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東方桜花地震  作者: 和人-ワト-
太古録
6/20

6・この世界の住民の秘密(?)

【お知らせ】


1話、2話に『気』について書いてある部分を改変しました。

内容は、1話に『気』のセリフを消し、2話で『気』の存在していることを公開、てな感じにしています。

改変した理由は、再度見てて違和感が感じたのそうしました。


お知らせは、以上です。本編をお楽しみください。

「…………っ」


 俺は、布団代わりの毛皮の上で体中の痛みを我慢しながら上体を起こした。




「ここは……じーさんの家か」


「もう起きたのか。さすが妖怪じゃな、殆ど傷が治っとるわい」


 ちょうどよく様子を見に来たじーさんの言葉で俺はラカンに負けた事を思い出し、受けた傷の状態を確認した。




「殆ど治って…いるだと?」


 体力は、あまり回復していないが大怪我レベルの傷を体中に負ったはずが、見た限り殆ど傷が塞っていた。




「じーさん、アイツに負けた後から何日経ったんだ?」


「あれから二日じゃ」


 …これが妖怪の回復の早さなのか? 前回の怪我の疑問だったこの異常の回復の早さを妖怪のお陰と言う事で納得した。




「食べ物は、いるかの?」


「あぁ、頼む」


 じーさんの言葉に二日間、何も食べていないのに気づいたのか急に空腹感が表れてきた。




「じーさん」


「なんじゃ?」


 食べ物を取りに行こうしたところを俺は、呼び止める。




「有り難う」


 俺は、じーさんに頭を下げた。



「なに、わしはオヌシの様子を見ていただけじゃよ。わしの家を運んだり、手当てをしたのは村の者じゃ」


「そうか。…ならその人たちに礼をしてくれないか、今はさすがに歩けるほど回復していない」


 まだ上体を起こす程度ならまだ大丈夫だが、体を起こそうとするとかなり激痛が走る。

 内蔵辺りのダメージがまだ抜けきっていないようだ。

 あの野郎(ラカン)、ジジイでもここまでやらなかったぞ。…骨折なら、何度もあるが。




「その口調だと義理堅いのかそうでないのかわかりにくいのう。頼み方とか」


「気にすんな」


 そう言って俺は、体力回復の為また眠りについた。









 それから数十年の時が経過した。


 その数十年間、俺は一週間に一回の頻度にラカンとケンカ(死闘)を繰り広げ、最初は2~3撃でやられていたが今では、ラカンが本気を出していないものの、周りから見れば良い勝負に見えるようなケンカになっていた。


 …と言うか、最近村の若い連中がどれくらいの時間で倒れるか、賞品はないものの賭け事をやっている。

 そして、俺に向けられていた警戒心や疑惑は、今ではもうない。


 今まで村人を襲わなかった事とにラカンとの喧嘩を始めてから約十年経つと盗賊(人間)や本能を赴くまま村に襲撃を仕掛けてくる妖怪共が現れ始め撃退し続けた結果、ようやく村の一人として認められた。



 あと襲撃してきた盗賊や妖怪の強さだが…どうやらラカンは、そこらの妖怪より別格の強さだったみたいで、今まで襲撃した盗賊・妖怪は、ラカンと喧嘩し続けた俺にとってもそいつらは、弱く、難無く撃退できた。


 その中で驚いたのは、じーさんの事だ。

 襲ってきた盗賊など、柔術のような体術で相手を難無く気絶させていった。


 聞いたら若い頃、ラカンと戦っていた聞き、あの強さに納得した。

 現に俺も妖怪補正もあるがこの世界来た時よりもかなり実力が上がっている事に盗賊相手に十分にわかった。


 つってもラカンの前では、全く実力が上がったのかわからんがな。

 ちなみにじーさんから話を聞いた後、組み手を頼んでみたが全て投げられ全敗した。



 能力の方は、とくに使う事もなかったのでほっといていたが、ラカンとじーさんに完璧に使えるようにしろ(前者は、喧嘩の為。後者は、極めといたら後々困らないだろう)と言われ、村の外でやっていたが、最近は、地震の震度が4~5弱 くらいで村にも被害が出そうになってきたので少し震度の威力の調整の鍛練も含め、手加減して練習するようになった。




 ほかには、生活基準が上がった程度だ。

 俺がうろ覚えの現代知識を教えていたが、この数十年で実用化まで漕ぎつけた。

 さすがにこの発想力に、俺は気になって、気になって聞いてみたところ…。




「何、ただの年の功じゃよ。オヌシの話をヒントに考えていたら思い付いただけじゃよ」


 『年の功』の言葉でおかしい事に気づいた。

 あとから思い出してみたら、初めてじーさんにあった時の見た目はすで80を越えてもおかしくない容姿だった。


 それと他の村の人もあの時のまま―――いや、ほんの少しだが老けて(成長)いるがそれでも全然歳を取っていない事に気づいた俺は、聞いてみる。




「ん? あぁ、それはじゃな、わしはあまりわからんのじゃが、街の連中は、“穢れ”……じゃったかな。これが原因で老化するらしいんじゃ。これが無ければ無いほど老化しないらしいでの、そのお陰でわしらの老化は、ゆっくりなのじゃ」


 …寿命の概念は無いのか?

 まぁその“穢れ”ってのは知らないが、この世界の住人はそれで長生き出来るって事か。

 ――って事は、今の姿(老人)まで生きたじーさんの年の功は半端じゃないって事か。


 ちなみに『街』ってのは、ここより大きい村(?)ってくらいしか知らないが何やら異能ってのを研究しているらしい。


 多分能力の事だと思うが、俺はこの村とその周辺以外の場所には行った事が無いから、じーさんか稀にくる商人からさっき言った事以上の事は、知らない。







「話は、終わるかの」


「あぁ、話に付き合ってもらって悪かったな」


「良いんじゃよ、こういう楽しみも老人の娯楽じゃって」


 あれから雑談をして終わると俺は、じーさんの家から出た。




「さてと今日は、どうしようか」


 今日の分の畑仕事はもう済ませたし、鍛練でもするか。


 そう決めるといつもの鍛練場所である村の外に行こうと足を向けたら、村の出入口から今日の見張りの奴が慌てて駆けてきているのが見えた。





和人「・・・原作キャラがまだ出せない。orz」


ガイ「その辺りの事は知らんからな。それについては、任せる」


和人「予定では、あと二話先くらいに出す予定です。楽しみしてください。では、また再来週(予定)~」


ガイ「またな」

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