、恭しく頭を下げたヘリー姉様、その言葉と態度から、今、目の前にいるこの大きな狼が、本当に聖獣だと分かった他の招待客達は、初めて会った聖獣に驚きと羨望の目を向け始めた。


 その後、ヘリー姉様は今の騒動の後処理をするために、いまだに呆然としている“オーク王子“の側近や護衛騎士達に声をかけて、外に出て行くように指示する、その際に外交官が何故かヘリー姉様に感謝の言葉と謝罪の言葉を何回も言って、去っていっていた。


(なんで喜んでたんだ?あの人・・・(・・?))


 よく分からないが一段落ついて、あの一行が外に出ていっている間に、ジュールはまた“隠蔽スキル“を使って姿をくらまし、元の位置にご機嫌で帰っていった。何故ご機嫌かというと、今日、屋敷に帰ったら一緒にお風呂に入って、ジュールを洗ってあげる約束をしたからだ。


(ジュールって、何げに体を洗ってもらうのが好きなんだよね。やっぱり女の子だからかな?(・・?))


 そう、思いながらも再びタコ焼きを量産し出した僕は、それ以降はまた次の予約客が来るまで、何も考えずにひたすらタコ焼きを作るのだった・・・













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― 新着の感想 ―
ここまで行くと立場なんかを理解していない者を送ってくる王族に問題があるとしか思えないな。
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