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間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜  作者: 舞桜
第5章 少年期〜青年期 学園4学年編
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19話 “国際武闘大会“開催!!


 はい、どうも!こんにちは、僕です! 朝早くからテンション高めです!今、帝都最大の闘技場に来ています!なんと!今日は“国際武闘大会“開催初日です!


「おぉ~、広い、王国のより大きい、形も斬新で面白い♪・・・それにしても良いんでしょうか?ココって、他国の王族が使用するような貴賓席ですよね?」


父様「大丈夫だよ。皇帝陛下の采配でここになったんだから、それに、本来ならアトリーは皇帝陛下と同列、もしくは皇帝陛下の席を譲られるところだったんだからね?」


 帝国の闘技場は王国のよりかなり大きく、形は前世で言うサッカーの競技場に似ていた。ウェルセメンテ王国の闘技場がイタリアにある古代ローマのコロッセオ風の外装や内装に対し、帝国の闘技場は近代建築のモダンなデザインを取り入れたような外装だ。

 そして、内装が場所によってグレードが変わっていて、皇族用のボックス席がこの闘技場ので1番見晴らしの良い最上階にあって、内装も皇族が使用するため1番広くて内装のグレードも高いらしい。

 そして、僕達が案内された他国の王族席のボックス席は、そこから少し下がった場所に他国の王族用の貴賓席あって、内装は最上階の皇族用より少し狭いがとてもゴージャスな英国宮殿風の内装でとても煌びやかだ。この場所だけでもかなり広くて豪華なのに、またもやもう少しで皇族に混じって“大会“を観戦しなきゃならなくなる所だったと父様は言う・・・

 そこからまた一段下がって他国の王族以外の特使や勅使、国内の高位貴族達が利用できる一般的な大きさ(それでも、5、6人が横一列にゆったり椅子に座って観戦できるできる広さ)のボックス席があって、今あげた席のその全ての席は日よけの屋根と室内空調、それに安全対策の結界完備の安心設計!

 それより下のグレードの席は下位貴族向けの、日よけの屋根があっても空調や結界が無いボックス席になって、さらに下になると裕福な一般人向けで、屋根はあるけどボックス席ではなく、ただ隣と衝立てで区切られただけの席になる。(これは予約した側の希望によって衝立の仕切りが使うか使わないか決められる)

 そして、1番下のグレードの席は完全に一般向けの席で、備え付けの長いベンチに4、5人で座って、屋根も仕切りも無しのちょっと窮屈な席だ。


「えっ!?・・・あ・・・それはぁ・・・そうですよね・・・良かったここで・・・」


(そうだった、皇帝達に僕が“現人神“になったのがバレてたんだった・・・いくらお腹が空いてたからって、イライラしてうっかり“神気“を漏らすだなんて、気をつけないと(*´ー`*))


 王国の闘技場でも席のグレードはほぼ似たようなものだが、帝国では一般人でもお金を積めば高位貴族達が使用できるボックス席まで使用可能なので、(王国は一般人が使用できるのは裕福な一般人向けまで)今の僕の立場を考えると警備がより一層強化されたここに案内されたのは安全面も考慮してのことだろう。それを思い出して昨日の自分のやらかしを再度反省した・・・


父様「ふふっ、皇帝陛下がアトリーが目立ちたくないと思ってるのにお気づきになっていたからね。気を利かせてこちらの場所を提案して頂けたんだよ」


「そうでしたか。今度お礼を言わなければなりませんね・・・」


母様「ふふっ、そうね。今度いつ会えるかは分から無いけど、ちゃんと感謝を伝えようとするアトリーは偉いわね」ナデナデッ


「ふふっ、母様、くすぐったいです、それにへティ達もみてますからぁ」


母様「あらあら、もうそんな年頃なのねぇ、うふふっ」


 と、母様に頬を撫でられてしまったが、今ここにはデューキス家の家族だけではなく、へティやへティの家族、それにイネオスやベイサン達の家族も一緒に、この他国の王族専用の大きなボックス席にいるのだ。僕がへティをここに呼んでも良いかと聞いたら、父様がいっそ全員を呼んだらいいと言って今、こうなっている。


イネオス父「・・・本当によろしかったんでしょうか?私達のような者達もご一緒させていただいて・・・」


父様「えぇ、大丈夫ですよ。ここは王族専用と言ってますが、実際は他国の王族が客人を招いて闘技場の観戦する外交の場でもありますから、かなり広く取られているんです。私達家族だけではこの席をかなり持て余してましたからね、遠慮しないでください。今年は他国からの観戦者が多くて、一般席でも空席待ちらしいですから、人も多くてゆっくりできないそうですよ?その点ここには関係者以外は入れませんからゆっくりイネオス君達を応援できますよ」


