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20話 大人達の事情により 第三者 視点


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   第三者 視点


 突然 突風に見舞われたこの屋敷、デューキス公爵家の三男アメトリン・ノブル・デューキスを心配して庭園に駆け出した彼の両親と祖父、叔父など数人の大人達が険しい表情で戻ってきた。


ドゥーカ公爵「やはりこの事は口止めすべきだ 兄上」


サフィアス王「分かっている ジル、だが あの現象を何処まで見ているかによるだろう・・・、今回来ている者達は信用における者達なのか?ラト」


デューキス公爵「えぇ、それは保証したいですが・・・、来客の出迎えをしている時 アトリーが気になる事を言った招待客が1人います…」


サフィアス王「アメトリン君が?、それは気になるな・・・、その人物には監視をつけた方がいいか…」


デューキス公爵「頼みます、疑いたくはないがどうも引っかかる、アトリーは人の本質を無意識に察してる事がありますから」


 と、小声で話しながら入ってきた彼らに。


ヴィカウタ子爵「陛下、失礼します、ご子息様は、アメトリン様はご無事でしたか?子供達に何かありましたでしょうか?」


 少し不安そうにアメトリンと外にいる子供達の心配をする ヴィカウタ子爵当主。


サフィアス王「あぁ、心配ない、かなり急な突風ではあったが皆 怪我もしていない様だ アメトリン君の髪が乱れたぐらいだ」


 一応 誤魔化すように子供達の現状を教えた。


先王妃殿下「駄目よ、サフィアス 私からも見えていたわ」


ヘルツォーク公爵「えぇ、私からも見えておりました」


 会場の外の庭園が見えるガラスの扉がある位置から遠い2人が 先程の現象をしっかり確認できたと証言し、その2人の横でもヘルツォーク公爵夫人が頷いていたことから誤魔化すのは諦める事にした サフィアス王。


サフィアス王「そう、ですか、母上…、・・・一応 皆に確認しておきたい、今の現象はどのように見えた?包み隠さず証言してくれ庭園のガラス扉側の者から順番に」


 まずは自分の子供達が庭園にいる事で庭園がよく見える場所に案内され ガラス扉側の席に座っていた ヴィカウタ子爵当主夫妻。


ヴィカウタ子爵「では、僭越ながら私から…、私はガラス扉を背にして座って会話をしていたのですが不意に背後から強い風の音がし、後ろを振り向くと先程バルコニーから庭園に移動なさっていた 公爵家のご子息様に風がまとわりつくように渦を巻き、暫くすると渦の中心に小さな光の粒が集まり出し一つの大きな塊になった後ご子息に近づいていくのを見て焦って私も皆様のように外に出ようとしましたが、何故か目に見えない何かに阻まれた様にバルコニーに続く扉から外に出ることが出来ずにいました、

すると大きな光の塊がご子息の近くまで行くと 小さな光の球を生み出して それがご子息に当たった様に見えましたがご子息は痛がる素振りもなされてない事から攻撃を受けた訳では無いと理解できたぐらいです…」


 と、詳細に証言した。


サフィアス王「ふむ、ではそこのテーブルについている他5人も同じものを見たのか?」


 そう聞くと座っていた4人が頷いたがバロネッカ準男爵夫人は恐る恐る手を挙げた。


サフィアス王「どうぞ、そこのご婦人」


バロネッカ準男爵夫人「し、失礼します、陛下、私にはその、光の塊が人の形をしていた様に思えます」


サフィアス王「ん?、人の形?」


 そう疑問に思っていると、


デューキス公爵夫人「陛下、私もそのように見えました」


と、言うので、


サフィアス王「うーん、・・・では、今の証言でただの光の塊に見えたものは挙手を」


すると、会場内の7人以外は手をあげた、手をあげなかった者達は多少魔力が強く性格も良いと評判の人物だった。


サフィアス王「7人か…、では先程の現象についての詳細は説明するが、その前に 詳細を聞いた者はこの会場を出たら 他者に話す事を禁ずる、親類縁者にもだ、その事は絶対に承知して貰う良いな?」


