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57話 ゲームの世界?


 どうも僕です!どうやら僕は向こうの世界ではゲームの世界の住人だったようです、意外な事実に驚きを隠せません!


「え?それは、僕が貴方達の世界では遊びのコマとして出てくるって事ですか?」


 現在、いつものテーブルセットでお茶をしながら、僕の存在をどうやって知ったか聞いて見たところ、夢ちゃんや彩ちゃんから、僕がテレビゲームの中に出てくる登場人物だったことが判明したのであった。


彩ちゃん「そう、私達がしていたゲーム、こっちで言うところの物語が伴うおもちゃ?かしらね?その中の登場人物の1人として出てきたの、今起こっている魔族との対戦で、1番の戦力として貴方が必要だったぐらい主要な登場人物だったの、でもその物語の中の貴方は私達と同じぐらいの年齢だったのだけど・・・」


(うん?僕はまだ10歳、ゲームとここでは違いがある様だね、それに・・・)


「じゃあ、僕が16歳ぐらいだったなら戦争に参加していたと?」


仁「そうなるね、物語の道筋次第で主人公の“勇者“に協力を求められると、手を貸してもらえる様に出来たりするんだ、現にズューウス王国の人は君が16歳だったなら救援要請をお願い出来たのにって、言っていたよ」


「・・・それは無いですね、16歳では我が国ではまだ未成年ですから、救援要請に応じる事はできません、それに僕はどの国の肩入れしたりしませんよ、いくら“勇者候補“の要請でも僕の自由を妨げる事はできませんし」


夢ちゃん「えっ⁉︎それはどう言うこと?」


「・・・あぁ、“勇者候補のお兄さん方“はあちらの一方的な説明しか聞いてないのですね、・・・僕は7歳の“洗礼と祝福の儀“の際に主神様から“自由に生きる権利“を貰っているのです、その証が僕の側にいつもいる聖獣のジュール達ですからね、それはこの世界の全ての国の上層部は知っているはず、なので全ての国や組織からの要望は僕が望まない限り従う事はないですね、そもそも隣国が“勝手“に起こした戦争にわざわざ手を貸す事なんて、どの国もしないと思いますけどね」


「「「!」」」


 僕の発言に驚いた仁と夢ちゃん、だが2人とは反対に眉間に皺をよせ考える彩ちゃん。


彩ちゃん「・・・・そう言う事、ね、・・・薄々は感じていたけど、あの国が自分達から魔王がいる国に戦争を仕掛けたのね?」


 少し考えて自分の考えが正しかった事を確認した彩ちゃんに、少し感心して僕は向こうでの待遇を察した。


「・・・・やはり、自分達の都合のいい様に説明されていた様ですね」


彩ちゃん「そうね、私は最初からおかしいと思ったのよ、物語の中での様に魔族の国からの人族の国への侵略戦争が起こったって言うのに、縁戚関係があったヴェステ王国以外からの救援が来ないなんて変だと思ったのよ、

 位置関係的にこの国の方が魔族のいる大陸を海を挟んで接地している面が広いのに、何故か“わざわざ“接地面が少ないズューウス王国を標的にしているなんて、どう考えても非効率的だし、あの国の姫様は魔族の国から近くて魔族が国力の低い自国に目をつけたから、とか言っていたけど近さから言ったら ここ、ウェルセメンテ王国の方もさして変わらない距離でしょ?

 それに食料を求めて侵略するなら国土の狭いズューウス王国を狙うより、国土が広くて農作物が豊富なウェルセメンテ王国を狙うはず、それを戦力の差を理由に個人の能力が高い事を自負する魔族がひよったりするはずないもの、そして何より私達が滞在している間に魔族が攻めて来たって話は一度も無かった、そんな予兆すらも伺えなかったわ」


 彩ちゃんの考察はとても論理的で正しかった、その考察を聞いたほか2人も「確かに・・・」と、納得した声をあげていた。


「彩さんの考察は正しいでしょう、現在、この国はあなた方が言う魔族の国である二つの国家と、平和的な国交を結び交易も行っています、なのでこの国に魔族が攻めてくるなんて事は今の所あり得ません、それにこの学園にも魔王国からの留学生がいるほどですし、なんなら僕も魔族の知り合いがいますしね」


 と、ニッコリ微笑むと3人は少し固まった後、何やら僕を見ながらぶつぶつと話していた。


(なんぞな?僕の顔に何か付いてる?)


