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第20話 世界恐慌

1929年

日本は統合社会保障基金の有り余るお金と日本、英連邦、ロシア帝国東領、東方エルサレム(東方耶路撒冷)の経済ブロックにより、世界恐慌の影響は極軽微


《オックスフォード大学経済学部論評》

「日本の統合社会保障基金は、“政府の財布”でも“民間の資金”でもなく、“社会の自己防衛機構”である。これは金融恐慌時に自動安定化をもたらす史上初の制度的成功例だ。」


①需要の維持

・基金からの年金・給付が途絶えない

・消費が落ち込まない

・企業の売上維持


②投資の継続

・基金がインフラ投資を続ける

・雇用が維持される

・乗数効果で経済拡大


③信用の維持

・円が金準備で裏打ち

・金融システムが安定

・取り付け騒ぎなし


④心理的安心

・国民が将来を不安視しない

・消費性向が下がらない

・パニックが起きない


〈四カ国経済圏〉

人口:約5億人(英帝国全体を含めれば)

資源:石油以外はほぼ自給可能

技術:世界最先端

金融:ポンド・円が基軸

統合社会保障基金:約2兆円(1兆ドル)


日本:工業・技術・金融

英国:金融・海運・植民地市場

ロシア帝国東領:資源・農業・人口

東方エルサレム:金融・科学・貿易


関税・通貨・投資で統合されていれば、自給自足可能な巨大経済圏


《浜口雄幸》

「アメリカの投機家たちが窓から飛び降りているそうだが、気の毒なことだ。彼らは富を『博打』で増やそうとしたが、我々は富を『民の安心』として積み立ててきた。基金から支払われる一銭一銭が、今、日本の商店の売り上げを支え、工場の煙突を動かしている。これこそが『強健なる財政』の真骨頂である。門を閉ざせ。我々に彼らの毒は必要ない。」


《渋沢栄一》

「西郷先生、ようやく世界が気づくでしょう。

算盤(経済)に論語(道義)がなければ、富はただの砂上の楼閣に過ぎないことを。アメリカは欲に溺れて自ら海に沈んだ。だが、我々の『合本経済』は、民が互いを支え合う鎖によって結ばれている。この恐慌こそ、我が国の『信義の道』が正しかったことを証明する最後の審判にございます。」



日英露耶ブロックにより、米国の輸出市場がさらに縮小し、穀物・工業製品の余剰が行き場を失う

日本によるゴールドの買収により、ゴールドが目減りしており、急速に通貨はさらに下落、デフレ圧力が急上昇、さらに国内農業危機が深刻化


《ルーズベルト上院議員》

「彼ら(日英露耶)は“公正な競争”を装いながら、実質的に世界市場を囲い込んでいる。このままではアメリカは農業でも工業でも孤島と化す。」


《経済史家・田辺重信論評》

「アメリカの失敗は、富を『奪い合う対象』としたことにあります。対して我が国の『社会的通貨主義』は、富を『循環させる生命線』と定義した。基金がもたらす需要の安定は、恐慌という病に対する最強の抗体です。自由という名の下に弱者を切り捨てたアメリカと、道義の名の下に民を繋ぎ止めた日本。どちらが人類の未来に相応しいかは、もはや議論の余地もありません。」


《渋沢栄一(逝去間際、病床にて)》

「西郷先生……ようやく、論語の国が勝ちましたな……。アメリカの悲鳴が聞こえます。彼らに必要なのは、さらなる金ではない。他者を愛し、信を重んじる『心』なのです。ですが、飢えた獣は、往々にして道義よりも暴力に訴えるもの。日本よ、どうかその『高き堤防』を崩さぬよう、心して守りなさい……。」


ドイツ・イタリアなど輸出依存国は壊滅的打撃を受け、ナチスやファシズムが急速に台頭


《ベルリン・ターゲブラット》

「ヴェルサイユが我らの手を縛り、ロンドンと東京が我らの市場を奪った。この国に残されたのは、怒りと空腹だけだ。」


《アドルフ・ヒトラー》

「見よ! 東洋の島国は黄金の山を築き、英国の紳士どもは我らの富を奪い取って贅沢に耽っている。ヴェルサイユの鎖だけではない、今は『金の鎖』が我らを縛っているのだ! ドイツの誇りを取り戻すには、市場を乞うのではなく、剣で奪うしかないのだ!」


《ムッソリーニ演説》

「自由貿易は富者の遊戯だ。我らは鋼鉄と信仰で国家を立て直す。腹の減った兵士に市場は要らぬ、パンと旗があればよい!」


フランスは失業・物価高・農業破綻共和政への信頼失墜により、1934年のスタヴィスキー事件を契機に「救国暫定政府」樹立し、1935年にはド・ラ・ロック政権が成立し議会停止、国民勤労団創設


《ラ・ロックの演説》

「共和政の議論は、腹を満たさぬ紙の束に過ぎなかった。日本の『基金』が羨ましいか? ならば、我々は我々のやり方で、労働を神聖な義務とし、国家がすべてを管理する秩序を築く。フランスはもはや、英米の金融の奴隷ではない。我々は『働く者の祖国』として、独自の道を切り拓くのだ。」


《浜口雄幸》

「……悲しいことだ。彼らは『自国さえ良ければ』というナショナリズムの罠に落ち、他者との信義を捨ててしまった。我々が学んだのは、富は分かち合い、循環させてこそ守られるという道理だ。だが、飢えた者が武器を手にすれば、道理は通じぬ。秋山君、海軍の備えは十分か? 欧州の火花が、この平和な太平洋に飛んでくるのは時間の問題かもしれん。」

お読み頂きありがとうございました

もし可能なら感想を頂ければと思います

よろしくお願い致します

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