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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第6章 少年期〜青年期 学園6学年編
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4話 イベントプランを考えるのは楽じゃない


ソル「アトリー様、先程から何を悩んでおいでですか?調理中も聖獣様方とずっと何かお話なさっているようでしたが?・・・」


「ん?あぁ、ちょっとね・・・」


イネオス「あ、アレですか?もしかして今度の“学園祭“の出し物を何にするかお悩みなのですか?」


ベイサン「あぁ、それは悩むよなぁ、どう配慮していいか分からないから、アトリー様が出し物を決めてくれって言われちゃったもんなぁ・・・」


へティ「そうですねぇ、普段の学業の成果を披露しようとしても、座学関係の発表会は不人気ですし、逆に人気といえば魔法や武術の試合形式の発表会は、アトリー様や私達が出るのを禁止されてしまいますし、授業で何か制作した物の展示物をしようとしても、アトリー様の作品が盗難に遭いそうですし、だからと言って魔法や武術以外の形のないもので行くと、舞台を使用して演劇をしようものなら、アトリー様が主演でなければ不満が出るでしょうし・・・悩ましいですよね?・・・」


ロシュ君「アトリー様はなんでもこなしてしまうので、何をしようかと言う点でも悩んでしまいますね・・・」


「あ、うん、そうだね・・・」(全然関係ない別のことを考えていたって言いづれぇ~・・・(*´-`))


 と、ソルには上の空で授業を受けていたのがバレているのは気づいていたけど、ソルの言葉を聞いて、イネオス達は僕が“学園祭“の件で悩んでいると勘違いして、話を盛り上げてきた。確かにイネオス達の言う“学園祭“のクラスの出し物の件でも大いに悩んではいるのだが、さっきは全く別のことで悩んでいたとは今更言いづらい雰囲気になってしまった・・・



(うーん、でも、実際、何をしたらいいか分かんないんだよねぇ(*´Д`*)・・・)


天華『そもそもの話、アトリー自身が何かやりたいものはないんですか?催し物の決定権があるならアトリーのしたい事をすればいいじゃないですか』


(ん?僕?『はい』僕がやりたいことねぇ・・・僕がやりたいことは無いね)


ジュール『やりたい事ないの!?毎年、“学園祭“は凄くはしゃいでるのに!?』


 少し遅い昼食の為に、いつものテーブルや椅子などをだして、皆んなで設置しつつ、今回の“学園祭“の事を話していると、僕が実際に困っているのを知って、天華が僕自身がしたい事をしたら良いのでは?と言ってきたのだが、僕は少し考えて、正直に“無い“と答えたのだが、毎年の“学園祭“の時、大いに楽しんでいる僕を知っているジュールが、“やりたい事が無い“と聞いて、かなり驚いている。


(うん、僕は自分で何かやるより、他の人がしているのを見て楽しみたい派なんだ、だって、ぶっちゃけ、色々と用意するのとか、“面倒“( ´ ▽ ` )・・・それだけじゃなくて、何をするにしても、僕を狙った女性達が殺到して、周囲に迷惑をかける未来しか見えないし、その関係で今回は確実に何かしらのトラブルに巻き込まれそうな予感がするし・・・、僕が完全に裏方に徹することができるものなら良いんだろうけど・・・)


ジュール『確かに今の状況じゃ、揉め事が起きそうではあるけど・・・』


夜月『随分ぶっちゃけたな・・・そこまで、前準備が“面倒“か?』


 僕の言葉に驚いているジュールに僕は素直に今自分が思っている、事を素直に言うと、微妙な表情をして首を傾げる、僕の言葉に今度は夜月が僕の“面倒“と言った意味がいまいち分かっていってなさそうな事に気づき、次は夜月に“面倒“の意味を丁寧に解説してあげる事にした・・・


(あー、うん、まず、想像してほしんだけど、僕がこれやりまーすって言って、クラスの出し物を決めたとしよう、それが座学の発表の場合、なんの科目にしても、成績上位の僕がまず何かしらのレポートを書かされる、そうなると、僕は適当で中途半端なレポートを出すことができない、周りの期待を超えるようなものを出さないといけなくなる事が、それが“面倒“。

 次に、魔法や武術の実技の発表をするとしても、さっきへティが言ったように、僕は、僕達は実技の許可が出ない、そうなると、僕は良いけど、ソルやイネオス達が“学園祭“を楽しめなくなる。そんな事になると僕が引け目を感じて、ウジウジいじけて“面倒“な存在に早変わりする。