「どうしました?」


夢ちゃん「う、ううん、ん、なんでもないよ?・・・でもやっぱり、あのお姫様お腹の中真っ黒だったねぇ~」


 不思議に思い、声を掛けたが誤魔化されてしまった。


仁「2人とも最初からお姫様を信用していなかったみたいだね、相変わらず感が良いね」


彩ちゃん「仁が鈍すぎるのよ、可愛いお姫様にデレデレしてたし」


仁「してないよっ!」


夢ちゃん「え~本当かなぁ~」


 2人が仁を揶揄い始めた所で、またしても立ち入り禁止のこの場所に訪問者が訪れた、二つの気配の内一つはよく知っている気配で、もう一つは覚えのない気配だった、近づいている気配の方に視線を移すと仁達もそれにならった様に視線を向けた、ソルは一応 席を立ち警戒体制を取った。


?「“勇者様方“ご無事ですか⁉︎」


 意味不明な掛け声と共に現れたのは、仁達より1、2歳年上に見える、質はいいけど、この国では少し流行遅れのドレスに色々と付与がされている、派手な装飾品をつけたいかにもお姫様って感じの女性が僕達の憩いの場に入ってきた、そして、その後ろには2週間ほど前から出張で王都を離れていた父様が優しく微笑みながら現れた。


「「「お姫様⁉︎」」」


「父様っ!」


(やっぱり父様だった!今帰ってきたのかな?嬉しい♪しかし、この人誰?)


 最初は仁達を見つけて心配そうな顔をして近寄ってきた女性は、僕が声をあげた事で僕の存在に気がつき僕を見て案の定フリーズした。


父様「アトリー、すまないね、急に押し掛けてしまって」


 フリーズしてしまった女性を放置して父様の側に近寄り話しかけた。


「いいえ、気にしてません父様、父様ならいつでも大歓迎です♪しかし父様、今日、今 お帰りになられたのですか?」


父様「あぁ、たった今さっき、この“勇者候補達“を連れて帰って来たんだよ、まぁ、コチラの姫君が予定外について来てしまってね、その分の手配で遅れそうだったから、少し先に“勇者候補達“をアトリーの所に行かせたんだよ」


(あ、お姫様であっていたんだね、この人・・・)


「そうでしたか、お疲れ様です、父様、それとお帰りなさい♪」


父様「ただいま、アトリー、いい子にしてたかい?」


「はい!ちゃんとソルと授業を受けてました!冒険者活動もしっかりこなしてます!」


父様「そうか、楽しそうで良かったよ、ふふっ」


 と、優しく笑いながら頭を撫でてくれる父様の久しぶりの温もりに顔が緩んでしまう僕だった、そんな僕達親子のやり取りを複雑そうに見つめる仁と、信じられないと言った風の表情の女子高生2人、だが僕はその3人の表情に全く気づかずにいた・・・


ソル「お帰りなさいませ、旦那様、無事のお帰り大変嬉しく思います」


父様「ただいま ソル、君もいい子にしていた様だね、いつも、アトリーの世話を有り難う」


ソル「お気遣い有り難う御座います、旦那様、ですが、アトリー様のお世話は望んでしている事ですので、あまりお気になさらないで下さい」


 ピシッと姿勢を正し受け答えするソルに苦笑い気味に頷く父様、ここでやっとフリーズから回復したお姫様が僕の方に向き直り姿勢を正し挨拶をした。


お姫様「挨拶が遅れました、初めまして、わたくしはズューウス王国 国王の第2王女フィーリア・レ・ズューウスと申します、デューキス公爵様のご子息にお会いできて嬉しいですわ、それに聖獣様方にもお会いできて光栄です、以後お見知り置き下さい」


「お初にお目に掛かります、第2王女殿下、僕はウェルセメンテ王国のデューキス公爵家当主が三男アメトリン・ノブル・デューキスと申します、お会いできて光栄です、・・・以後お見知り置きを・・・」


「「「「「?」」」」」


 今の挨拶に変な間が空いた事に不思議に思った仁達3人と、僕が意図的に聖獣であるジュール達の紹介を省いた事を不思議に思った父様とソル、感じる違和感は同じのようで、それぞれ不思議そうな表情で見つめてくる5人。


