2話 んま!
今は毎日の日課になってるブラッシング中だ。
き〜も〜ち〜い〜。
ゴロゴロ、グネグネ。
『にゃにゃ〜』(腕を上げたな!褒めてつかわす!)
最高だな〜。
って思ってまどろんでたのに〜。
『にゃ!にゃにゃ!』(なんだよ!ゴリラ神!首掴むなよ!)
「お前、こっち来てから向こうに1度も帰ってないだろ」
『にゃ』(それがどうしたんだよ。)
「きちんと管理しないと、滅んで無くなるだろうが」
『にゃ〜』(別にいいんじゃね?あの星、なんにもないし)
「だからお前はバカなんだよ」
むかっ。
「星が無くなったら、お前も消えるだろうが」
ごい〜ん。
『にゃ』(な、なんで?)
「あの星がお前自身だからだよ。あの星がつまらないとしたら、お前自身がつまらないヤツってことだろ」
言うだけ言ってゴリラ神消えた。
む〜。
僕、つまらないヤツなの?
『にゃ〜』(あ、里奈だ)
トテトテトテトテ。
足元にまとわりつくと抱き上げてくれる。
里奈、僕、つまらないヤツなんだって。
「ケイ、なんか元気ないね」
おデコとおデコこつんして、里奈が心配してくれてる。
あの星無くなったら、里奈とも会えない?
でも、あそこ寂しいんだもん。
1人で行くのはやだな。
「スペシャルビーフジャーキー買ってあげようか?」
ぴん!スペシャルビーフジャーキーですと!
しっぽがゆらゆらしちゃう。
「ケイはわかりやすいなあ。じゃあ奮発しちゃいますか!」
わ〜い。
はぐはぐ、んまんま。
はぐはぐ、んまんま。
「って、おい!」
げっゴリラ神。
「まだこんなとこにいたのかよ」
はあ〜。
『ため息長いな、ゴリラ神』
「っていうか、ゴリラじゃねーし。俺にはリリタースっていう名前があるんだよ」
…久々に好みの色のが生まれたんだから、消させるわけにはいかないんだよ。
ん?
『リリタース?なんか言った?』
「帰るぞ」
『え〜やだやだ。1人はやだ〜』
「子どもか!」
…神格下げて潜りこむか?すぐにはできないんだよな。
うるさいな〜。
わかったよ。1回帰る。んで、またすぐ戻る。
僕がいないと里奈が寂しがるからな!