 展示物とかはシンプルにどんな物でも展示物を制作するのが“面倒“だし、僕が作った物が盗難にあった場合、その犯人探しが“面倒“になる。

 後は演劇だけどそっちはこれまでの中で厄介。何故なら、まず、演目を決めるのが“面倒“。配役も考えるのも“面倒“。演目や配役がすんなりに決まったとしても放課後を潰してまで演技の練習するのが“面倒“。それ以上に“面倒“なのは演目にそった衣装や小道具、舞台装置など、それら全ての準備が“面倒“・・・

 以上の点から、“学園祭“の出し物の決定権があり、参加しなければならない事が“面倒“!そして、これら全てに僕に取り入ろうとしてくる人達がついて回ると思うと1番“面倒“!!( ̄^ ̄))


夜月『おぉ・・・力説したな・・・と言うか、自分も“面倒“の一括りに入れてるのか・・・』


 僕の“面倒“と思う部分を丁寧に説明してあげると、夜月が若干、引いている気がするが、これが僕の偽らざる気持ちなので、気にしない事にした。


 すると、天華が、


天華『・・・“学園祭“ってその出し物をクラス全体で決めて、皆んなで協力して準備する、その過程を全て含めて楽しむものだと思ってたんですけど・・・アトリーからしたら、その全てに裏がある人達がついてくるから純粋に楽しめなくて、“面倒“だと思ってるんですね?・・・』


 と、話を要約し、簡単に纏めてくれた・・・でも、僕がここまで、このような催し物を“面倒“と強く思うに至った経緯はまた別の理由もあった、それは・・・


(まぁ、そう言う事だね。後、僕は前世で似たようなことをして来たから・・・友人達や身内との春のお花見バーベキューや夏の海辺でのバーベキュー、秋のハロウィンパーティー、冬は1番忙しくて、クリスマスパーティーや年越しのお蕎麦やうどんの用意に、おせちの制作、その全てに付随してくるのは計画立案、予算調整、参加者のスケジュール調整、会場の手配、食材の買い付けや仕込み、これらを成人してから15年間、嫌!!ってほどしてきたから、今世では僕が催し物をするより、誰かがする催し物を楽しむ方を選んだんだ・・・(*´ー`*))


 前世で実際に散々してきた経験、それがもとで今度は自分が“面倒“な用意する側じゃなく、用意されたものを楽しむ方に回ろうと、こう言う、催し物に関しては“面倒“な事は極力自分ではせずに生きていこうと決めた1番の理由だったりする・・・(その場ですぐ解決できるものなら自分でやった方が早いって思って逆に誰にも頼らず解決しちゃう癖があるけど、こんな長期的な準備期間を要するものだけは、もう自分でする必要はないかなって思っちゃったんだよねぇ(*´Д`*))


ジュール達『『『『『あー・・・・』』』』』


夜月『だから、何もやりたい事が無いと言う事か・・・アトリーは今、催し物の決定権が回ってきて、本気で“面倒“だと思ってるんだな?』


(そう(・Д・)・・・)


天華『感情が凪状態になる程、“面倒“だったんですね・・・』


ジュール『あー、前世での苦労を思い出して遠くを見始ちゃったよ?・・・』


 天華に前世でやって来た事を説明しているうちに、その時の苦労した思い出が蘇り、視線を遠い空に投げたのだった・・・


雪花『思い出したくは無かったんでしょうねぇ・・・』


春雷『前世の話を聞いただけでも大変そうなのに、今回は家族以上の人数の人達向けの催し物を考えないといけないと思うと、それは誰でも“面倒“だと思ってしまいますね・・・』


(・・・はっ!、あ、いや、前世での話しの中でも身内だけの集まりの時は姉妹の協力もあったし、その時は家族の為だから頑張れたし、楽しかったよ?・・・ただ、身内とは別に友人達だけの場合はそのほとんどが僕がやっていたから、なんで全部僕がやってるんだろう?って思ったこともあった、花見の場所取りや3段重箱二つ分のお弁当の料理のメニュー考えるのが“面倒“で・・・夏は夏で海に行くってなって、参加者の送り迎えからバーベキューの食材の買い出しに現地までの運搬、僕、どこのイベントプラン会社の従業員?って感じだった、給料も発生しないのに、なんで頑張ってたんだろうか・・・(・Д・))


ジュール『あ、また、遠い目してる・・・』


 人間社会にノータッチな精霊の雪花や春雷にも僕の苦労が伝わったの嬉しいが、ここだけは訂正しとかねばと思い、家族との年間行事だけはいい思い出だったと伝えたかったのに、それに付随して嫌な記憶が蘇って再び視線を空に向けた・・・*この会話の中で“面倒“と言う単語は何回出て来たでしょう?数えてみてね♪( ^∀^)答えは最後の方にあるよ!!