第2王女「あ、あの、聖獣様方をご紹介して頂けますでしょうか?」


 第2王女殿下も意図的にジュール達の紹介を省いた事に気づき、自分から紹介して欲しいと願い出た、だが・・・


「『其方に我々の名を教えるに値する程の価値がない』と、の事です」


「「「「「‼︎」」」」」


 僕が自己紹介してジュール達の紹介をしようとした寸前で夜月から、『紹介する必要はない』と、急に言われて変な間が空いたのだった。


(えーっと、素直に伝えてしまったけど、夜月さん?この空気どうしてくれるの⁉︎)


夜月『アトリー、落ち着け、あの者から例の薬に似た香りがする、それに“勇者候補達“からも微かにその香りがしている、あのアーミラと言うクラスメイトと同種の香りだ、あの王女は他の誰よりも一層香りが強い、常習しているか、ばら撒いている本人かも知れない、だからアトリー不用意に近づくな!』


「っ!“プリズン“!」


 その言葉を聞いた瞬間に僕は第2王女に向けて、全方位を囲む結界魔法の“プリズン“を展開させた、展開された魔法は内側、外側両方を物理攻撃、魔法攻撃に対応できる相手を逃さないための結界の牢獄となる、一度発動すると発動者が解かない限り結界は解除されない、壊そうとすれば壊すことは可能だが、発動者が込めた魔力を上回らない限り壊すことは容易ではない。


「「「「「「えっ⁉︎」」」」」」


父様「アトリー、どうしたんだい?第2王女殿下を結界に閉じ込めるなんて・・・」


第2王女「なんのつもりですか⁉︎ここから出してください!」


 僕の起こした行動に驚きながらも冷静に理由を聞いてくる父様、仁達はあまりの展開に呆気に囚われていた、ソルは周りを警戒し僕の後ろについた。


「父様、この王女様あの薬の香りが強くするそうです」


「「‼︎」」「「「?」」」


父様「・・・そうか、それで、分かった、この事は陛下に相談しよう、この結界はいつまで持続できる?」


第2王女「公爵様!何を言っているのです⁉︎早くご子息に言って、わたくしをここから出しなさい!これは国際問題になりますよ⁉︎」


 僕の言いたい事が分かった父様が結界の持続時間を聞いてきた、お姫様の言葉は完全に無視して話を進める。


(このままの状態なら1ヶ月以上でも平気だけど)


「そうですね・・・逆にいつまで必要ですか?」


父様「・・・・・そうだね、今 王城に知らせが行っているだろうから、そこから騎士団が引き取りに来てくれるまでかな?すぐに来ると思うよ、二、三十分ぐらいかな?」


 僕の返答に複雑な表情をした後そんなに掛からないだろうと言ってきた、その時、仁達が現れた時から隠れて来ていた影が1人この場を離れた気配がした。


「分かりました、引き取りにくる騎士団に魔力封じの枷と、女性の治療魔法師を一応連れてくるように言って下さい」


 万が一に備えての手配をお願いした。


父様「分かった、そう伝える様に」


 父様がそう言葉に出すと周りから気配がまた一つ移動し出した、今のやり取りの意味が理解できてない仁達3人を置き去りに、僕は父様と会話を続ける。


「それと父様、人物鑑定の許可を」


父様「・・・いいよ、許可する」


「有り難う御座います」


(お姫様の“情報開示“っと)


第2王女「っ⁉︎どう言うつもりなのです⁉︎無断で王族である私のステータスを見るなんて!不敬ですよ!ここから今すぐに出しなさい!」


「“遮音結界・サウンドリバッフ“」


 同意を得ずにステータスをの覗かれ、怒り心頭で結界の中でここから出せと、物凄い形相で叫んでいる第2王女殿下、あまりにもうるさいので遮音結界も発動させ、重ねがけして第2王女の声を閉じ込めこちらの声も届かない様にした、そして、僕が“情報開示スキル“を発動させ、第2王女殿下のステータスをゆっくり見ているとそこには・・・


(そう言う事ね・・・じゃあこっちは・・・・)


「ごめんね、見させて貰うよ、お兄さん達」


「「「えっ?」」」


(仁達の“情報開示“「「「ん⁉︎何⁉︎」」」・・・・・ほっ・・・良かった、“中毒症状[極小]“これくらいなら大丈夫そう、治療はどうしたらいい?天華?)


