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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第6章 少年期〜青年期 学園6学年編

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30話 “学園祭“ではなくお祝い事


 どうも、僕です。今、家族全員が集まって絶賛お祝い中です。


「はぁ~、とうとう、ヘリー姉様も婚約かぁ~、一年後には結婚式をするって言ってたから、結婚式をしたらもう、向こうのお家にいっちゃうのかなぁ~、簡単に会えなくなるのは寂しいなぁ・・・はぁ~・・・」


ソル「そうですね。なんだかんだで、ご兄弟の中で1番長く一緒にお過ごしになられましたからね・・・」


「そうなんだよねぇ~・・・カミィ姉様が嫁いで行ったムーグラーフ辺境伯家のお屋敷みたいに、転移魔法陣で家同士を繋げるわけにもいかなさそうだし・・・」


ソル「お相手の方が平民階級、一般市民のご家庭ですから、いくら学園の専門教員をなさっておいででも、ご住居はそこまで広くはないでしょう。それに、ヘリー様のお相手の方にどこまでアトリー様の事をお話になられるか、そこも問題になりますでしょうね・・・」


「あー、その事もあったねぇ・・・はぁ~・・・」


 今日は色々と“学園祭“を楽しんだ後、最後の締めに、Bクラスの生徒達が企画した催し物、“決闘体験“という出し物を、こっそり見学している最中に、その時、偶然始まった決闘で一人の女性をめぐる恋のバトルが、自分の姉のことだった事に気づき、驚いたのだが、それよりもっと驚いたのが、その姉、ヘリー姉様がその場で意中の人と恋仲になった事だ。

 その事があった後は色々面倒な事になったが、無事、僕達は帰宅し、今日あった事を両親に報告すると、両親は大喜びして、ヘリー姉様にお相手の方を連れてくるように、と、まだ仕事があって学園にいるヘリー姉様の元に手紙をだし、使用人達にすぐに祝いの席を準備するように、と指示を出した・・・


 そして、父様の手紙通り、お相手の方を連れて帰ってきたヘリー姉様達と両親が、応接間でしばらく話をした後、お祝い用に飾り付けられた食堂に来て、いつの間にか大集合した家族や身内全員で婚約の祝福をあげているのが今の状況だ・・・そんな中、僕とソルが少々複雑な気分で、皆んなのどんちゃん騒ぎを壁際で見つめている・・・


「・・・まぁ、僕の事はほとんど話す事はないだろうね。一般市民の彼には僕の話は荷が重すぎる・・・」


ソル「確かに、知ってもどうしようもありませんし、むしろ、手に余る話題ですからね・・・」


 と、アンニュイな気持ちでボーッとソルが持って来てくれた和梨のジュースに口をつける。


「・・・美味しい・・・」


「あらあら?アトリー君こんな隅でボーッとしてどうしたの?」


「あ、プラセルお祖母様にモンドお祖父様・・・」


モンドお祖父様「アトリー、どうした?気分でも悪いのか?」


 ボーッとヘリー姉様とお相手の男性とが楽しそうに話しているのを見ていると、昨日、マルキシオス領から王都に着いたばかりのマルキシオス前侯爵夫妻、僕の母方の祖父母が祝いの席と言うのに、壁際でボーッとしている僕を見つけて、心配そうに話しかけに来てくれた。


「あぁ、いいえ、気分は悪くはないですけど、今日1日で色々とあったものですから、少し疲れているのと、・・・その、ちょっと、寂しいなぁと思って・・・」


プラセルお祖母様「!、あらあらあら、年が近くて1番仲が良い兄弟ですものね。大好きなお姉様をとられたみたいでちょっと複雑な気分なのね?」


「うっ、・・・まぁ、そんな感じです。姉離れしなければならないと思ってますが・・・ちょっと、急だったものですから・・・」


 心配してくれる祖父母に、少々言い訳がましい理由と、ほんの少しの本音を話すと、すぐにプラセルお祖母様は僕の心境を察し優しく僕の手を取り、慰めるようにその手を摩ってくる。その言葉に少し動揺し、自分でも祝福しなければ、姉離れしなければ、と言い聞かせるが、まだ認め難い現状に言い訳を重ねた。


モンドお祖父様「そうか、そうだな、気持ちの整理が追いついてないんだろう・・・そうだ、アトリー、私達と一緒に、ヘリー達に祝いの言葉でも掛けに行かんか?」


「!、お祖父様達と?」


モンドお祖父様「まだ、言ってないんだろう?“おめでとう“っと・・・」


「・・・はい・・・」


(・・・僕って、こんなにシスコンだったっけ?前世での兄弟の結婚の時でもこんなに拗らせたことなんてなかったはず!ヘリー姉様に好きな人ができて、結婚の約束までできたのは良いことだ!それを祝ってやれないのは弟として絶対に駄目!・・・ふぅー、モンドお祖父様が気を遣ってくださってるんだから、これ以上情けないところを見せるのやめ!ちゃんとヘリー姉様を祝福するんだ!!)