ソル「アトリー様?どこに意識を飛ばしているんです?」


 嫌な思い出から現実逃避しようとしていたら、ソルが僕の肩を揺らして現実に引き戻した。


「はっ・・・あぁ、ソル・・・僕は考えるのが億劫になってきたよ・・・誰か決めてくれないかなぁ、僕が表に出なくていいような催し物・・・はぁ・・・」


ソル「これは相当、困ってますね・・・・」


へティ「企画提案の期限も迫ってますしねぇ・・・おいたわしいですわ・・・でも、アトリー様を表に出さない催し物というのは難しいですわね・・・」


イネオス「そうですね。アトリー様が全く参加しないと言うのは無理ですから、表に出ないと言うと裏方でしょうか?でも、何かしらにアトリー様が関わっていると証明できる裏方というのはちょっと難しいですね・・・」


ベイサン「だよなぁ~・・・ん?待てよ?アトリー様が裏方でも関わってるのが分かりやすいのって、さっきみたいな料理の提供とかでもいいんじゃないか?あ、でも、“学園祭“で飲食を提供する催し物ってダメだったっけ???」


 現実に引き戻された僕は珍しく弱音を吐くと、ソルが僕の様子を見て、今回の“学園祭“の件でかなり困っているのに気づき驚いていた。困り果てている僕にへティは同情しつつも何かいい案は無いものかと、皆んなで考え始めると、ベイサンがふと思い出したように、今日、ついさっきまで僕とソルがしていた料理の実習を催し物として出せないのか?と言いだした・・・・


「ん?そう言えば、今までの“学園祭“で飲食店みたいな催し物はなかったね?なんでだろう?」


「「「確かに、見たことないです・・・」」」


ベイサン「だよな?」


(前世で“学園祭“って言えば、普通は飲食店多めだったよね?カフェとか、軽食店とか、茶道のお茶とか、作り置きのお菓子屋さんとか・・・メイド・執事喫茶とか(・Д・)・・・前々から不思議だったんだよねぇ、この学園の“学園祭“では飲食は全て学園の数カ所にある食堂がしてた・・・もしかしたら、禁止されてるのかな?)


ソル「・・・あー、それは・・・」


 ベイサンの言葉で長年思っていた疑問を話すと、へティやイネオス、ロシュ君も同じように疑問に思っていたようで、僕の言葉に同意しながら首を傾げる、だが、ソル1人だけが複雑そうな表情をし、口を開いた・・・


「?どうしたのソル?何か知ってる?」


 何やら心当たりがありげなソルにそう聞いてみると・・・


ソル「あー、あのですね。昔の“学園祭“では普通に飲食を提供する事があったらしいんですが、アトリー様が入学する前にその飲食の提供が禁止になったんですよ・・・8年前の“学園祭“で、あるクラスが提供していたお茶に“薬物混入“が発覚して・・・・」


ソル以外皆んな「「「「「はぁ!?・・・」」」」」


 予想外の返答が返ってきて、皆んな驚き唖然とした。


「っ!?聞いたことないよそれ!?」


イネオス「僕も聞いたことないです!」


ベイサン「僕もない!」


ロシュ君「そんな事があったんですか!?」


へティ「・・・あ、私、その話、聞いた事があるかもしれませんわ・・・確か、その当時の“学園祭“の運営をしていた6学年生達の中で、大変人気があった男子学生を女子学生達が取り合いしてたとか、その取り合いが激化して、1人の女子学生がその男子学生を手に入れるために、その方に媚薬を盛って、迫ろうとしていたと・・・」


 今まで一度もそんな話を聞いた事がなかった僕は困惑し、同じように困惑しているイネオスやベイサン、ロシュ君、でも、最初は同じように驚いていたはずのへティだけはソルの話を聞いて、何やら思い出したように、その“飲食の出店禁止“の理由になった事件の詳細を話した。その事件の詳細を聞いた僕達は驚愕の表情で、仲良く同じ反応をした。


「「「「・・・えっ・・・怖っ・・・」」」」















*答えは19回!!皆んなはちゃんと数えられたかな?٩( 'ω' )و

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