ベイサン父「確かに、あの普通の貴族席でもあの多さですからね・・・」


へティ父「どうやら、立ち見客も入れているようですね・・・」


 父様とイネオスのお父さんが話しているのを聞いたベイサンとへティのお父さん達が、下の様子を伺いながらちょっと顔を引き攣らせているのが見えた。


イネオス母「ここに来る前に見た闘技場の外は人で溢れていましたもの・・・」


イネオス父「・・・いつもお気遣いありがとうございます・・・」


 最初は遠慮していたイネオスのお父さんだが、後ろにいたベイサン達のお父さん達の話を聞いて、奥さんとここに着いた時のことも思い出したのだろう、すぐに感謝を伝えてきた。


(確かにここに着いた時は凄い人の数だったなぁ、闘技場の横にある大通りにはたくさんの出店が出てたし・・・後で出店の食べ物買いに行こうかなぁ・・・( ´ ▽ ` ))


ソル「アトリー様、出店の料理は後で僕が買ってきてあげますから、あなたはここで大人しく待っててくださいね?」


「へっ!?・・・口に出てた??」


 コクンッ


「・・・あぁ~・・・自分で見に行きたかったのに・・・」ガクッ


「あらあら、ふふっ」 「流石にそれは無理だなぁ、はははっ!」 「アトリーったら、好奇心旺盛なんだから、ふふっ」 「出店の食べ物を一通り買ってきてもらうから、それで我慢してちょうだいね?」 「後で梨のタルトを出してもらうからそれを食べて元気出しなさい」


 闘技場前にあった出店のことを思い出して、興味が湧いていた僕は無意識に自分のしたいことを口に出していたようで、それを聞いたソルにすぐに止められてしまった。出店周りを止められてしまった僕がガックリ肩を落としていたら、家族が微笑ましそうに笑ったり慰めてくれたりした。


「むぅ、仕方ない、今日は我慢します・・・・」


 完全に子供扱いされて少し恥ずかしくなって強がってそう言ったが、


(でも、ここの入り口近くにあったクレープ屋さんみたいな所のラインナップ、自分で見て買いたかったなぁ・・・美味しそうなもの色々あったのに・・・( ̄▽ ̄))


 結局、未練たらたらである・・・


 そうしている内に“国際武闘大会“の開催式が始まる時間になった。


 まず、今回の“大会“の説明から始まった、学生の出場者は各国、男性2、女性2の合計4名づつ、合計92名で第一試合はまず選手を4組に分け、1組23名づつを大きな舞台の上でバトルロワイヤルで競わせ、ルールは簡単、殺傷性の高い攻撃は禁止、それ以外では武器や魔法は何を使っても良い、勝敗は舞台の上から落ちる、または降参すると負け、それとルール違反したら負けで、舞台の上に残り6名になるとその試合は終了し、次の試合へと移る、なので第一試合では合計24名が第2試合へと出場可能で、それを一般部門も同じように行い、この日は終了となる。(一般部門は1組50名の大乱戦だ)


 翌日、“大会“2日目は学生部門の第二試合が1対1の個人戦のトーナメント制で行われ、抽選で試合相手が決められて、合計12回の試合あって、1試合、制限時間30分、ルールは第一試合と同じで、勝敗は相手が舞台から落ちるか、降参、審判に行動不可、もしくはルール違反と判断されたら負けとなる。

 そして、第二部門が終了となり、その翌日、“大会“3日目は一般部門の第二試合が同じようにその日1日行われるので、学生達はその日はお休みとなっている。


 “大会“4日目は学生部門と一般部門の第三試合になっており、それぞれのトーナメントの続きが行われる、各部門6試合で合計12試合、ルールも勝敗も第二試合と同じで、第三試合で勝ち残った者が次の第四試合に進出できる。


 “大会“5日目は前日と同じで両部門の第四試合になっており、午前中に学生部門の第四試合3試合が行われるこれに勝ち残ると、準決勝だがこれでは準決勝の人数が合わなくなるので、第4試合で負けた中で最も活躍したと審判や観客が認めた選手が、敗者復活として準決勝の残り一枠に入る事になる、午後の一般部門も同じように試合の後に準決勝の残り一枠を決めたらその日は終了となる。


