第一世界〜繋がる〜
俺とリアは学校を休み、一日街を歩き回った。
その結果、学校とある家に濃い魔力反応が見られた。つまり、その二箇所に例の特異型がよく出没するとゆうことだ。俺の家には両親がいない。そのため、無断で家を出ようと関係ない。俺は今リアの家にいる。これには訳がある。魔力反応のあったある家。そこは、俺の家の近所で、幼馴染みの家。
渚の家だったのだ。
「……大丈夫?奏君」
「ん、あぁ、大丈夫だよ。自分でも、もしかしたらって思ってたんだけどね、やっぱり……確実な証拠が出ちゃうと、ショックとゆうかなんとゆうか」
リアが現れた次の朝から、俺は渚から強い違和感を感じていた。それは、特異型にそっくりだった。あの時の俺は、前日に魔力を使いすぎてしまって少し記憶やら感覚やらが曖昧だったため、今のような考えにたどり着くことは出来なかったのだ。
でも今なら、これまでに感じた違和感たちもみんな理解できる。おそらく、渚は特異型なのだろう。認めたくない。だが、これは……………事実なのだ。
「……もう少し奏と日常を送りたかったなぁ」
突然、後ろの方から声がした、……渚だ。
「まぁ、バレちゃったらしょうがないよねぇ」
いつもと口調が違う。特異型の影響なのだろうか。
渚の体が、黒く、黒く変色していく。
……………あぁ、これは……特異型だ。
実物を目にしてようやく、俺の中で覚悟が決まった。
今までたくさん助けてくれた。今まで何度も励ましてくれた。今までどれだけ支えになってくれたか。……………俺が、殺す。