 サフィアス王の言葉に唾を呑みつつ深く頷き返す来場者達。


サフィアス王「では、詳細を話そう…、先程の強い風はどうやら精霊の仕業らしい、そしてあの光の塊は精霊王が姿を現したもののようだ、

最後の光の球は精霊王の加護の力の塊らしい………、

簡潔に言うとだ、公爵家三男のアメトリン・ノブル・デューキスの前に精霊王が現れ、彼に加護を授けて去って行った、と言うのが先程の現象の正体だ、

後、憶測だが先程光の塊が人の形に見えたと言うものは多分 精霊と相性が良い魔力を持っているのだと思う、まぁだからと言って何か起こる訳ではないがな、アメトリン君はハッキリ姿形が見えて会話をしていた様だしな」


「「「「「っ⁉︎」」」」」


 告げられた詳細に驚いていたり困惑している招待客。


サフィアス王「信じがたい話ではあるが彼は神々に加護を授けられているぐらいだ、そう思えば精霊王から加護を授けられたとしても不思議ではないだろう

そして先程の約束通りこの事は他言無用だいいね?」


 と、念押しされて 不思議に思ったコンテ伯爵当主が質問してきた。


コンテ伯爵「陛下、なぜ“精霊王の加護“は他言無用なのですか“神々の加護“は大々的に流布されたのですよね?」


サフィアス王「確かに“神々の加護“と“警告文“の件に関しては我が国と教会から各国に知らせてはいるが今回の“精霊王の加護“に関しては今の所、我が国と交流がある訳ではないが“エルフ女王国セリニデュシス“と“国内にいるエルフ達“の心情を加味して他言無用としたのだ、もしこの事を公表した場合 エルフ達がどのような行動を起こすか分からないからな、もし彼に危害を加えるという事になった場合、国際問題になりかねない それに幼い子供に怖い思いをさせたくないからね」


コンテ伯爵「・・・なるほど、それは避けたいですな、納得いたしました、この他言無用の件は夫婦共々、絶対厳守すると誓います」


 サフィアス王の説明に納得した来場者達は次々に他言無用の了承と誓いを口にした。


デューキス公爵「皆様に了承いただき感謝いたします、・・・・それでは軽食の用意もできておりますのでごゆっくりご賞味ださい」


 先程 外に出ていた大人達も席につき 運ばれてきた珍しい軽食やお菓子に舌鼓を打ちお茶を楽しんでいると、不意にヘルツォーク公爵夫人が質問してきた。


ヘルツォーク公爵夫人「そう言えば、陛下、先程仰っていた各国の知らせとはどの範囲までですの?リトス教は教会施設がある国全てに知らせると宣言しているのでしょう?」


サフィアス王「あぁ、教会はそう言っていたそうだね、我が国では隣接する国々と交易がある国々には早急に知らせてはいるが 他の交流がない国に関しては教会からの知らせを聞いて問い合わせてきた国々があるから 今はその国々の対応をしている状態だね」


ヘルツォーク公爵夫人「意外と少ないのですね、では“例の事件“の発端の国からは連絡は来ましたか?」


サフィアス王「お、叔母上、れ、“例の事件“の国とは?」


ヘルツォーク公爵夫人「あら、忘れてなどいませんわよね、今日の主役のアメトリン君も標的になった“邪神教の幼児誘拐事件“で陛下が事前に忠告したのにも関わらず 何も手を打たなかったあの手際の悪い国の事ですわ」


サフィアス王「し、辛辣ですね 叔母上、確かにあの時の手際の悪さには困りましたが 何故 今その事を?」


ヘルツォーク公爵夫人「何故 今かですって?考えて見て下さいませ、あの時もしアメトリン君が攫われて犠牲になりそうになっていたら、この国とあの邪神教をのさばらせていた国はアメトリン君の家族以外全て地図上から消えていたかもしれませんわよ」


