第17話 戦後処理と東方エルサレム
終戦後、ドイツ帝国の太平洋の植民地である、山東半島、ニューギニア島北東部とビスマルク諸島、サモア諸島、カロリン諸島、パラオ、マリアナ諸島(グアム島を除く)、マーシャル諸島、ナウルを得る
バルフォア宣言、フセイン・マクマホン協定、サイクス・ピコ協定の矛盾を知った日本は山東半島を英国に譲渡し、ユダヤ人国家を英国主導にて建国させ、中国への防波堤とする作戦を立案
同時にアメリカからのユダヤコミュニティの引き剥がしをはかる
《渋沢栄一》
「バルフォア氏に伝えなさい。日本は『約束』の重みを知っている。あなた方が中東で絡ませた糸を、我々が極東で解いて差し上げよう。山東に集まるユダヤの資本は、日本の基金と合流し、アジア全域を潤す大河となる。人種差別に固執するアメリカが、やがて自らの孤立を嘆く姿が私には見えるようです。」
《伊藤博文》
「領土など、単に持てば重荷になる。山東を英国に預け、ユダヤの民の智慧を呼ぶ。これこそが『毒を以て毒を制す』、否、『知を以て利を成す』外交だ。アメリカが肌の色で人を分けている間に、我々は世界中の『虐げられた智慧』を日本の味方につける。これでアメリカの金(ユダヤ資本)は、いずれ太平洋を越えてこちらへ流れてくるだろう。」
《ユダヤ系金融資本家》
「ウィルソン大統領は我々に自由を語るが、日本は我々に『場所と資本』を提示した。
パリで人種差別撤廃を求めた日本の高潔さと、今回の山東提案……。我々の『信義』は、もはやワシントンではなく、東京とロンドンに向けられるべきではないか?」
1920年
大陸に進出していないため尼港事件は起きず
山東半島にユダヤ人国家「東方エルサレム」の建国を条件に英国に譲渡
《ロンドン・タイムズ》
「山東は、もはや日本の所有物でも英国の領土でもない。それは、人類が『人種』という壁を越えて協力しうることを証明する、巨大な実験場である。英国が管理し、ユダヤが営み、日本が保証する。この三位一体の秩序は、ワシントンが唱える独善的な理想主義よりも、遥かに力強く、現実的である。」
《ハイム・ワイズマン(初代特区長として)》
「我々が求めていたのは、安住の地だけではない。我々の智慧を正当に評価し、共に未来を築くパートナーであった。日本の『統合社会保障基金』は、我々がかつて見たこともないほど高潔な社会契約である。ここ山東で、我々は日本の規律とユダヤの独創性を融合させ、アジア全域に『繁栄という名の福音』を届けるだろう。アメリカの同胞たちよ、もはや差別を恐れる必要はない。東方に光があるのだから。」
戦費(債務)に苦しむ英国のため、フィジー、トンガ、ソロモン諸島、ギルバート諸島、ツバル、ニューギニア南部、クック諸島、ニウエを購入する
英国の財政は悪化せず、衰退を免れる
合わせて戦費(債務)で苦しむヨーロッパ各国の金ゴールドを購入していく
《ロンドン・タイムズ》
「我が帝国は領土を失うのではない。信頼できる友邦に委ねたのだ。日本は大陸を求めず、太平洋の秩序を求めた。これは覇権ではなく、安定のための選択である。」
《大阪朝日新聞》
「大陸を避け、海を取る。賢明な選択である。南洋は天然資源の宝庫にして、交通の要衝。英国が栄え、日本が豊かになれば、太平洋の平和は百年続くであろう。」
加えて経済支援、ユトランド海戦での恩義により英国から多量の技術供与を得て日本は科学、工業とも発展する
《中外商業新報》
「統合社会保障基金の利子が、今や技術の輸血を招いた。蓄えた信用が、機関車となり飛行機となり、国の力を動かす。これを“知の配当”と呼ぶべきだろう。」
血を流した軍部よりも統合社会保障基金の方が得た領土や成果が多いという事実に世間とせいふの基金への信頼がより増し、軍部の評価がさらに下がる
《読売新聞》
「統合社会保障基金こそ、新しい“国防省”なり。この基金がなければ、英帝国との大取引も、ユダヤ人国家構想も夢で終わっていた。金融の力が、今や戦艦に勝った。」
《陸軍参謀》
「俺たちは泥にまみれて欧州で戦った。だが地図を塗り替えたのは銀行屋か。戦死者の遺族にこの現実をどう伝えればよい。」
《中外商業新報》
「かつての強国は、領土を奪うために戦った。しかし今の日本は、領土を『買い』、技術を『交換』し、信頼を『積み立てる』。統合社会保障基金こそが、二十世紀の最強の兵器である。アメリカが軍拡に狂奔する間に、我が国は『知の配当』を受け取り、国民全員が大学を出て、最先端の機械を操る国となった。これこそが、銃剣では決して辿り着けぬ『文明の頂』である。」
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