 まだ、ウジウジとシスコンを拗らせている僕に、モンドお祖父様は急にヘリー姉様達に祝福の言葉を掛けに行かないかと、僕の背に手を置いて僕を誘ってくる。

 モンドお祖父様が言うように、確かに僕はこの婚約をお祝いする会が始まってから、ずーっとヘリー姉様達から距離を取り、遠目で見ているだけでヘリー姉様と、そのお相手の人と一言も会話をしていなかった。

 その事を見抜いていたモンドお祖父様は、少し、いや、かなり拗ねている僕の背中を押してくれようとしていることが分かった僕は、


「・・・っ、一緒に行っても良いですか?」


 と、勇気を出して、頼んでみると、


マルキシオス祖父母「「もちろん良いよ」」


 と、優しくそう返してくれた、それだけで、僕は勇気をもらえた気がして、気合を一つ入れて、お祖父様達と一緒に、皆んなの中心で笑顔で談笑しているヘリー姉様達のもとへと歩き出した。


 そして、楽しそうに会話している皆んなの側に近づいていくと、僕達の事に気づいた人達が静かにその場から離れて、僕達をヘリー姉様達と会話しやすいように場所を空けてくれた。


ヘリー姉様「あ、モンドお祖父様、プラセルお祖母様、・・・それにアトリーも、・・・」


(ヘリー姉様、僕を見てホッとした?僕の事を探してくれていたのかな?・・・ちょっと嬉しい( ´ ▽ ` )、でも、心配させちゃったかな・・・)


 楽しそうに談笑していたヘリー姉様が僕達の事に気づき、振り向いてくれたのだが、最初、お祖父様達の顔を見て嬉しそうに笑っていたのだが、僕を見つけて少しホッとしたような表情を向けたことで、ヘリー姉様は僕のことを気にかけてくれていた事に僕は少し嬉しさが込み上げてきたと同時に、心配させてしまった事に申し訳ない気持ちになった。


モンドお祖父様「ヘリー、婚約おめでとう」


ヘリー姉様「モンドお祖父様、ありがとうございます。こちらが私と同じ学園の教員をしていて、この度、私との婚約を受けてくれた、“ヘルバ・ファルマコ“と言うの、彼とっても腕のいい調薬師なのよ。“ヘルバ“、こちらは私のお母様の両親、前マルキシオス侯爵家当主夫妻、モンドお祖父様と、プラセルお祖母様、それと、あなたもよく知ってると思うけど、弟のアトリーよ」


?「っ、は、初めまして、“ヘルバ・ファマルコ“と申します!こ、この度、ヘリオラ様と婚約させていただきました!よ、よろしくお願いします!」バッ!


 最初にモンドお祖父様からお祝いの言葉をもらって、嬉しそうに話し、お相手の人を紹介し、向こうにも僕達の紹介をすると、お相手の男性は物凄くガッチガチに緊張した様子で、言葉はカミカミで勢いよく頭を下げてきた。


(緊張しまくってるなぁー、まぁ、この場にいるのが貴族ばかりだもんな、その内気絶するんじゃないか?この人・・・なんか、少し可哀想になって来たな(・∀・))


プラセルお祖母様「・・・あらあら、そんなに畏まらなくていいのよ?今日は身内のみの気軽なお祝いですからね、でも、うちの可愛い孫をよろしくお願いしますね」


“ヘルバ“「は、はい!び、微力ながら支えていきたいと、お、思ってます!!」


モンドお祖父様「ほう、元気があっていいじゃないか、“ヘルバ“君、ヘリーの事をよろしく頼んだよ・・・ほら、アトリーも・・・」


 プラセルお祖母様に肩の力を抜くように言われても、なお、ガチガチに緊張しながら返事をする婚約者の“ヘルバ“、そんな彼を気に入ったのか鷹揚に話しかけるモンドお祖父様、その流れで、僕にも二人にお祝いを言うように促してくれた。


「・・・はい、お祖父様、「ゴクッ」・・・ヘリー姉様、ご婚約おめでとうございます。なんだかまだ信じられない気持ちですけど、ヘリー姉様が幸せになる事をお祈りします。・・・後、“ヘルバ“さん「は、はい!」・・・ヘリー姉様の事、くれぐれもお願いしますね。・・・もし、ヘリー姉様を泣かせることがあったら絶対に許しませんから・・・」ボソッ


 僕に自然な流れでパスをくれたモンドお祖父様に視線で感謝しながら、ヘリー姉様に向けてなんとか祝福の言葉を送り、その次に婚約者となった“ヘルバ“に握手を求め、緊張している彼の手を最初は普通に握り、最後の方は少し手に力を込めながら声を落として、そう告げると、


“ヘルバさん“「っ!!??は、は、い・・・」


 と、緊張でガチガチだった彼の顔色が徐々に青くなっていった。


(・・・既視感・・・あ、前世でも、妹の結婚相手に同じことしたことあったな・・・)


天華『可哀想に・・・彼、そのまま息止めてたりしてません?』


夜月『前世と同じ行動してるって・・・』


ジュール『アトリーって兄弟の事になると結構過激だよね?』


(( ・∇・)てへっ♪)


ヘリー姉様「あらあら・・・アトリーったら・・・」


 ジュール達に何か言われたけど、可愛く誤魔化し(キツすぎの自覚はある)ていると、困った子供を見るような表情で、僕を咎める事なく、そう言うだけで済ませ、顔色の悪い婚約者の背中を摩っていた。

 この時、周囲にいた身内、母様や父様、他の親族達も少し困った表情で微笑ましげな視線を送ってきたが、僕は素知らぬふりで呆れ顔のソルを連れその場を離れた。


(なぁんか、最近、って言うか年々、精神が体の年齢に引っ張られてる気がする・・・いや、でも、今の忠告を前世でやった時にはすでに成人してたからな、今の行動は普通なのか?・・・)


 とか、思いながらも、その日は皆んなでお祝いして、次の日はいつも通り学園に向かった僕でした・・・















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