「「「「「っ⁉︎」」」」」


サフィアス王「そ、それは……、ないとは言い切れないな、神々の彼への待遇を見る限りそうなる未来が容易に予想できる・・・・・」


ヘルツォーク公爵夫人「でしょう?その事をあの国“シニストラ共和国“の首脳陣は分かっているのかしら?今だに問い合わせがない様ならあの国はもう危ないかも知れませんわね」


サフィアス王「確かに、だがまだ公表されてから1日目、問い合わせをして来た国は交流が無い国々で今の所3カ国ほどだ、交流が有る国々でさえそう簡単に信じて問い合わせなどしてこないだろう、信じたとしてもそう軽率に動くような事はできない内容の“警告文“だからな、でもまぁ謝罪なりの対応が遅い様なら今後の付き合い方を考えよう」


 ヘルツォーク公爵夫人はサフィアス王の答えに満足したように頷き 思い出したように話題を振ってきた。


ヘルツォーク公爵夫人「!、そうだわ、もう一つ聞きたいことが有ったんでしたわ」


サフィアス王「つ、次はなんですか?叔母上?」


ヘルツォーク公爵夫人「そんなに身構えなくても良いですよ、陛下、聞きたいのは2日前の王城での交流パーティーで騒ぎを起こしたご令嬢達の侯爵家は今どうしているのかと思いまして」


デューキス公爵「あぁ、その事でしたら今 当家の者が調べていますよ 叔母上」


ヘルツォーク公爵夫人「あらそうなの?てっきり陛下が調べて何かしらの忠告をしたのかと思いましたわ」


デューキス公爵「いいえ、陛下にはこちらで大まかに調べてから 結果をお知らせしようかと、当事者であるアトリーが私達に対応を任せてくれたので親としてあの子にいい所を見せたいですからね、それに何やらあの侯爵家は元々評判が悪い様ですので少し大事になりそうですよ」


ヘルツォーク公爵夫人「確かにねぇ、現当主になってから あまり いい噂は聞かないわね 、でも少し大事とは?」


デューキス公爵「えぇ、使用人への傷害事件の揉み消しや “上位貴族至上主義“を振りかざし“下位貴族“への嫌がらせ等、少し調べただけでもこれだけの事が発覚しましたよ」


ヘルツォーク公爵夫人「 “上位貴族至上主義“?いい噂は聞かないとは思ってはいたけど まだそんな事を言っている人がいるのですか…、領地の方は大丈夫なのかしら?」


デューキス公爵「お察しの通り、ひどい状況の様ですよ重い税の使い道が領地に使っているわけではない様ですね、今の所 用途不明金がかなりの額になってます、それに比例して侯爵家の生活で使われている生活費用が他の侯爵家よりかなり多いいですね、収入と支出の金額が支出が多くて全く合ってませんね、何処かで違法な取引をして莫大な金を儲けているのは明白です、そこの証拠固めが出来次第 陛下に報告しますね」


サフィアス王「分かった、報告を楽しみに待ってるよ、しかし 公爵家で少し調べただけでそこまで出てきているのに私の所にはそんな噂も聞いた事がないな、・・・・・・どうやら 王城に鼠がいる様だな、ちょうどいい一度全ての王城勤務の者達を調べさせるか」


 いつの間にかこの場で重要案件が次々決まっていく事をヒヤヒヤしながら聞くことになった招待客達は常日頃からやましい事がないので、純粋に早く不正をした者達が捕まる様にと願っていた、ただ1人を除いて……


