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東方桜花地震  作者: 和人-ワト-
太古録
5/20

5・ラカンとの再戦…これ戦いになっているのか?



 村についてから一週間、俺は監視されながらだが畑の手伝いや鍛練、自分の家を建てている(今は、じーさん(村長)の家に居候している)。


 ほかには、信用を得る為(監視がやや鬱陶しい)に俺は、日常で役に立ちそうな現代知識をじーさんに教えて村の発展に貢献しようかと思ったがせいぜい俺が肥料の事やカモ(だっけ?)を使った害虫駆除(カモっぽい生き物はいたにはいたが)などを断片的だがじーさんに教えた。


 しょうがねェだろ、専門家じゃねェんだし。

 それからもほかの知識は、無いかとじーさんに頼まれ、曖昧過ぎて使えるかわからない知識を教えた。


 そしたらじーさんは、その穴だらけの知識を自分で勝手に補完して実用化まで漕ぎ着けた事には、驚いたがな。


 そんなこんなで村での生活を過ごしていると。







「ラカンが出たぞーーっ!!」


「やっと来たか」


 やっとあの野郎が俺に喧嘩を仕掛けに来たようだ。

 最初に見つけた村人が大声を上げて村中に叫びまくった。

 その中で俺は、ラカンに会う為に村の外に向かった。






―――村外







「やっと来たか」


 村の外で仁王立ちをしているラカンを見つけ、俺の後ろで村の中から隠れながらも(村長だけは、村の入口で立っている)見守れながらラカンの側まで近付いて行く。





「テメェの事だから直ぐに来ると思ったんだが、この一週間何やってたんだ?」


「ん? そんなに時間が経ってたのか?」


「経ってた…て、お前ずっと何してたんだ?」


「あー、寝て食って暴れるくらいしかやる事ねェしな。一々日にちなんぞ数えてないからな」


「そォかい。―――んじゃ、そろそろ戦りますか!」


「あぁ―――行くぜ!」



 この言葉を合図に俺は、この一週間で飛躍的に上がった身体能力で瞬時にラカンの懐に入り、蹴撃を放った。




「らァ!!」


「効かんぜ!」


 俺の蹴撃を防御もしないで喰らいながら拳撃で返され、たった一撃で俺は、血を吐いた。




「――ご、は!?(――マジかよ?! 俺の蹴撃は、ノーダメで、そっちの拳撃は、一発でこれかよ!?)」


 この一週間俺は、鍛練を続けて人間だった時の数倍は、強くなったつーのにたった一撃でほぼ戦闘不能かよ! 妖怪ってのは、全員この強さかよ、クソッ!




「ん、もうこれで終わりか?」


 明らかに余裕こきまくったラカンが挑発を仕掛けてくる。

 上等じゃねェか…!



「全……然…余裕だァこら゛ァ゛!!」


「い~ね、その気概。だが、我に張り合うには、まだまだ――だ、ぜ!!」


 よろけながら立ち上がり、血を吐きながら啖呵を切って殴りかかったがこれも簡単に避けられラカンの拳による一撃により俺は、意識を失った。




「ち…くしょ……がぁ……」










≫ラカン



 がっはっはっはっ! 今だに我の一撃を喰らいながらも我に向かう気概、これなら今は、弱くても将来が楽しみじゃな。


 早く我を愉ませてみろよ、ガイ!





≫村長



「皆の者! 早くガイを助けるのじゃ!」


 ガイが倒れ意識を失ったのを確認したわしは、すぐに彼を見ていた者達に救出の指示を出したが。




「「「…………」」」


 ラカンが居るためか、それともまだ彼を信用していない所為かわし以外の村の者達は、彼を助けずに隠れたままだった。


 誰も助けに行きそうも無い様子にわし自らが助けに向かうとした瞬間、わしの足元に体中大怪我を負った彼が転がってきた。




「おい、とっととそいつを手当てしやがれ、妖怪化したとは、いえ。妖怪の回復力が完全に身についてかわかんねぇからな」


 どうやら彼は、ラカンに投げられたようだ。

 そこでようやっとラカンが襲わないとわかったのか、さっきまで隠れていた村人が出て来てガイを村の中まで連れていった。


 そこまで見送るとラカンは、その場から立ち去ろとする。




「ちょいと聞きたい事があるんじゃが。ラカン」


「なんだ地雷か。死にたくねぇならさっさと村の中に帰りな」


 こやつとは、わしが若い頃、村を守る為に戦っていた、その間だけなら今の彼のように村に手を出さなかったのだ。


 それから戦っている内に村の中でわしだけを名前で呼ぶ程度の知り合いになっていた。




「いやなに、わし以外の人間、いや今は、妖怪じゃったな。実力も普通の人間よりほんの少し高いだけの彼によく気に入った理由がちょいと気になってな」


「ん? 気に入った要素か、…一つは、気概だな。我を相手にあの強気で挑んでくるし、爽快な気分だぜ。それにアイツを鍛えたら必ず愉しい喧嘩が出来そうな予感も理由だな。あと最後なんだが…」


 どうやら将来、自分と互角に戦うガイとの様子を思い浮かべ、愉しいそうな顔をしていたが、最後の言葉に戸惑いの顔を浮かべた。




「む、どうしたのじゃ?」


「一番の理由っぽいのに曖昧の理由なんだが…アイツの傍にいると懐かしい? いや何処か縁(繋がり)があるような気がしてならねぇんだ」

「どういう意味じゃ? 昔会った事あるのかの?」


「いや、一ヶ月前に会ったのが初対面だ。それより前に会った事ねぇ。なのにさっき言った気分になるんだよ。――んで、地雷。話は、これで終わりか?」


「あぁ、終わりじゃ?、帰るついでにこの村を襲わないと、この爺の頼みを聞いてくれるかの?」


「元々ヒマ潰しで襲ってただけだし、今はアイツがいるし、襲わないでやるよ。じゃあな」


 わしのお願いを却下(?)したラカンは、そのまま自分の住家に帰っていった。


 あやつが見えなくなるまで見届けた。



和人「全然勝ててないな」


ガイ「うるせェ、お前はどうなんだよ」


和人「俺が最初に妖怪と相手にしたのは・・・獣の妖怪だったな」

※ニコ動も【俺!落とされて幻想入り(これ以降は【俺幻】と略す)】の3話参照。


ガイ「っで、どうなったんだ」


和人「ふっ…逃げながら一発殴ったら、仲間呼ばれた所でフランに助けてもらった」


ガイ「(フラン?)お前も人の事言えねェじゃねーか」


和人「あっでも、一匹は倒したぞ」


ガイ「・・・・・・・・俺は、こんな普通の学生みたいな奴より実力が下なのか」


この後、ガイはしばらく落ち込んだ。


※注意:和人が相手にしたのは、原作に出てくる道中の妖精レベルでガイが相手はボスレベルである。

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