天華『そうですね、それぐらいでしたら治療魔法の“解毒・アンチポイズン“で全快しますよ、ついでに聖魔法で“リフレッシュ“をかけておけば不快感も吹き飛ぶでしょう』


(うん分かった、有り難う天華)


 天華にお礼を言い言われたように魔法をかける。


「父様、彼らを先に治療するね、“解毒・アンチポイズン“ついでに“リフレッシュ“っと、これで大丈夫かな?・・・うん大丈夫そう」


「「「えっ?えっ?」」」


夢ちゃん「ちょ、ちょっと待って?今のは何?」


仁「何がどうなったんですか?何故、お姫様が結界?の中に閉じ込められているんですか?」


彩ちゃん「何故、今 急に私達に魔法をかけたんですか?」


 急にステータスを鑑定されて魔法をかけれたのか、訳が分からなくなって混乱し質問攻めにされる僕。


父様「うん、混乱するのも分かるけど少し落ち着いて、ね?アトリーも急に魔法を発動させちゃ駄目だよ?」


「はい、父様、つい焦っちゃって、ごめんなさい・・・・お兄さん達も不安にさせてごめんなさい」


「「「へっ⁉︎」」」


 父様に注意されてすぐに謝ると、仁達3人は僕の行動に動揺したものの すぐに落ち着いた、そのタイミングで再びテーブルセットでお茶をしながら父様が順序立てて3人に説明を行った。


父様「・・・とう言う訳で、先ほどの魔法は君達のステータスも見て、多分、影響が少し出ていたから すぐに治療する為の魔法だったんだよ、分かってくれたかな?」


仁「そ、そうだったんですね、治療してくれて有り難う、アメトリン様?」


 仁が代表でお礼を言ってくれた。


「ううん、気にしないで、お兄さん達に害があると神々が心配しちゃうから・・・、神々はお兄さん達の事をとても気にしていたみたいだし・・・」


(それに、僕の前世での甥っ子と、その友達に健康被害が少しでもあるのは我慢ならないからね・・・)


彩ちゃん「そうなのね、でも本当に有り難う、アメトリン様?デューキス様?」


「“アメトリン“でいいですよ、敬称もつけなくていいですよ?」


彩ちゃん「じゃ、じゃあ、“アメトリン君“で…、それにしてもあのお姫様はこの後どうなるの?それに違法な薬?の“イーヴィル・ドラック“?って言うのを持ち込んでいたんでしょう?あのお姫様」


「ええ、あのお姫様は所持だけではなく服用もしていた見たいです、夜月達が香りが誰よりも強いと言ってましたから」


彩ちゃん「えぇっ!持ち込むだけじゃなくて使用していたの⁉︎彼女 王族なのよね⁉︎・・・・ゲーム内ではそんなキャラ設定じゃなかったのに・・・」


「彩さん、僕がその“ゲーム内“と年齢が違うと言っていたじゃないですか、それならここはゲームの元になった世界、もしくは似ているけど全く別の世界なのではないですか?それに・・・“ゲーム“と“現実“は別物ですよ」


彩ちゃん「そっ、・・・・それは、そうね・・・、ごめんなさい、貴方は実在しているんだものね、私達も作られた物語の中にいる訳ではないものね、現にゲーム内の貴方とは全然違う性格をしているし・・・」


「性格?」


夢ちゃん「そうそう、全然違うよ、話はちゃんと聞くし、目はキラキラだし、横暴じゃないし、綺麗だし、優しいし、可愛いし、何より俺様じゃないし♪」


「「ユメカっ!」」


 ちょいちょい挟まれる外見を褒める言葉以外を除き纏めると、“話を聞かない横暴で優しさの無い酷い男“って事になる、そんなキャラがいるゲームらしい・・・


「えっと、それは・・・、“ゲーム内“の僕の事ですか?」


(おいおい、それって本当なら、とんだ不評被害だな!o(`ω´ )o)