サフィアス王「まぁ、この話は良いとしてその侯爵家のご令嬢達に最初に絡まれていた子供達と言うのはあそこの3人かな?」


 サフィアス王の言葉で後ろを振り向いた時にガラス扉の向こう側でちょうど子供達が遊び始めているのが見えた大人達はその光景に驚いた

何故なら子供達と聖獣の2匹が追いかけっこをしているのだから。


「「「「「えっ!」」」」」


ヴィカウタ子爵「す、すみません、陛下 我が子が……」


サフィアス王「あぁ、気にするな、聖獣様達はアメトリン君と意思疎通できるそうだ、聖獣様達がお許しになったから一緒に遊んでいらっしゃるのだろう」


ヴィカウタ子爵「そ、そうなのですか⁉︎、で、では、ご迷惑ではないのですね」


デューキス公爵「えぇ、大丈夫だと思われますよ、ご不快でしたら近付いただけで威嚇なさるそうですし」


サフィアス王「そうなのか?」


デューキス公爵「はい、聖獣様達ご本人が仰っておられたので、不快な物や嫌いな者には態度で御示しになるそうですから」


サフィアス王「それなら、分かりやすくて良いね、今 見た限りでは楽しそうになさっていらっしゃるので大丈夫だろう、そう言えば今日は例の侯爵家でもお茶会が開かれている様だね、今年の“洗礼と祝福“を受けた子供達と家族を招いて、あの子達も招待されていたのではないか?」


ダンロン男爵「は、はい、我々にも招待状が届いていましたがこちらのお茶会の日と重なりましたのであちらにはご辞退の返事を返しました」


サフィアス王「気づいているとは思うが あちらは今回の件で関わった其方達を探しているのだろう、お茶会を辞退した事で其方達とバレてしまっていると思う、なので今日は様子見のためにここに泊まるか 寄親であるマルキース侯の屋敷に泊まった方が良いと私は思うが…、」


 チラッと外の子供達から目線を外しヴィカウタ子爵達を見た、その視線の意味を理解した彼らは少し申し訳なさそうに。


バロネッカ准男爵「そ、それは ご迷惑になりませんか?」


 と、気を使いつつも、もし、このまま帰宅して“アロガイン侯爵家“の関係者に鉢合わせるとなるとかなりまずい事になると容易に想像ができる。


 “アロガイン侯爵家“の当主は今回のパーティーでの騒動で 自分の娘と親類の息子達が失礼をはたらいた相手である“デューキス公爵家“にパーティーが終了する前に謝罪の手紙を出してはいるが その返事が一向に返って来ていない事で焦っていた。

 それに昨日の“洗礼と祝福“の時の“デューキス公爵家“息子の“祝福結果“を目の当たりにしてその焦りは大きくなっていた、それでパーティー 当日その場で1番の被害を受けたであろう子供達の親である“ヴィカウタ子爵達“を探し出し 彼らから“デューキス公爵家“にコンタクトをとって貰おうと画策している様だった それも強制的に。

 

そして今、あの時の子供達が何処の家の者か判明したことで “アロガイン侯爵家“の爵位の高さに物を言わせ“ヴィカウタ子爵達“を従わせようと彼らの滞在先である“ヴィカウタ子爵家“の屋敷前で彼らの帰りを待ち構えている事だろう。


 その事を心配したサフィアス王の提案でも流石に 急によそのそれも高位貴族の屋敷にお邪魔するのはどうかと、迷惑では無いかと彼等は大変申し訳なさそうにしている、それにマルキース侯爵はこの後すぐに領地に戻ると聞いていたので家主のいないお屋敷にお世話になるのも気が引けた。


デューキス公爵「あぁそれはお気になさらないで下さい、私は元々そう ご提案するつもりでこのお茶会にお誘いしたのです、当家の子供が関わっているのですから、こちらこそご迷惑でなければ泊まって行って頂けると対応できますし、何より子供達は喜ぶでしょう、それに明日はアトリーが初めて王都の街に出るのでそちらのお子さん達と一緒に出かける事が出来ればどちらにとっても良い思い出になると思いますしね」


ヴィカウタ子爵「そこまで気を使って頂き有難う御座います…、では、お言葉に甘えて本日はお世話になっても宜しいでしょうか?」


デューキス公爵「いえいえ、お誘いしているのはこちらなのですから 歓迎いたします どうぞごゆっくり滞在して下さい」


サフィアス王「よし、滞在先が決まったようで良かったよ、これであちらも下手に手は出して来んだろうさ、それでも何かして来る様ならその時はその時だ・・・」


 ニヤリッと楽しそうに笑うサフィアス王を見て その場にいた者達は“アロガイン侯爵家“の末路が予測できて心の中で(あ、これは徹底的にやる気だな、こ愁傷様です)と思っていた。


