4・村
「貴様、何者だ!」
ラカンと別れた後、崖の上から降りた俺は、ようやくラカン以外の動物を見てなんで早く崖下に降りなかったのかとそれならこの一ヶ月間、寂しくなかったのに…と思いながら、数時間かけて村にたどり着いた。
…のだが、着いた途端、槍を持った見張りらしき男二人に警戒されている。
まぁ、獣の皮を纏っただけの服装(?)レベルの所にジャケットなどの現代の服装で来たら嫌でも目立つし、怪しいだろうな。
「放浪者だ。妖怪に襲われてな、住家を探しているんだが…ここの長と話をさせてもらえるか」
「…………」
「…………ちょっと待ってろ」
見張りの二人が小声で何か話をすると一人だけ村の中に入って行った。
「妙な事するなよ」
「何もしねーよ」
それから待つこと約十分後、村の中に入って行った見張りが老人を連れて戻ってきた。
「わしは、この村の村長をしている者じゃ。して、この村になんのようかな」
「単刀直入だが、この村に住まわせてくれ。ここ一ヶ月野ざらしの状態で過ごしてんだ」
ここまで話を聞くと村長は、何か思案しているか黙っていたが少し経つと口が開いた。
「住むに関しては、いいのじゃが。一つ聞くがお前さんは、人間かな?」
「…多分人間じゃねぇ」
「…!」
「「―――ッ!!」」
どう言うか戸惑ったがとりあえず人間じゃないことを言うと見張りの二人は、直ぐさま俺に槍を向ける。
「待ちなさい二人とも」
「ですが…!」
「村長!」
見張りの二人は、明らかに敵意を出し、俺に攻撃を仕掛けようとしたが村長の声に止まった。
「本当にこの村を襲う気でいるのなら、わざわざ、わしに会う前に村を襲うじゃろ。それに“多分”の言葉が気になるんじゃが説明は、してもらえるかのぉ?」
「あぁ、近く(この世界)に来た時にラカンっつーヤツに遭遇したとk」
「ラカンだと!」
「やっぱり妖怪の仲間か!」
「何故そうなるのじゃ、大人しくしておれ!…それでお前さんの体は――」
ラカンの名を出した瞬間に二人は、いきり立ったが村長の言葉によって直ぐに落ち着きを取り戻した。
「あぁ、その時は、確実に“人間”だったぜ。っで、そのラカンと遭遇して即殺し合いになった」
「よく生きてたのぉ…それにまだ続きがあるんじゃろ?」
「まぁな、その後死にかけた俺は、ラカンの首元に喰らいついて噛み千切った」
「よく死にかけの体でそんな事したのう、普通なら逃げるじゃろうに」
「そーか? まぁ他がどうであれ、俺は、俺だ」
俺は、一旦一息入れ、続きを話始める。
「んで、その妖怪が俺をそのままにして帰った後俺は、噛み千切った妖怪の血肉を飲み込んでしまって、その後一日中激痛が悩まされる事になったな。まぁ翌日には、痛みは、無くなったんだが、その日以降、身体能力が異様に伸びてる事に気付いて…」
「自分が人間じゃないかもしれないと思ったわけじゃな」
本当は、ラカンから妖怪宣言するまで気にしなかったけどな。
「その日から歩き回ってようやくこの村に着いたんだ」
「……そう言う事情なら仕方ないかの。この村に害にならないと判断するまで見張りが付くが、それでも良いのならこの村に住む事を許可をしよう。それで良いかな」
「まぁ住めるのなら良いぜ」
「二人共良いかな?」
「まぁ、村長の言う事なら」
「村の人たちが危険が無ければ良いです」
「それじゃあ、新しい仲間が出来たと報告するかの」
「あ、それと一つ言い忘れてた」
村の中に戻り始める村長を俺が止めた。
「なんかの?」
「さっきの妖怪から遭遇してからこの村に着くまでにまたあの妖怪に遭遇したんだ」
「ほう」
「ちなみにこの村の事を教えてもらったのは、そいつだけどな。…それで俺の事を何故か気に入られてな、この村を教えてもらう代わりに喧嘩を申し込まれた」
「と言うと?」
「この村を襲わない代わりに俺と喧嘩することになった」
「それは、ホントか!?」
「ホントに襲わないのか!?」
この村を襲わないの言葉に見張りの二人は、信じられないような顔で俺に慌てて聞いてくる。
「あぁもし、ラカンが来たら俺を呼んでくれ、そしたら村を襲わず待ってくれるはずです」
その言葉を聞くと二人は、大喜びをし、村に駆け足で向かって行く、多分他の村人に言いに行ったのだろうな。
つか、ラカンが俺を騙している、とか、俺が騙している可能性とか考えてないのか?
