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115話 防災って大事


 ダンジョンに行く前に立ち寄ることになった冒険者ギルド、馬車が止まり降りてみると、そこはみるからに頑丈そうな石壁の建造物が建っていた。


(わぁ~、ここのギルドは王都のギルドより大きいなぁー、それだけ冒険者が集まるって事かぁ・・・実際たくさんの人が入って行ってるし、賑やかだなぁ)


 冒険者ギルドの入り口を見ると様々な人種が、様々な武器や装備を纏って中に入って行くのが見える、ちょいちょい固まっている人やコチラを気にしている人が多くいるがそこはスルーの方向で。


「ここもジル叔父様のお屋敷みたいな城塞?みたいな作りをしていますね」


ジル叔父様「あぁ、ここもいざとなれば一般市民の避難場所になっているからな、だから、かなり頑丈に作られているんだ、ここの他にも役所や衛兵隊の詰所などの公共機関も緊急避難場所に指定しているから、このような作りの場所が数箇所あるよ」


「へぇ、理にかなってますね、・・・でも、収容人数はちゃんと考えられているんでしょうか?それに、もしもの為の地域ごとの避難訓練などはしているのですか?いや、そもそも市民方々にその緊急避難場所があることが周知されているのかな?」


(うーん、建物の大きさによって人が入れる人数に限界があるし、もし緊急の事態用の備蓄があるならそれも数に限りがある、突発的な魔物の襲撃など緊急事態の時の為に常日頃から防災避難訓練とかしておけば、助かる命が多くなるし、避難誘導も楽になるはず、それもちゃんと周りの人達が理解していないと意味がないけどね)


 ブツブツと独り言をした後に考え込んでいると、


天華『アトリー、それは前世での知識ですか?』


(ん?そりゃそうだよ!災害大国日本を舐めたらいかんぜよ!( ̄+ー ̄)キラーンッ『『『・・・・・』』』・・・(-.-;)yゴ、ゴホンッ、だ、だからそうだね、自宅での緊急用の食料や水の備蓄は当然として、外出時の家族の合流場所の指定や連絡方法など、避難する場所の確認や避難生活する時に役に立つ備品の購入なんて、前世で僕は当たり前にしてたもん、大人6人が約五日間、飲み食いできる量の食料品を用意するのは常識だったよ?)


 いつも通り僕の肩に小さい姿で乗ってる天華にそう聞かれて、脳内でドヤ顔で答えた、一瞬白けた雰囲気になったが気を取り直して話を続けると。


天華『?量多くないですか?』


 僕の前世での家族構成と、その事情を知っている天華が疑問に思ったらしくそう聞いてきた。


(あぁ、僕が死ぬ前は実家に僕を含めて3人しか住んでなかったけど、近くに住んでいた妹家族の分まで数に入れてたからね、それだけあれば実家の大人3人プラス、妹家族の大人2人に子供2人分が5日間余裕で食いつなげるでしょう?

 他にも卓上コンロにバーベキューコンロ、その二つの燃料も用意してあったし、もし野外で避難生活することになっても平気なようにキャンプ道具の用意もしてたよ、自宅の冷凍庫には野菜の冷凍食品も常備してたし、公共の電気が使えなくなっても蓄電式の太陽光発電のパネルも家に備えてた、まぁ、普通備蓄は1人3日分ぐらいでいいとされていたけど、いつ他の兄弟の家族が実家に避難しに来ても大丈夫なようにしてたね)


夜月『もしもの時の準備に余念がないな・・・』


 大きな姿で僕の横を歩いているヤヅキが感心した様子で言った。


(そりゃね、いくら結婚して家を出たとしても家族だし、実家は頑丈な戸建ての持ち家だから完全に壊れたりしなければ、近くに住んでいる兄弟にしてみれば、災害時での1番の避難場所になるでしょう?公共の避難場所だと知らない人達に気を遣わなきゃならないし、子供にペットまでいるとなると周りからの目はもっと気になるからね、実家だったらそんな気を使わなくていいし、最終的に近場の兄弟が全員来てもいいようにしておくものさ、切り詰めれば3日持つだろうし、兄弟が皆んな避難してくるとしても、流石に手ぶらではやってこないだろうから、卓上コンロとバーベキューコンロの燃料だけは多めに用意しておいたよ、それだけあればご飯作るのには困らないからね、食器とかも元々兄弟全員が暮らしていただけあって量だけは揃ってたし、親族一同でバーベキュー大会したりする時用の、紙製の皿やコップなどの準備にも余念はなかったから、抜かりはほとんどなかったよ!(๑>◡<๑)・・・・・多分?(。-∀-))


