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「航空宇宙機」と「軌道エレベーター」

2020年

【航空宇宙機】

光量子コンピュータにより超軽量な耐熱材料、超複雑な流体制御を要する機体や空気吸い込み式モードとロケットモードを切り替える複合エンジンが開発され既存の飛行場を離発着できる航空宇宙機が完成


〈移動の概念の変化〉

空気抵抗のない超高速飛行が可能

地球の裏側まで1時間で到達

臓器移植のための搬送や、災害地への救援物資を、どこへでも即座に届けることが可能に


〈宇宙工場での「新素材・新薬」革命〉

航空宇宙機で原材料を運び、宇宙ステーションの工場で製造し、完成品をまた滑走路に持ち帰る

これにより、光量子コンピュータ用の超高純度素子や、難病を治すための特殊なタンパク質製剤を量産


〈月面工場都市の建造〉

初期段階で膨大な量の機材、食料、そして建設用ロボットを輸送

ヘリウム3の採掘プラント→月面核融合炉

→地球への送電網→カーボンナノチューブ工場

→地球に送るマスドライバー

を順次建造


《帝国宇宙開発局(NASDA)・局長》

「本日、人類は重力の鎖を断ち切った。航空宇宙機が、飛行場から離陸し、宇宙に到達した。……これにより、宇宙は『特別な場所』ではなくなった。誰もが、気軽に宇宙に行ける時代が来た。」


《野口聡一(帝国宇宙開発局・宇宙飛行士)》

「航空宇宙機のコクピットから見た地球は、20年前より明らかに『緑色』が濃くなっています。地球再生事業の成果です。……そして、この機体は核融合エンジンで動いている。無限のエネルギーで、宇宙へ。これが、新しい時代です。」


《ニール・ドグラース・タイソン(天体物理学者)》

「私はプラネタリウムで子供たちに星を見せてきた。『いつか君たちも宇宙に行けるよ』と。それは希望を与えるための『優しい嘘』のつもりだった。だが日本は、それを文字通り実現してしまった。航空宇宙機のパイロットが普通の職業になる日が来るなんて……科学者としては歓喜すべきだが、人間としては少し寂しい。夢が、あまりにも早く現実になりすぎた。」


《東京・航空宇宙機パイロット》

「俺は、毎週宇宙に行ってる。貨物を国際宇宙ステーションに運ぶ仕事。……昔は、宇宙飛行士になるのは夢のまた夢だった。でも今、俺は普通のパイロットとして宇宙に行ってる。宇宙は、もう『日常』なんだ。」


《大阪の高校生》

「修学旅行で、宇宙に行った! 航空宇宙機に乗って! ……地球を宇宙から見た。めっちゃ綺麗だった。青くて、緑で……。先生が『これが、君たちが守るべき地球だ』って言った。……俺、将来、地球再生事業で働きたい。」


《バンクーバー空港・管制官》

「昨日、日本の航空宇宙機が当空港から離陸して、そのまま国際宇宙ステーションに向かった。管制塔のレーダーから消える瞬間、『これ、本当に現実なのか?』って同僚と顔を見合わせたよ。俺たちが扱ってるのは、もう飛行機じゃない。宇宙船だ。しかも、定期便として。」


2030年

【軌道エレベーター完成】

光量子コンピュータが最強のケーブルを設計し、膨大な変数が絡み合う「ケーブルの揺れ」をリアルタイムで計算

エレベーターの昇降速度や重心の位置をミリ単位で最適に制御

月面工場の核融合炉のエネルギーにより膨大な資材を製作し、マスドライバーにて生み出されたカーボンナノチューブを地球の静止軌道上で受け取り、そこから地上へ向かってケーブルを垂らしていく「トップダウン方式」で建設

また、スペースプレーンが「宇宙へのトラック」として、素材と建設機械を安価に宇宙へ運ぶ


《山中伸弥(帝国生命科学研究所 所長)》

「光量子コンピュータと核融合エネルギーが、生命の設計図を完全に解明しました。不老不死ではありません、病という不条理な苦痛を、人類は克服したのです。教育に投資し続けた子供たちが、今やこの塔をエレベーター感覚で登り、宇宙で新しい生命の可能性を議論している。これこそが、理が導いた真の健康な社会です。」


《帝国地球再生省 次官(15%教育の一期生)》

「私たちは子供の頃から20時まで学校で、砂漠を緑に変えるシミュレーションを遊び感覚でやってきました。今、私の目の前で淡水化された水がアフリカの内陸部へ流れていく。これは奇跡ではなく、15%の投資が生んだ当然の帰結です。G-COINの感謝スコアも、この地球再生事業に従事する若者たちの間で最高値を更新し続けています。」


《野口聡一(帝国宇宙開発局 宇宙飛行士)》

「航空宇宙機のコクピットから見た地球は、20年前より明らかに『緑色』が濃くなっています。軌道エレベーターが完成した今、宇宙はもはや選ばれたエリートの行く場所ではありません。全ての国民が、重力の枷を外して星々を見つめることができる。日本が作ったのは、鉄の塔ではなく、人類の新しい視座なのです。」


《グレタ・トゥンベリ(地球再生事業・広報官 )》

「かつて私は怒っていました。大人が未来を奪っていると。でも、日本の理は、科学と教育によって未来を自ら作り直しました。大気は清浄になり、海からプラスチックが消えていく。15%の研究投資は、私たちが地球に払うべき『最高の家賃』だったのだと、今ならわかります。私たちは今、ようやく地球に許されたのです。」


《東方エルサレム・宣教師》

「天に届く塔(軌道エレベーター)を建てるとは……。彼らは神の領域を侵しているのか、それとも彼ら自身が神になろうとしているのか。我々の祈りが届くより先に、彼らの光量子計算機がすべてを予言してしまう。もはや聖戦の言葉も、彼らの圧倒的な平和の前では空虚に響くばかりだ。」


《テキサス独立領・元保安官》

「孫が隠れて帝国製のタブレットを見ていやがった。空には見たこともない銀色の翼(航空宇宙機)が飛んでいる。俺の1911(拳銃)の弾丸は、あの塔のてっぺんまでは届かねえ。文明ってのは、追いかけるのをやめた瞬間に、魔法になっちまうんだな。引き金を引く指が、情けなくて震えやがる。」



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