まぁ(ラカンは)策をするタイプに見えないしな。喧嘩好きみたいだし。
っと、そこで村長が俺に近付いてきて、頭を下げた。
「すまんのう、生贄に近い事になってしまって。あの妖怪によく村を襲われての、死傷者は、いないものの。建物の被害や重軽傷者など出ていて困っていたのじゃ。それにあの妖怪を倒せる力量を持つ者もいなくてな」
「ラカンと戦う分には、気にすんな。俺も好きで戦う(喧嘩)だけだしな。それに俺を気に入ってるようだし、死ぬ事は、ないだろ…多分」
…ホントに手加減できるのか少し不安になってきた。
「さてと自己紹介は、まだじゃったな。わしは、地雷じゃ。殆どの者は、村長と呼ばれているがの」
「俺は、ガイ・博神だ。ガイでいい」
それから村長によって村全体に紹介された。 村は、壁側に寄り掛かるよう(※)に造られた約70人くらいの集落で概ね平和そうな村だった。
俺が人間じゃない事もあり警戒があったが俺のお陰でラカンが村を襲わない説明もされたので警戒度が少しだけだが減り、そこでようやく歓迎された。
その後は、ちょっとした宴会が始まり、女性陣から服の事をしつこく聞かれたが作り方など知らないからここから遥か遠い国で手に入れたと言っておく。
その際に女性陣に囲まれている俺を見て、未婚らしき男性陣からの嫉妬と羨望の目で見られる事になったが。
※簡単な村周辺の地形↓
崖
―――――――――――
| 村 |
―――
和人「設定変更があります。ガイがいる年の事で。
【麻雀小僧 様】が指摘してくださった永琳の生まれた年が『約一億年前のはず』っと聞かれ、設定改変で約一年前と答えてしまったのですが。
その後、永琳について空べている内に違和感が増してしまい、過去にタイムスリップした年数の設定を約一億年前以上にしようかと思います。
今の所設定だけで本編で公言してないので、今のうちに設定を変えようかなと思いまして、その際にこのように変わります」
現在いる時代:約一万年前⇒約一億年以上前――――に変更。
そして【麻雀小僧 様】が指摘してくださった『コミニケーションと言語』は、約一億年以上前では、現代と非常に似た事にして、その後の文化を一度滅んで、現代語に似た太古の言語から古代語になっても変化は、ゆっくりなのでその間にガイは、その時代、その時代の言語を自然に覚えるようにします。
言語の変化:現代語(ガイが元いた時代)⇒現代語に非常に似た太古の言語⇒古代語⇒現代語
ほかには、八坂神奈子・洩矢諏訪子のいる時代については、wikiを見ても今一分かりづらい(わからなかった)ので約二千年前から数十万年の間に邂逅させるつもりです。
※会うまでに時代が判明したらそれに合わせます。
和人「穴だらけの設定ですがおかしな所がありましたらお知らせください。そして何度も何度も設定を変更してすいませんでした」
ガイ「最後に最新話の投稿するタイミングだが、投稿後から速くて二週間に投稿予定なのでよろしく」
和人「遅い場合は、出来次第ってことで」