夜月『・・・そこまで用意しておいて急に自信がなくなったな?』


ジュール『私にはそんなに用意するものが思いつかないよ?』


 呆れたように目が半目になりながら僕を見た夜月に、僕の前を大きなサイズで歩きながら、そう言って頭を捻っている可愛いジュール。


(いやぁー、もっと何かしら用意はできたはずなんだよねぇ、災害時用のトイレの用意はしてたけど、洋服とかの洗濯の問題とか、自宅の太陽光発電が使えなくなった時に、大型バッテリーを自家用車に乗せといた方が良かったかもとか、栄養バランスを気にして用意してた青汁だけじゃなくて、もっと栄養価の高い食料品を用意した方が良かったかなって、考え始めたら自信がなくなった・・・( ´ ▽ ` ))


夜月『それは余裕があればや準備しておいた方がいい、ぐらいの重要度だと思うぞ?』


(まぁね、そう思うけど、“備えあれば憂い無し“って言うじゃん?この世界は、この世界じゃなくても、どれだけ準備していても、不測の事態の時に人はどうなるかなんて分からないしね?要はそれだけ用意して、自分がどれだけ安心できるかって話しなだけで、準備しておくのに無駄はないってことさ・・・)


 僕の話に呆れながらも擦り寄ってくる夜月を撫でつつ、自分の気持ちの問題だと答えた。


夜月『・・・ふむ、そう言うものか?・・・』


天華『・・・まぁ、気持ちの持ちようってことですよね?』


ジュール『ご飯が食べれるならいいんじゃない?』


春雷『色々と大変なんですね?』


雪花『んー??』


(そう言う事さ!)


 まだ少し釈然としない夜月に一定の理解を示した天華、ジュールは自分はご飯を食べれればなんでもいいと言った様子で、尻尾を振りながら歩いていた。人間の生活に必要なものがいまいち分かっていない春雷達は不思議そうな声をあげていた。



>=====<>=====<>=====<


  第三者 視点


 この時、父様とジル叔父様は僕が言った事に目を丸くしていた。


ドゥーカ公爵(収容人数の事は考えていたが、避難訓練か・・・確かに、万が一の時には訓練しているか、訓練して無いかで生存者の確率は変わってくるな・・・、市民の認知度は考えたこともなかったな、昔から住んで居る者達は知っているだろうが、新たに移り住んできた者達は知らない可能性がある、それに平民の中で文字が読めない者が一定数いるのを見落としていたな、今度近いうちに緊急避難場所の周知とともに避難訓練の実施も行うか・・・、これは定期的に開催した方が市民達の安全につながりそうだ・・・、しかし、アトリーはいつも私を驚かせてくれるね・・・この知識はどこからくるのだろうか?)


父:アイオラト(避難場所の周知に避難訓練か・・・・ふむ、これは、ダンジョンの氾濫時だけではなく、魔物の春の繁殖期での襲来などでも役に立つだろう、この領地だけではなく我が領地でも取り入れてもいいぐらいの案件だな・・・、アトリーはいつもながら鋭い指摘をするね、一般市民を1番に思いやるとは、さすが私の息子、賢く優しい良い子だ)


 アトリーの呟きでドゥーカ公爵はその知識の出所に疑問を抱き、父親のアイオラトは我が子の賢さを誇らしく思った、2人の抱いた思いはそれぞれ違うが、アトリーの指摘と言うか呟きは、領主として取り入れる価値のあるものだと2人は考えたのだった、アトリー的には前世で当たり前の常識であって、そこから来た当然の疑問だった、本当に無意識に呟いた言葉…、この瞬間、はからずともこの国に“避難訓練“という形で、“防災意識の種“を芽生えさせたのであった・・・



