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10 爆発
気がつくと、ベッドの上だった。
身体は、何ともないようだ。
「何があったんですか」
そばにいたメイジさんが心配そうに聞いてきた。
大爆発した部屋の中心に、無傷の私が倒れていたそうだ。
どうやら私は魔法力の暴走で爆発を起こしてしまったようだ。
仮説ではあるが、魔法力の上昇と同時に魔法防御力も上昇していたのが、助かった理由ではないだろうか。
万全の備え無しでは、二度と実験したくはないな、などと考える。
新薬のことを悟られていないと知った私は、実験中の薬が爆発したようだ、と嘘をついた。
現場検証次第だが、ごまかし続けようなどと軽く考えていると、
部屋にフナエさんが入ってきた。




