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05 遺言


 突然だった。


 朝、いつも通り起きたら朝食の美味しそうな香りがしないことに気付く。


 居間に向かうと、倒れた老婆にすがって声も出せずに泣く少女。


 少女を抱きしめながら、老婆に触れた。



 冷たい。



 少女をひとりにしておけなくて、


 おぶって近所の農家へと急いだ。




 仕事関係以外とは、ほとんど近所付き合いが無かった老婆。


 結局、もろもろがギルド案件となる。


 なぜか王宮から調査員が派遣されて来たのは、私が召喚者だからだろうか。



 調査員は見知った顔。


「黒井さん、大丈夫?」


 メイジさん、だっけ。



「遺言が用意されてたし上の方では事件性無しとの沙汰が出たけど、これからどうするの」


 遺言?



「この家の権利と残された物全部、お婆さんが黒井さんにって」

「その女の子のこともよろしくだって」


 ……



「僕に出来ることがあるなら何でもするから」

「何かあったら、これ、城の衛兵に渡してね」


 名刺を渡して、メイジさんは去っていった。



 後に残された私と少女。


 静かな、ふたり暮らしが、始まった。



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