>ーーーーー<>ーーーーー<>ーーーーー<


  アメトリン 視点


 そうこうしている間に色んな人達の視線を集めつつギルド内に入り、僕を含めた子供勢はギルド内の装飾に目を奪われて目をキラキラさせていた。


(ふぉーーっ!!何あのでかい骨!本物⁉︎)


 ギルド内に飾ってあったのは前世でもよく知られていた、“ティラノサウルス“らしき生物の頭蓋骨が、デンッ!と中央受付の天井から吊るされていた、そんな凄い物が飾られていて特に男子達が目をキラキラさせて見ていた。


 ただ、少し違和感をあげるなら、この頭蓋骨は前世で言う“ティラノサウルス“の頭蓋骨より2倍は大きく頭に角が生えていた。


(角と大きさ以外の形はどう見ても“Tレックス“なんだけど、生物学的には別物なんだろうなぁ、もしかしたら前世でもどこかに似たような恐竜いたかな?)


 このギルドには他にも貴重な生物の骨らしき物や、大きい綺麗な魚の鱗なども飾られていた、それらに目を奪われながら中央受付に進んで行き、父様達が何やら話し始めたのを見て、一声かけてから展示物の見学に向かった、ついでにクエストボードも確認すると伝えて・・・


「わぁー、これ、凄く大きいけど鱗だよね?」


ヘティ「そうですね、形てきにそうだと思いますが、とても大きいし凄く透き通ってて綺麗ですね♪」


「本当に綺麗な青い鱗だね、僕の頭より大きいよ、この鱗の持ち主はどんな大きさの魚なんだろうね?」


ソル「この鱗から推測するに軽く50メートルはゆうに越すんじゃ無いかと・・・」


(確かに、これくらいの大きさならそれ以上はあるよね・・・、ひっそり“情報開示“っと・・・∑(゜Д゜)、おう・・・これ此処に展示してて良いやつなのか?盗難に遭ったりしたらマジやべー奴なんだけど・・・)


雪花『あー、これはまた珍しい物が置いてありますね、“リヴァイアサンの鱗“なんて』


 そう、“情報開示“で得られた情報にははっきりと“リヴァイアサンの鱗“と書いてある、“リヴァイアサン“と言えば、前世で言う“旧約聖書“に出てくる有名な海の怪物である、諸説あるが、とても凶暴で神様から繁殖しないようにと雌だけ残されて、雄の“リヴァイアサン“は絶滅させられたとか…、

 他の伝説ではアッカド神話に出てくる、死の神モートの配下として記述されていたりと、名前も姿も様々で一様に凶暴だったとされている、そんな逸話がある魔物?の鱗が無防備に飾ってあれば、誰でも驚くだろう、

 だがこの鱗に関して、展示ケースの名前の欄が空白である所から、これを飾った人もしくは持って来た人は、これが何かとは、はっきり理解できて無い可能性が出てきた。


ベイサン「50メートル・・・・凄く大きいな、・・・この鱗がここにあるって事はその50メートル以上の魚を仕留めて来た人がいるってことかな?・・・」


(マジ物だよね・・・コレこのままでいいのかな?素材としてもレア物なんだけど・・・、マジ、コレ本当にどこから入手したんだろう?てか、誰の所有物?)


イネオス「・・・・そうだね、そんな凄い人がいるんだね・・・」


夜月『子供達が言ってるような“仕留めて“持ってきた物では無いだろうな、“リヴァイアサン“相手に生き延びれる奴はそうそういないだろうからな』


(ん?なら・・・)

 

「鱗って生え変わるから、落ちてた物を拾ってきた可能性もあるんじゃ無いかな?」


 夜月との会話で思い至った可能性を口に出して話してみると・・・


天華『その可能性の方が高いでしょうね、それか、“リヴァイアサン“本人に貰ったかですが、こんな無防備に飾ってある所を見るに拾ってきた物だと言うのが濃厚ですね、ほぼ確定でしょう』


 天華は確定だろうと話し。


(だよねぇ、てか、この世界の“リヴァイアサン“さん?は意思疎通が可能なの?)