夢ちゃん「え?・・・・はっ!そ、そ、そ、そうなのよ!“ゲーム内“の事だからね!現実のアメトリン君の事じゃないから!」


「そ、そうですよね、少し驚きました・・・、でもなんでそんな設定に?・・・・」


 そこで彩ちゃんが“ゲーム内“の僕のキャラ設定の説明をしてくれた、その間この話について行けてない父様に、ソルがゲームの話を説明していた。


「はぁ、所々、思い当たる節はありますが、初対面でいきなり相手を無視したりはしませんよ?それに他の方が自分より能力が下回ってたとしても見下したりしません、まぁ、相手が無礼な方でしたら分かりませんが・・・、あ、でも、末っ子で甘やかされて育ったのは事実ですし、周りに人が近寄って来ないようにしているのも本当ですが・・・」


彩ちゃん「え?そうなんですか?何故、人を近寄らせないんですか?貴方とお友達になりたがる人は沢山いるでしょう?」


 不思議そうに話す彩ちゃんに苦笑いぎみに答えた。


「そう、でしょうね、ですがそこが問題なんですよ、僕に取り入ろうと擦り寄って来る人の方が多くて、本当の友達となり得る人はそう多く無いですからね、それに僕を利用しようとして不用意に近づくと“神罰が降ったりする“ので、警告も含め不用意に近づかないように意図的に遠ざけてはいます、後、女性は色々と誤解されるとめんどくさいですし、男性でも中身のない会話に付き合うのもごめんですしね、まぁ、そんな態度をとっている僕に、それでも本当に心の底から友人関係を持ちたいと思っているなら、“神罰“を恐れず話しかけてくれば良いだけの話ですけどね」


(まぁ、それが1番難しいんだけどね)


彩ちゃん「う、うーん、確かに、馬の合わない人がいくら周りにいても仕方ないですしね、そんな所をゲームに反映されちゃったんですかね?それにしても“神罰“って言うのは初耳です」


「?、ゲームには出てこなかったのですか?」


夢ちゃん「うん、出てなかったわよねアヤ?」


彩ちゃん「そうね、キャラ説明には書いてなかったわ、“神罰“ってどんなものなんですか?」


「うーん、どんなものって言われると説明が難しいですね、先程も言いましたけど僕を利用したり、危害を加えようとしたりする邪な思いを持っている人が一定の距離に近づくと、神々の感じた罪の重さによって“神罰“が降りますね、過去には僕を殺そうとして襲って来た人に“加護の結界“が発動して近寄れず、その場で1番重い“神罰“が下されて、生活魔法以外のスキルが全て無くなった人がいますね、他には酔っ払って僕に絡んできた人が、数週間 禁酒を数週間強制されたりとかありますから、他にも色々ありますね、だから人によります、いや、罪によりますかね?」


「「「えぇ!」」」


仁「命まで狙われたんですか⁉︎それを防げる加護ってどんだけなんですか⁉︎それにスキルの剥奪⁉︎」


彩ちゃん「いや、いや、いや、その歳で事例が何個あるんですか⁉︎それって大丈夫なんですか⁉︎」


夢ちゃん「ねぇ、も、もしかしなくても、その“神罰“の事例の中で、へ、変態さんとの出会いとかってあります?」


(ふふっ察してくれや)ニッコリ


「「「うっ!」」」


夢ちゃん「や、やっぱり、あったんだ・・・」ボソッ


彩ちゃん「それはあるでしょうっ!あんなに可愛くて綺麗なんだから、勘違いした変態さんの1人や2人出てきてもおかしくないわ、でも全然平気そうにしてるんだけど⁉︎」ヒソヒソ


仁「いや、それぐらい、“加護の結界“って言うのが強固なんだろう」ヒソヒソ


 色々と聞かれても、首を傾げながら貴族特有のアルカイックスマイルでニッコリ笑って返しておいた、その笑顔を見て3人で顔を突き合わせながらヒソヒソ話し始め出した。


(いやはや、察しが良くていいねぇこの子達、はっはっはっ!はぁ~)


 嫌な思い出を思い出して心が荒みそうになったが、横に座っている父様が無言で頭を撫でてきてくれた、僕はそれに笑顔で返し、自分は椅子に座っている僕の膝の上にいる夜月を撫でる、すると・・・


夜月『来た様だな』


(そうだね、ジル叔父様とシベラス叔父様が一緒に来てるね、珍しい・・・)


夜月『ふむ、あの薬物の担当なのかもしれんな』


(あぁ、サフィアス叔父様に任命されちゃったかな?乙です!)


 と念話を交わしていると、作業小屋の面の方から人が来る音がし出した。













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