滅する生還者
「幻の剣を…」
彼は呟く
口癖のように
ここは スキル を鍛える独自の高等学校
「私立舞原高校」
1年生から3年生までで僅か60人ほどの学校だ
この学校には生徒自身が持っている スキル によって
ランク分けをする制度があり
貴重なスキルほど高いランクに分けられる という制度がある
隣堂颯馬は校門をくぐる
今日は「私立舞原高校」の第25回目の入学式なのだ
今年入学の生徒は20人程度
その中でランク分けをし それぞれの教室へ
案内される
ランクはC~SSSまであり、
Cは1万人に1人
SSSともなると1億人に1人
出てくるか来ないかという希少価値がある
ランクとは別に 神クラス というものがあり
ランクはSSSの上 といっても実際には教室で分けられるのではなく学校の教師としての
特別入学になり 給料も貰える
スキルとはいったいどういうものなのか
生まれつきで持つ者もいれば
鍛錬で習得する者
人工的に習得するもの者
様々であり、スキルの内容も様々である
最下級のCランクはいわば人間の能力の延長線上
例えば 視力が10倍 聴力が10倍 などであり大体は
舞原高校から特別就職という形で
企業へ就職させられる
Bランクは戦える程度 といっても
超人的な能力ではなく、全身体能力が5倍
腕力が10倍などであり
就職は 戦場 各国の争いを制止するために兵士として
戦争へ駆り出されるのだ
なお 戦場での死は自己責任だ
Aランクからは 超人的な能力になってくる
稲妻を作り出せたり、炎を操ったりすることが出来る
就職は主に 異世界の探索隊
「異世界の門 ゲート」によって繋げられた
世界の探索隊に所属され年に1.2回は異世界へ
行くことになっている
Sランクからは 凡人は到底想像もしないような
能力が得られ、希少価値があるので コードネームと
いうのが付けられている
瞬時にビル並みの建造物を立てることが出来る能力
これは 「創造神」と言われ遺伝が関係しているのか
は知らないが建設家の子供がたまに持って生まれる
当の隣堂は「創造神」とも言われるSランクスキルの
更に上を行く神クラスの上を行く
唯一スキル 「千刃」を持っている
単純に幾千もの刃を自由自在に生成出来る
というものだ
しかし彼はとある事情で彼は虚偽の申請をしAクラスに入ろうとしていた
彼にはやらなければ行けないことがある
異世界に取り残された家族を救うため
彼は異世界で生まれ異世界で育ち
異世界に反逆と混乱をもたらした
彼の名は永遠に語り継がれるだろう
彼の異世界での通り名は
「滅する生還者」