ベイサン「・・・あ、そうか!確かにその可能性もありますね!」


 ベイサンはその可能性もあると無邪気に同意してくれた。


天華『えぇ、この世界の“リヴァイアサン“は“星霊獣“として存在しますので、性格はとても大人しいそうですよ、自分からちょっかい掛けなければスルーされるそうですから』


春雷『ですが反対にしつこくちょっかい掛けて怒らせると、手に負えないです』


(まぁ、そりゃ、誰でもウザ絡みされたら怒るよね・・・、でも意思疎通ができるならいつか会ってみたいね、それにしても、こちらの世界では“怪物“ではなく“星霊獣“だったとは・・・、名前からしてティーナちゃんが向こうの世界の“リヴァイアサン“の伝承を参考に生み出したっぽいけど、姿形はどの記述に寄せてあるかが気になるなぁ、ベヒモスもいるのかな?)


*星霊獣とは・・・

 一般的には聖獣の類だと認知されているが本質的には“精霊“の区分には入る、“精霊“は世界の気候や重力、自然に関する様々な事柄の調整役なのだが、その調整に関して、普通の“精霊“がその自然の流れを細かく微調整する役割をしているが、“星霊獣“は大規模で大まかな自然の流れを調整する役割をしている、

 規模は違えどやっている事は大体同じ、なので今回、話しの元になっている“リヴァイアサン“は海中の流れ、ようは“海流“を作り出し、海の生物のために快適な環境を維持している。


 要は神々の使いである聖獣とは役割が違うし、世界にとってとても重要な役目をしているので、討伐したりすると言う考え自体がダメだと言う事だ・・・この世界の自然バランスが崩れるから・・・


ソル「アトリー様、あちらにも変わった品物がありますよ」


「ん?何々?・・・・・こ、これ・・・ど、“土偶“?・・・」


 読んで字の如く“土偶“、しかも何故か“遮光器土偶“、あの独特なずんぐりむっくりした宇宙人ぽいフォルムをした“土偶“が展示されていた・・・・


(な、なんで“土偶“?しかも“遮光器土偶“?・・・・こんなものどこにあったんだよ・・・(´ー`))


 驚きの連続で遠い目をした僕、この展示品の出所が凄く気になって来たが、そもそも、こんな貴重品を何故冒険者ギルドに飾ってあるのかが疑問で仕方ない。


ソル「どうかしましたか?アトリー様?」


「あ、・・・いや、なんでもない…、これ、なんだろうね?人形?土人形?」


 僕の驚きの呟きは聞こえていなかったのか、急に黙った僕にソルが話しかけてきた、僕は気を取り直して飾ってある“土偶“の話をすると・・・


?「それはゴーレムの一種だよ」


「「「「⁉︎」」」」


「えっ?」


(この人、急に話しかけて来たな・・・、しかも、気配がとても薄い、相当な手だれだ・・・、何か用かな?悪意はなさそうだけど)


 不意に後ろから声が聞こえて、振り返って見るとそこには紺色の着流しを着た長身の男性がいた、

 ぱっと見20代半ばに見える黄緑色の髪色に、吊り目がちの目の色はイエロートルマリンのような透き通った綺麗な黄色い瞳のイケメン、体格はがっしりしていて程よい筋肉のつき方をしている男性で、表情は好奇心旺盛そうな明る感じだがこちらを見る目はどこか酷く優しい、孫を見る祖父のような微笑ましさを含んだ柔和な笑顔で見ていた・・・


(しかし、なんで着物着てるのかな?下駄まで履いてる、“紅の牙“のコキノさんが袴を着てたから着物があるのは知ってたけど、こんな、ラフな着流しまであるとは・・・なんか、この人やたら似合うな・・・)


 イケメンの着物姿に感心してると。


ソル「あの、どちら様でしょうか?」


 ソルが警戒心を滲ませつつ、話しかけて来た人に問うた。


?「あぁ、急に話しかけてすまないね、私はこのギルドのサブギルドマスターのノイギーア・ドラーゴ、ここの展示物は私が趣味で飾っているんだ、それを楽しそうに見ている君達が可愛くてつい話しかけてしまったよ、驚かせてごめんね?」


(えっ⁉︎ドラーゴ⁉︎・・・・あのドラーゴであってるのかな?、魔力も強そうだし、そしたらこの人、本当に・・・)


