第14話 第一次世界大戦 後編
『欧州の泥に咲く桜』
我らが勇士、遥かなる欧州の戦場にて、泥にまみれ血に染まりながらも、名誉と誇りを掲げ立つ。
戦勝にあらず、義に生きたる勝利なり。
最新鋭艦を失い衝撃をうけ戦艦のコストパフォーマンスの悪さを払拭する何かとして航空機、潜水艦(対潜水艦も)、電気・通信技術、なかでも北海で電波探信儀有用性を再認識し研究を推進する
「最新鋭艦を失いし衝撃、我らに戦艦万能の迷夢を破らしむ。是に代わる力を求め、空に翼を伸ばし、海に潜を放ち、電の道に託す。此の三者こそ、新時代の戦を支う柱なり。」
「北海の濃霧に艦隊は迷い、視界に頼る戦は限界を露わにせり。電波を以て敵を探る探信儀こそ、次代の戦を支う眼なり。」
陸軍は高機動、高火力、高兵站能力の部隊整備に努め、英語教育にも力を入れる
軍の高機動力、兵站力向上の為、高機動四輪車やトラックを開発
陸海とも兵器の「野に耐える」頑丈さ、簡便さ、整備性の高さ等、フィールド耐性、堅牢性を軸足とする事となる
特にレーダーは真空管の耐衝撃性研究が近接信管の開発やトランジスタの早期発明につながる
「兵の命を支うるは補給なり。走らざる軍は死兵なり。陸海の将兵、欧州の泥と鉄の嵐に身を投じ、義の旗を掲げて戦えり。されど、帰らぬ英霊の数を見よ。勝敗は数字に非ず、国家は命の上に築かるるものなり。我らは今、勝利よりも深き教訓を得たり。」
陸海軍ともに強硬に参戦を希望(特に陸軍)し、参戦したが大被害(5万人に及ぶ死傷者)を被った為、必然的に発言力が低下
統合社会保障基金により「傷病手当」「死亡弔慰金」「遺族年金」は滞りなく支払われる
「陸海軍、強硬に参戦を望みしも、大被害を蒙りて発言力は自ずと低下せり。然れど統合社会保障基金により、傷病手当・死亡弔慰金・遺族年金は滞りなく支払われたり。是れ、国家の義を示し、民の信を繋ぐものなり。」
《西郷従道(厚生省・監査長)》
「兄上。この通帳に記された数字は、もはや単なる金ではございもはん。異国の地で散った五万の勇士たちの命、その代わりにはなり申さぬが、遺された者たちが路頭に迷わぬよう、国が尽くす精一杯の『誠』でごわす。武士の道義が、今やこの仕組みを通じて、全国民の安堵となっております。これこそが、我らの戦後における真の『聖戦』にございもす。」
《伊藤博文》
「軍の将兵に告ぐ。君たちの勇気は世界が認めた。だが、その犠牲を二度と繰り返してはならぬ。我々が支払う弔慰金は、君たちの失敗への代償ではなく、日本という国が『民を見捨てない』という世界への宣言である。これより、日本の力は『銃』ではなく、この強靭な『社会の鎖(基金)』をさらに鍛えることに注がれるべきである。」
清国は日本と鉱山権・金塊↔武器供与、農業支援の取り引きを行なっていたため、生き延びていた
日本は得た鉱物等を内産業資本に還流し、金融基盤を強化
「清国は鉱山権と金塊を以て日本に依り、武器と農業支援を得て延命せり。日本は是を内産業資本に還流し、金融の基盤を強化す。是れ、資源と制度の循環により国を立つる新しき道なり。」
日本は大陸に進出していないため、対華二十一箇条要求はなく、欧州戦争による列強の撤退は、清国の地方豪族・軍閥に新たな権力の空白をもたらし、対立著明となり武力衝突頻発
日本はこれに直接介入せず、清国への直接支配を避け、鉱物・金塊・金融の流れを掌握することで、東アジアにおける信用・技術・資本の中心へと上り詰めていく
「陸軍の銃声は静まり、海軍の砲声は遠のく代わりに、銀行の印章と電信の音が、日本の覇権を告げる新たな鼓動となった。」
「列強の撤退により清国は軍閥の対立に揺れ、武力衝突頻発す。然れど日本は直接介入を避け、鉱物・金塊・金融の流れを掌握し、東亜の信用・技術・資本の中心に上り詰むものなり。」
《大久保利通》
「かつての我らは、清国が列強に割譲されるのを見て、次は我が身と怯えた。だが、今の日本を見よ。大陸を奪う必要などどこにあろうか。彼らの土の下にある金が、我らの銀行を通じて世界の血液となっておる。軍閥が争えば争うほど、彼らは我らの『制度』に依存せざるを得ぬ。西郷君、これが私の求めた『内治』の究極、すなわち『戦わずして四海を御する』姿だ。」
《袁世凱》
「日本を敵に回してはならぬ。彼らは我々の土地を欲しがっておらぬ。彼らが欲しがっているのは我々の『信用』だ。日本の『円』がなければ、我々の兵に給料を払うことも、民に食わせることもできぬ。欧米が去った今、東洋の太陽は間違いなくあの島国から昇っている。彼らの『基金』という名の巨大な胃袋に、我々は抗う術を持たぬのだ。」
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