 “大会“の最終日、6日目はこれまでのトーナメントが続き、ルールや勝敗はこれまでと一緒で、まず各部門の準決勝の試合が2試合、合計4試合が午前中に行われ、午後は最終決戦の決勝が行われる、ルールが少し変更になって制限時間が今までの倍、1時間に変わるがそれ以外のルールや勝敗判決の変更はなし。決勝が終われば表彰式となって皇帝から各部門の優勝者と準優勝者に優勝メダルと報奨金が贈呈される。一般部門の人達には国から軍や騎士などのにならないか?と勧誘の話が出るそうだ。最初は開催国の帝国からのオファーが優先されるが、後に他の国からもお声がかかれば自分で選べるらしい・・・


 と、言う流れの説明の後に開催にあたっての細々な注意事項が説明されて、最後に皇帝からの開会宣言がされるそうだ・・・


「あ、あそこにいた、イネオス達だ」


ソル「ああ、あそこですね。・・・どうしたんでしょう?様子が変ですね?何か警戒しているような・・・」


へティ「本当ですね?他の国の選手達も数人様子が変ですわ・・・選手控え室内で何かあったのでしょうか?」


 と、話していると、ちょうど今、細々な注意事項の説明があった、今回の“国際武闘大会“は参加国家23ヵ国から参加の者が集まり、歴代の開催された大会の中でも1番の参加国数を誇る一大イベントとなっていた。その一大イベントの開催にあたり帝国は初参加となる国々と連携をとり、国によっては互いに国交がない国々があるため、風習や常識などの食い違いから争いにならないようにと、互いの国の風習や常識のすり合わせや注意喚起等の対策を1番に考えて行っていたらしいのだが・・・そこまで、配慮がされた“大会“にもかかわらず、どう見ても学生達の様子がギスギスしているのが伝わった。


(そういや、今回、あの“マルゴー獣人国“からも選手が来てるんだった・・・あれ?でも、昨日のパーティーにはその国の人らしき人達は居なかったように思えるんだけど?・・・ん?あそこの人族の子はパーティーでイネオス達に突っかかってきていた子達だよね?またイネオス達に難癖をつけてるのかな?)


 規則正しく並ぶ選手達の列の中に明らかに様子が違っている人達がかなりの数いた、その人達の中には昨日イネオス達と揉めていた人達もいて、僕はまたその人達が何かしたのかと思っていたが・・・


春雷『アトリー様、どうやら事情は少し複雑なようです・・・』


 と、昨日の“僕の毒殺未遂事件“以降、帝国内の情報収集に出払っていた春雷達が戻ってきて、今の選手達の状況を教えてくれた。


 春雷達が言うには、今回イネオス達に因縁をつけてきたのはどうやら、帝国国内の名門学校の選手達らしい、それに乗っかるように他国の選手達が数人因縁をつけ始めたとか、そこに昨日のもめた選手が止めに入って、その場はことなきを得たとか・・・


(え?あの子達じゃないんだ?むしろ止めに入ってくれたの?・・・んで、突っかかって来たのが、この帝国の学校の選手ね?どこかの貴族家の子供なのかな?(・・?))


春雷『いいえ、平民の子供だったみたいです。ただ、例の“神狼教“の司祭が父親だったとか・・・』


(あぁ~、それで・・・逆恨み?にしても、僕に、じゃなくて、なぜイネオス達に?言いたい事があるなら真正面から僕にきたら良いのに・・・)


雪花『加護の結界の効果で来れなかったんじゃないですか?』


(うん?パーティーの時は命の危険があるようなものや攻撃がきたら拒むように設定してただけだから、僕に悪意がある人でも僕を殺害するって意思がない限り近寄ることはできたはずだよ?神罰も下さないようにしてたし、いつもは僕に悪意を持ってる人は認識阻害で僕のことを認識できないようにしていたけど、今回はその効果も使ってなかったんだ、なのに、その学生達は僕に会いに来なかったんだよねぇ・・・なんでだろう?)


天華『アトリーが結界の効果をいじる事ができるのを知らないんじゃないですか?だからアトリーに近づくと神罰が降ると思って近づいて来なかったんですよ、きっと・・・』


(あー、それは有り得るかも、でも、だからってイネオス達に八つ当たりするのは間違ってるよ、それに便乗する他国の選手達もどうかと思うなぁ・・・)


 こうして、自分と因縁がある相手が何故か、イネオス達にいちゃもんを付けているのかよく分からないと、念話で会話をしているうちに開会式は終わり、最初の第一試合が始まり出した。

















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― 新着の感想 ―
 現人神になったことだし加護として結界を与えるんだ!悪意がある者が触れると(全身)脱毛する結界を!アッ辞めてください足先だけで触れたからと言ってムダ毛だけが消えるわけじゃありません!
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