「いいえ、気にしてません、初めまして、ドラーゴ サブマス、僕の名前はアメトリン・ノブル・デューキスと申します、ここ数日はこちらのギルドにお世話になると思うますので以後お見知り置きを」


 ドラーゴサブマスの名前に密かに驚きつつ、自分の自己紹介すると他の皆んなもそれに続いた、ソル達も自己紹介が終わると、僕は名前とは別にさっきから気になっていたことを聞いてみた。


「あの先程から気になっていたんですが、この展示物をドラーゴ サブマスが展示なされたとの事ですが、全てご自分でお集めになられたんですか?」


ドラーゴサブマス「そうだよ、このゴーレムは、東の国ゾネオストの術者が好んで作っているゴーレムの体を小さくした物を貰ったんだ、それと隣に置いてある鱗は随分昔に故郷の海岸線で偶然見つけてね、綺麗だったから拾って持って来たんだ、だからデューキス公子が言ったことが正解だよ」


(やっぱりそうだったか・・・それにしてもこの“土偶“、ゾネオストから来たって事は・・・ 昔の勇者の悪ふざけでできたゴーレムなのかよっ!どの代の勇者だよ!“遮光器土偶“なんてものゴーレム化しやがったのは!実際のサイズの“遮光器土偶ゴーレム“見て見たいわっ‼︎o(`ω´ )o)


天華『見てみたいんかいっ!』ズビシッ!Σ੧(❛□❛✿)


 僕と天華が念話で漫才を繰り広げている最中でも、独特の雰囲気でニコッと笑う彼はどこか浮世離れしている、僕に近づいてきても何とも無いってことは悪い人ではないが、ただの人でもないのは確かだ。


(初見で僕を見て反応が普通な人は珍しいからね・・・)


 色々特殊な体質の僕を初めて見る人は、すぐに固まったりするのが最近はデフォルトになりつつあるので、普通に話しかけて来た事に少し驚いた。


「そうなんですね、この鱗はどんな生物の鱗なのですか?それに貴重な物かも知れないのに、ここに飾っていても大丈夫なんですか?」


ドラーゴサブマス「それがねぇ、私にも分からないだよ…、とても透き通ってて綺麗だったから飾ってあるだけで、大きな魚の鱗なのか、それともシーサーペントの鱗なのか、もしくは竜種の鱗なのかも分からないんだ、その鱗の持ち主の魔力量が大き過ぎて、私の友人の“鑑定スキル“もちでもそれが何か読み取ることができなかったんだ、だから価値も分からないから今はただの装飾品として飾ってあるんだよ、それにこのギルドに展示しているものを“盗む“なんて事しようと思っても出来ないから安心して」


「盗もうとしても盗めないんですか…、何か仕掛けがあるんですね?・・・しかし、ドラーゴ サブマスのご友人ってことは当然“竜人族“の方なのでしょう、と言う事は人族より魔力量の多い竜人族の方々以上の魔力量を誇る生物って事ですね・・・」


(一応、聞いてみたけど、やっぱり分かってなかったのか、まぁ、分かる訳ないよね、星霊獣の鱗だもん、この世界の自然を司ってる魔力、魔素の塊って言っても過言じゃない、そんな生物の鱗がそう簡単に“鑑定“できる訳ないよ・・・・・あれ?そうなると僕の魔力量おかしくね?“リヴァイアサン“を上回るそんなに魔力量あったのか?・・・それとも、ただ単に僕の持っている“情報開示スキル“が優秀なだけ?)


 とか、思っていると・・・


ソル「!・・・・」 イネオス達「「「えっ⁉︎」」」


ドラーゴサブマス「!、・・・どうして気づいたんだい?」


 イネオス達はドラーゴ サブマスが竜人族とは気づいていなかった見たいで驚いていたが、ソルは薄々気づいていたのか少し反応しただけで、後は静かに相手を見ていた、そして、自分の種族を簡単に言い当てられ凄く動揺した後ドラーゴ サブマスは、すぐに訝しげに眉を顰めた、でも、好奇心を抑えきれない表情でどうして気づいたのか聞いてきた。


 その表情を見た僕はニッコリッ笑って・・・


「ふふっ、勘です♪」


 と言って見た。














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