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少女は、世界を救うか、滅ぼすか。  作者: 吉本アルファ
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タイトル未定2025/08/08 23:49

テルーナはアルフレッドから手渡された書物を読み始めた。


書物には、遠い昔、世界が安定していた頃の歴史が記されていた。人々は自然の力と共存し、銀髪赤目の種族は、その力を統べる者として世界を守っていた。


しかし、やがて力を求める者たちが現れ、彼らは自然の力を操る一族を「禁忌」と呼び、戦争を仕掛けた。そして、戦争の混乱に乗じて、世界を安定させていた「鍵」を二つに分かち、その片方を奪い去った。その奪い去られた鍵が、テルーナが呪文を唱えた書物だったのだ。


テルーナが持つ紋様は、奪われた鍵を守るための血筋に受け継がれた印。そして、レオンハルトの紋様は、もう一つの鍵を守り続けてきた一族の印だった。


「アリシア王国は、自らの建国を正当化するため、真実の歴史を歪めてきた……」


すべてを理解したテルーナは、静かに書物を閉じた。彼女の瞳は、もう迷いの色を宿していなかった。


「アルフレッド様、私は、この力を使います。世界を元の姿に戻すために」


テルーナの言葉に、レオンハルトは力強く頷いた。


「テルーナ。俺は、君と共に戦う」


アルフレッドは、二人の決意に満足そうに微笑んだ。


「お二人ならば、きっとやり遂げられるでしょう。禁忌の力を完全に封印するためには、呪文を唱える場所が重要となります。それは、かつて世界が分かたれた場所。トゥノワールの中心地です」


テルーナは、アルフレッドの言葉に、「トゥノワール」という世界の名前の本当の意味を理解した。それは、ただの呼称ではなく、世界が「二つの黒」に分かたれた場所を指す言葉だったのだ。


テルーナとレオンハルトは、地下図書館で禁忌の力を封印するための呪文を学び、トゥノワールの中心地を目指す決意を固めた。


この瞬間、テルーナは、ただの少女から、自らの運命と世界の未来を背負う、希望の光へと変わった。そして、二人の間に、種族や歴史の壁を越えた、確固たる絆が生まれた。


物語は、ついにクライマックスへと向かう。

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