デューキス公爵「えぇ、その時はお好きになさって下さい、陛下」


 と、煽る様な事を笑いながら言うデューキス公爵当主、彼も“アロガイン侯爵家“に思う所があるようだ。


 そんな2人に引きつつも招待客は出されたお茶菓子を堪能していた。


 そろそろ、一時になる頃に先程まで静かにお茶を堪能していた 国王専属事務補佐官のシベラス・ノブル・デューキスが時計を確認すると、


シベラス補佐官「ふむ、良い頃合いですね…、陛下、先王陛下、そろそろお暇する時間ですよ」


サフィアス王「え!、早くないか?まだ来て2時間しか経ってないぞ!それにアメトリン君とまだそんなに話してないじゃないか!」


先王陛下「む!、何故わしもなのだ?帰るなら サフィアスだけで良いではないか」


シベラス補佐官「それは先程お話に出ていた事でお二人のお仕事が滞っているからですよ、それなのに無理をしてお二人とも王城を空けてこちらに来ているのですから 早く戻って残っているお仕事を片付けて頂かないと国が回りません、分かりましたか?」


デューキス公爵当主とそっくりの顔でニッコリ笑って国王と先代国王 2人に立つように促すシベラス補佐官、2人は渋々立ち上がり他の招待客に挨拶するとシベラス補佐官に追い立てられながらその場を離れた。


ヘルツォーク公爵夫人「まったく、2人は手際が悪いんですから 仕事をしっかりしてから来ればこんなに早く帰らなくても良いのに すぐサボる癖を直さないとその内 シベラスから椅子に氷漬けにされて仕事が終わるまで出させてもらえなくなるかもしれないわねぇ」


 と、呟いた、その呟きは招待客全員に聞こえたが流石に王家の血筋とはいえ 現国王と先代国王にそんな不敬罪になる様なことはしないだろうと 誰もが思っていると、


デューキス先代当主「姉上、それはもう既に2度ほどしています、余りにも仕事が滞った時に2人に触れるか触れないかぐらいの距離で椅子と2人の足を超硬度の氷の綺麗な模様の柵を作り、床にガッチリ固定した状態で上半身だけ動くようにして仕事をさせていた事があります」


ヘルツォーク公爵夫人「あらまぁ、もうしていたのね どれだけ仕事をためていたのかしら あの2人しかも2回も……、これは後で私も王城に顔を出して状況を確認したほうが良いかしら?」


デューキス先代当主「そうして頂けると、シベラスの負担が減って私は嬉しいです、最近 特に忙しそうにしていますからね」


ヘルツォーク公爵夫人「分かったわ、可愛い甥っ子のシベラスを困らせている2人に少しお灸を据えてきますわ」


デューキス先代当主「有り難う御座います、姉上」


 嬉しそうに笑うデューキス先代当主と下の弟に頼まれて やる気のヘルツォーク公爵夫人がほのぼのと笑い合っていた。


 その話を楽しそうにニコニコ笑いながら聞きつつお茶をしている先代王妃、こうして、国の頂点であるはずの国王と先代国王に最強の…、いや、最恐お仕置き人が送り込まれる事となったのだった。


 そして今の会話は聞かなかった事にした招待客達であった・・・


 そしてその後は外で楽しそうに遊んでいる子供達の声を聞きながら 穏やかな雰囲気でお茶会を楽しんだ招待客達だが、ただ1人少し顔色が優れない人物がいた・・・




 午後2時ごろ、そろそろお茶会もお開きとなり アメトリンの友人家族以外が次々と返っていく中で1人顔色が優れない商人のスポルコ・ポリテスが弟と馬車で帰っていく時に一つの影がその馬車の跡を追って行った・・・














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